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小説

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2020年4月の記事一覧

お気に入りのたんたか短歌

お気に入りのたんたか短歌

 小説を書いてる人間だけど、短歌も楽しんだりしている。
 才能があってもなくても、楽しむことができるのが短歌だなあ、と思っている。
 もちろん、じょうずに詠めるほうが楽しいので才能はあるならあったほうがいいだろうけど、57577の音に気持ちを乗せるのはきっと誰しもとても心地よいから、やったほうがいい。

 日本人だからね(?)

 わたしは主に恋愛短歌を詠んでいる。
 書いてるのも恋愛小説だから、

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私の愛しの時計さん

私の愛しの時計さん

 コーヒーの香りで目が覚めた。くあ、とあくびをし、重たいまぶたを押し上げて、幾度かまばたきして閉じる。

「おはよう、お寝坊さん」
「どうして私が起きたって分かったの?」
「変なことを聞くね、きみは今あくびをした。エビデンスは以上だ」

 耳元にそっとおはようのキスをして、コーヒーの香りが近くなったのでおそらく片手にマグを握っているのだろう彼が言う。お寝坊さん、と。
 今何時だろう。と思ったけれど

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