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1.ナデシコの花

ナデシコは
ナデシコ科ナデシコ(ダイアンサス)属の多年草です。
耐寒性・耐暑性は比較的強く
開花期も長く春半ばから秋口まで楽しめます。
花色や品種も豊富です。
草丈も30~60cmほど。
交配は昔から盛んに行われており、
今後もたくさんの品種が作出されるでしょう。

カワラナデシコ

日当たりを好みますが、
猛暑の時期は木陰など
半日ほど日陰になる場所の方が株が傷まず、
花が美しく保てると思います。

丈を調整するには夏前に切り戻しを行います。
晩秋には葉が枯れ始め、休眠体制に入ります。
マルチングをして根を寒さから守って
翌春の新芽を待ちます。

土壌は中性がよく、
植え付け前に酸性に傾いているときは
燻たんを土に少し漉き込んでいます。

我が家の庭では
今時が最も花付きがよく
伊勢ナデシコや、河原ナデシコが咲いています。

伊勢ナデシコ


2.秋の七草のナデシコ

ナデシコは秋の七草の一つです。

 ①萩(はぎ)

萩の花

 ②尾花(をばな)

尾花 学名Miscanthus sacchariflorus
尾花 学名Miscanthus sacchariflorus

  薄(すすき)

薄 学名Miscanthus sinensis

*尾花と薄は明確な区分がされていないことが多いようです。
 学名としてはそれぞれ区分されています。

 ③葛花(くずばな)

葛花

 ④撫子(なでしこ)

撫子

 ⑤女郎花(をみなへし)

女郎花
女郎花の群生

 ⑥藤袴(ふばかま)

藤袴
藤袴の群生

 ⑦朝貌(あさがお)

朝貌
朝貌

*朝貌(あさがお)は桔梗のことで、朝に咲く花という意味合いから
 朝貌と呼ばれたという説があります。

春と秋の七草の違い

以上が秋の七草と呼ばれていますが、
これは奈良時代前期の官人で
歌人として有名な山上憶良
秋の野に咲く花の歌を万葉集に二首詠んだことに由来します。

秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数ふれば、七種(ななくさ)の花 

秋の野に出てみれば咲いている花を指折り数えると7種あった

萩の花 尾花(をばな)葛花(くずはな) 撫子の花 をみなへし また藤袴 朝貌(あさがお)の花

2首目に至っては七草の名を並べたままの歌になっています。
歌のリズムは577577になります。
なるほど上手に順番を入れ替えたものですね。


春の七草は新年を寿ぎ、
邪気をはらい滋養をつけるための行事の儀礼で
七草粥としていただくのに対して、

春の七草


秋の七草は歌にも詠まれるように
秋に咲くそれぞれの花の容姿の美しさを楽しむためのものです。

同じ七草でも意味合いは全く違うということですね。


ナデシコの花、
野に咲いているということは
察するところ河原撫子だったかもしれません。

河原撫子
セキチク

万葉の歌人が美しいと思い鑑賞した花を
現在私たちが育てていると思うと
ちょっとロマンチックな感じがします。

本日のお話はここまでとさせていただきます。


今朝の冷え込みは厳しかったです。
まだ体が慣れないということもあり、
9度という気温はこの秋初めてかもしれないですね。

室内に取り込まないといけない植物があるので
頑張らなくちゃ〜寒いけど。。。

本日も最後までお聞きいいただきありがとうございます。
皆さんお風邪など召しませんように
温かくなさって有意義な週末をお過ごしくださいませ。

cat rosesの庭より
パーソナリティーは
cat roseでした。


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