中国四川省の鉄道「芭石鉄路」④
沿線の日常
「黄村井駅」で下車し、しばらくの休憩。
包車に協力してくれた鉄道員の皆さんをパシャリ。ほがらかな笑顔の、優しい方ばかりだった。
炭鉱の村「黄村井駅」
黄村井駅には、かつて炭鉱があった場所。
壁に描かれた、人民服を着た毛沢東の絵とスローガンとが、時代を感じさせる。
……のだが、何度も芭石鉄路を訪問されている方のブログを拝読したところ、これは「昔風を演出したレプリカ」なんだとか! びっくり!
炭鉱跡はどうやら見学ができるらしい。
この日は残念ながら閉まっていて、中を見学することはできなかったが、闇へと向かって伸びていくレールの先を見たくてたまらなくなった。
趣味人の鳥かご
中国の老人たちの最大の楽しみといえば、「鳥」。鳥の姿や鳴き声を自慢し合うのが楽しいのだという。
留学先である雲南省でも、よく見かけた光景だ。鳥かごを持ちより、木に吊るして、声を楽しんだり、その美声を競ったり……。
鳥かごを手に散歩をし、「鳥を散歩させているんだ」なんて言う御仁までいた。
野のものが籠や檻に入れられているのを見るのが苦手な私は、どうしても複雑な気持ちになってしまうのだが、「ああ、中国だなあ」と思わせる光景のひとつだ。
石炭のくず拾い
ふたたび列車に乗って、次の駅へと向かう。
「蜜峰岩駅」。名前にはどんな由来があるのだろうか。
列車が通りすぎたあと、どこからともなく人が集まり、線路上に落とされた石炭くずを拾う。ちょっとしたお金稼ぎになるのだという。
菜の花畑の中に入って撮影。体中が黄色い花粉でいっぱいになった。
楽しかったチャーター終了!
ふたたび最初の「躍進駅」へと戻ってくる。
これにて、楽しかった「包車」は終了だ。
出発する列車を見守っていると、包車に協力してくれた鉄道員さんが、笑顔でお別れの手を振ってくれた。ありがとう! 謝謝!
おまけの一枚。
中国でたまに見る光景。名づけて「赤ちゃん強制歩行機」。
「これを使うと、赤ちゃんがはやく歩けるようになる」というが、見かけるたびに「大丈夫それ!?」とドキドキする。
次回予告
中国四川省の鉄道「芭石鉄路」⑤
翌日、5:30に集合して、タクシーで「石渓駅」へ。
目的は、蒸気機関車の朝の撮影のためだ。