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大博打

実はコロナが流行る前から近県にもう1店舗構えて2拠点商売をしたく、この数年間不動産サイトで店舗向き物件をずっと探してた。
すると1ヶ月半ほど前、ビビッと来る物件が目に止まり即問い合わせ。
ホントはすぐにでも内見したかったけど、父の容態が急変し、見舞いや葬儀で因島と都内を行ったり来たりのバタバタで、やっと落ち着いてきた師走の入りで内見へ向かう事に。
かなりの山奥で高速バスか新幹線+ローカル線なので不動産屋さんが主要駅まで車で迎えに来て下さると仰ったけど、いざ2拠点商売する場合に備えて一度自力で現地まで向かったほうが内見の意味もあるだろうと、高速バスで長野県の飯田駅経由+ローカル線で現地へ。
前日に検索したところ、新宿バスタより高速バスで飯田駅まで4時間乗車、そこからJR飯田線飯田駅乗り換え待ちなんと80分😳
時間潰しのランチを探したけれど、80分もあればお風呂に入れちゃうな、と思い検索したところ、飯田駅周辺に2軒の温泉があり、そのうちのひとつ砂払温泉へ。
とにかくいいお湯で、まるで天然化粧水。

飯田駅バス停ひとつ手前の上飯田バス停下車徒歩10分。
砂払温泉から飯田駅までは徒歩25分なので乗り換え時は余裕を持って。
サウナ・露天風呂・薬湯・電気風呂・ジャクジー・水風呂・リンスインシャンプー・ボディーソープ全部込みなんと550円😳
水風呂以外は天然温泉
(貸しタオル別料金)

お湯が良過ぎてつい長湯💦ギリギリセーフで飯田線乗り換え。

山々に囲まれた飯田駅
JR飯田線に乗ってる間中、天竜川の風景
天竜川にかかる数々の鉄橋や吊り橋
トンネルを抜けては天竜川の繰り返し。
全然飽きない。
飯田駅から水窪まで約1時間半の乗車。
全く飽きの来ない風景。
飯田線は明るい時間帯に乗るに限る。

物件最寄り駅からは不動産屋さんが迎えに来て下さったけど、物件までは駅から徒歩で10分ほど。片道7時間かけて到着。
サイトの写真で何度も見た物件が目の前に。サイトでもビビッときたけれど、本物はもう外観から一目惚れ。ドキドキが止まらない。
サイト掲載直後から問い合わせや内見希望者が殺到しているらしく、先週1人目の内見が終わり、その方が別の気になるもう1軒を見てから返答するとの事で保留にされたので、うちに内見の権利がまわってきた。
しかし内見後すぐに契約可否の返答をしなければ週末には次の希望者の内見があるとの事。
即決するにはなかなか勇気のいる山の中で、しかも築90年超え。内見中に外へ出て、直ぐさま森山くんへ相談電話。

ジョジョ立ちを撮れと言ってくる森山君😆

森山君は、以前から仕事の相談にのってもらってる同級生のうちの1人。
中学校が3年間だけ同じだったけど、めちゃくちゃ仲良かったわけでもなく、同じクラスだったかどうかも覚えてなくて、唯一覚えてる事といえば体操服をパンツギリギリのところまで下げて、カニ歩きの様なステップでMCハマーの曲を歌いながら最後クルッと廻って「ハマタイム!!」とモノマネしてた事だけ笑。社会人になり大阪に住んでた頃偶然、天六の地下道と、その次は深夜に梅田のクラブ前で遭遇した。天六で遭遇した時は、前から獣が歩いてきてるのかと思うぐらいに物凄い毛皮のコートを着た人がテカテカのサングラスしててヤッベェの来た💦と思いながらすれ違い様に顔見たら森山君で思わず声かけた。深夜のクラブ前の時もなんか派手だった笑。まぁその2度の奇遇からのなんとなくな腐れ縁。建築と不動産関係のお仕事で従業員さんも抱えてる経営者。

3日後までに不動産屋さんに返答しなければ、このビビット物件でのビジネスチャンスを逃してしまうかもしれないので、3日以内に再内見に立ち会って欲しいと、断られても当然な相談内容を持ち掛けたけど、森山君の経営する会社が人手不足なほどに多忙なのは知ってたのでもはや懇願。
あまりにも急で距離的にもかなり無茶な話だったので、森山君は
「えーーーっ!?あさってかしあさって!?えーーー!?」
と何度も言いながら電話の向こうで苦笑いしてるのが伝わってきたし、自分がどれだけ無茶な事を言ってるかは充分承知の上だったので、
「厳しいのはわかってるけどやっぱ無理?😅」
と訊くと、後ろで電気工具等の現場音がめちゃくちゃ聞こえる中、
「仕事めちゃくちゃ詰まってるから無理は無理やけど、行かなしゃーないんやろ?😅」
と言われ、
「断られて当然やとは思ってるけど、もし来てくれたらめちゃくちゃ嬉しい」
と答えると、
「うーーん、なんとか調整して仕事終わりに直行するから宿の予約は頼んだで😅」と。「ほんまにええの!?忙しいんやろ!?」
「アカンけど行かなしゃーないんやろ?😅まぁオモロかったらそれでえぇわ笑」
「これちゃんとオモロイ!?」
「後でネタになるやん笑。俺、ノリだけで生きてるから✌️」
物件はとにかく山の奥の奥にあるので前夜からの前のり。すると宿泊日当日お昼に森山君から電話があり、
「今日もう1人うちの職人連れて行こうと思ってるけどいい?」と。
勿論!!と即答すると、
「この間の電話切った後、腐れ縁の直感で、お前本気でやるつもりやな…って思ってんけど違う?笑」とw
「そやで笑。さすが森山君wその物件にもうよっぽどの欠陥が無い限り、契約するつもりで再内見行くで笑。もう自分の中では98%決まり。じゃなきゃ森山君にあんな無茶なお願いせぇへんて😅」
「せやろなぁ笑。じゃなかったらお前がこんな無茶言うてきよらへんな、ってこの間思ったから、1人で行って30分ぐらいでチャチャッと簡単に調査して、後で何か欠陥みつかって俺のせいにされてもえらいこっちゃからこっちも本気出してうちの職人1人連れて行くわw」と笑。

というわけで初回内見から2日後、今度は新幹線で愛知県の豊橋駅乗り換えJR飯田線で新城駅下車。
再内見前夜は新城泊の決起集会。
ちなみに豊橋はどこも満室で宿とれず💦

4年ぶりの再会。
愛知県新城市の「いちか」さんでの決起集会。
美味しかった。
※森山くんの名誉ために言うと他人の事を「お前」呼ばわりする人ではありません。ホントはうちの事を本名で呼んでくれてます。呼び捨てですがw
森山くんと職人さん
職人さんのウワバミ具合に驚き😳

翌朝9時過ぎに森山君の仕事用の軽車で新城を出発。
山奥だという事を森山君に事前説明していため、万が一の狭い山道に備えて軽車で来てくれたけど、現地到着まで心配ご無用の整備された二車線でみんな一安心。
ちなみに最初「スタッドレスタイヤいる?」とまで訊かれた😅
この日はむしろ都内の予報よりも暖かかった笑

車窓からの天竜川
3日前に電車内から見た鉄橋を今度は車で渡るのも既に感慨深い笑

森山君には事前に物件の規模を説明して初回内見時の写真を送信していたものの、実物を見てやはり、
「めっちゃ旅館やなぁ笑」
と笑。
そう、実は元旅館。

玄関と土間
舞台付きの宴会場
厨房の1/3
まだまだ広い。
素敵な棚もそのまま
かつての帳場
裏は茶畑

しかも江戸時代から100年以上続いた老舗中の老舗。
約100年前に街中が大火に遭い、その旅館も含め、近隣の建物はその際に建て替えられたそう。
職人さんが水平器やらメジャーを持って物件内を測り、森山くんとうちが現場で具体的な補修内容や予算の話をしている中、不動産屋さんが少し困り顔で「すみません、一応契約されない事には……」と割って入ったので、「あ、すみません😅します、契約します笑。じゃなきゃ神戸からわざわざ職人二人も呼びませんて😂現状渡しとの事なので、修繕にどれぐらいかかるのか不安になって建物の確認と見積もり兼ねて同級生にお願いしたまでで😅」
「では契約という事でよろしいでしょうか?」
「はい!!お願いします!!」
と答えると、隣で森山くんの「まぢかw」っていう心の声が聴こえた気がしたw
森山くんが席をはずし、不動産屋さんと契約手続きの話をしていると、不動産屋さんの電話が鳴り、
「すみません💦失礼します」
と電話に出られ、話しながらうちに
「契約という事で進めてよろしいですか?」ともう一度訊いてきた。
「あ、はい、お願いします」
うちに運転免許が無い事をずっと気に掛けて下さっていたので、それもあっての最終意志確認かと思いきや、電話を切った直後、
「最初に内見された方が気になってる2軒目の内見に行かれたそうで、やはりこちらにしたいと今電話がありまして💦」と。
ホントにタッチの差でギリギリセーフ!!
不動産屋さんが
「不思議なもんで、決まる時ってホント立て続けに連絡来たり決まったりするんですよね😅」と。
うちが契約しますと言ったほんの5分後にかかって来た電話だった。
運とタイミングってホントに大事。
うちが勝負事に関して優柔不断じゃない性格でホントによかった笑

ちなみに今回で人生2度目の大博打。
1度目は今の店を立ち上げる時だったけど、その時は右も左もわからない分ただひたすらに我武者羅だったし、オーナーがいたので金銭的には心強かったけど、今回は自腹での大博打。
1度目で全ての大変さも知ってしまってるだけに余計に覚悟が要るのと、今回は縁もゆかりも無い初めての土地で且つ駅徒歩10分とはいえ車必須な山の中。
こんな歴史的且つ特大物件で修繕や管理や固定費や距離の事もありかなり勇気がいったけど、お二人が神戸から遠路遥々天竜まで来て現地調査してくれたお陰で、あと2%の勇気が出て決められた笑。
持つべきものは、フッ軽でノリと勘のイイ友😆
人生二度目の大博打に付き合ってくれたお二人にはホントに感謝。

内見帰りの車内で、森山君が
「あのさっきの修繕見積もり、俺ちょっと高めに言うたからな笑。近場で俺がやるんやったらもうちょい勉強(=安く)できるけど、距離が距離だけに俺等が行くより現地の不動産屋さんの紹介してくれる現地の工務店さんに頼んだほうが絶対的に安いから。でもわざと高めに見積もったアレでもやる言うたから、本気なんはわかったわ😅」と。
当ったり前やん😆

物件前で記念撮影

これからこの物件の魅力を最大限に引き出して、水窪の皆さんや今の当店のお客様方と楽しい事いっぱいできる様に頑張ります。

はいコレ!!
もう可愛い!!
吊り橋
「20名以上は乗らないで下さい」の看板😳
最寄り駅から吊り橋渡って徒歩10分。

乞うご期待!!

By 和泉屋ぴんころ

浜松市天竜区水窪の新店和泉屋の屋根と外壁の補修工事に使わせて頂きます。 よろしくお願い致します。