Weekly Pick UP! 2022/1/28
今週も気になるニュースを取り上げます。
みてね、コールドクターと提携
「みてね」を展開するミクシィは、夜間・休日の医者の往診サービスを展開するコールドクターとの提携を発表しました。
ミクシィは、「みてね」という子どもの写真や動画を保存・共有できるサービスや「みまもりGPS」など、子育てをしている家族に寄り添ったサービスを展開し、ユーザーを確実に増やしてきました。
ミクシィはコールドクターのサービスとの親和性の高さに期待して提携に至ったということです。
ユーザーを増やす段階に多くの投資をしてきた「みてね」の今後の展開に注目です。
うつ病に対する統一プロトコルの効果
うつや不安障害の治療法の一つである認知行動療法は、疾患や障害に特化して行うのが一般的ですが、複数の疾患で共通する症状などが見られることから、診断名にとらわれない治療法(統一プロトコル, UP)が近年注目を集めているようです。
UPは、ボストン大学のDavid H. Barlow氏らによって開発された、複数の精神障害に対して適用できる治療法ですが、うつ病に対する有効性の確認は進んでいませんでした。
国立精神・神経医療センター 認知行動療法センター部長の伊藤正哉氏らはうつ病(感情障害)に対するUPの有効性の検討を行い、通常治療にUPを追加した患者において、大きく症状が回復することを確認しました。
UPを採用することで適用疾患を広く取った治療アプリも可能かもしれません。
日本初、カウンセリングAI用の対話データベース構築
ひきこもり者や精神・発達障害者の教育・就労支援を手掛けるフロンティアリンク株式会社が、国立精神・神経医療研究センターや東京工業大学との共同研究を行い、日本初となるカウンセリングの臨床データに基づいた大規模な対話データベースを構築し、カウンセリングAI実現に向けたプロジェクトを開始するようです。
現在、国内には400万人に上る精神障害者がいると言われていますが、カウンセリングを受けたことのある人は非常に少ないのが現状です。
カウンセリングや精神科病院受診の敷居を下げるためにAIカウンセリングが有効であると考えられており、海外では研究が盛んに行われていますが、日本ではあまり進んでいません。その背景には日本語のデータベースが充実していないことが一因として考えられます。このプロジェクトでは、その溝を埋めるため、臨床データに基づいた大規模対話データベースを構築し、カウンセラーの効果的なコミュニケーションのパターン解析を進めることを目指しています。