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叩けば叩くほど金が出る。イスラエルは打ち出の小づち

 トランプ大統領の就任式を無事に迎え、ガザにおけるイスラエルとハマスの停戦交渉が開始される中、ハマスとその仲間たちによる偽装工作が以前にも増してオンライン上を賑わすようになった。以下はその偽装を暴いた記事をいくつか紹介しましょう。最初は国連(主にUNRWA)を通じて寄付したはずの支援物資がガザ市民の手元に届かず、腐敗し、大量に廃棄されているというショッキングなニュースだ。

「国連がガザへの援助を妨害し、飢饉を偽装」記者:ダニエル・グリーンフィールド (2025年1月17日午前4時)はその一つ。※注:ダニエル・グリーンフィールドはデイヴィッド・ホロヴィッツ・フリーダム・センター(米国にある保守系・反イスラム主義のニュースサイト)のシルマン・ジャーナリズム研究員。この記事は以前、同センターのFront Page Magazineに掲載された。


 以下は上記「国連がガザへの援助を妨害し、飢饉を偽装」の内容を要約したものである:

ガザ支援物資が大量に廃棄されている

 国連やその他の援助団体は、ガザの人道危機を誇張し、ハマスを保護するために援助物資の配布を意図的に遅らせていると主張されています。例えば2025年1月2日、189台の援助物資を積んだトラックがガザに入りましたが、ガザ側で回収されたのは147台のみで、さらに800台分の援助物資が回収を待っている状態でした。国連が配布しないため、食料がガザ側で山積みになり腐敗しているのです。国連はイスラエルがガザを飢えさせていると主張していますが、実際にはハマスを救うために援助物資の配布を遅らせているのは国連自身です。

 多くの援助団体は、イスラエルによる「支援物資の配送妨害」を非難し、イスラエルへの取り締まりを要求しています。しかし、NPRの報道によると、一部の団体はガザで武装した人々(つまりハマス)を雇って、トラックを護衛していますが、マーシー・コープス(Mercy Corps)を含む多くの団体は、これを否定しています。彼らは「イスラエルによる民間警察への攻撃が、彼らの安全な活動を妨げている」と訴えていますが、この「民間警察」とはハマスであることは言わずもがな。

 そもそもガザには、人道危機はなく、むしろハマスにとっての危機であって、イスラム過激思想のテロリスト集団が自ら始めた戦争にほぼ敗北している、という状況なのです。国際機関は今やイスラム主義テロリズムの一翼となり、自由主義社会と戦うイスラムテロ組織に資金提供し、雇用し、ロビー活動を行っています。

 世界は、国連やその他の「援助団体」に資金を提供したり、免税資格を与えたりするべきではなく、むしろイスラムテロ組織との金銭的・政治的関係に対して制裁を加えるべきなのです。ガザ、イエメン、シリア、アフガニスタンなどの地域で、テロ活動に資金を提供することは、テロリストへの物質的支援を行う犯罪行為として扱うべきでしょう。

 国連や援助団体が意図的にガザの人口を水増しし、実際よりも少ない援助物資しか入っていないかのように偽りの統計を使用しています。例えば、USAIDが資金提供する飢饉早期警戒システム(FEWS)は、北部ガザの飢餓に瀕している民間人の数を75,000人と誤って報告し、後に実際の数字が7,000人から15,000人であったことを認めました。どんなに裕福な国でも、人口を5倍から10倍に増やせば、食糧が不足していると警告するのは簡単です。その後、国際支援団体は、現在の気温が華氏67度から59度で、実際の最低気温が華氏47度(摂氏8.3度)であったにもかかわらず(今年は暖冬)、子どもたちがガザで凍死していると主張し始めます。デマがひとつ信用されなくなると、別のデマが始まります。細かな数字を偽装したデマの目的は、できるだけ多くの資金を集めることで、結局ハマスの援助に利用されてしまいます。

 こうした偽りの数字の報告は意図的なものであり、その意図とは、資金集めとハマスの保護です。国連の世界食糧計画は、2025年までに169億ドルを目指しており、他の人道支援団体も積極的に資金調達を行っていますが、彼らの目的は、テロリストの保護なのです。(記事の内容はここまで)

ガザにおける死者数の細工(ヘンリー・ジャクソン協会の報告書)

 上記の例だけでなく、毎度毎度、アルジャジーラ紙からガザに関する発表がある度に、乗っかる人たちがわんさか湧いてきて、戦争止めろと声を挙げる。アルジャジーラ紙のソースは必ず”現地当局”で、これはガザ保健省、つまりハマスそのもの。

 英国のヘンリー・ジャクソン協会(HJS)が発表した報告書によると、過去14ヶ月間にガザでハマスが運営する組織が発表した死者数は誇張されていて、主要なニュースチャンネルによる誤った報道につながっている。 この報告書は、ハマスが開始した戦争で約17,000人のテロリストが殺害されたが、メディアは40,000人以上(日本では4万7千人)という数字を使い続け、多くの場合、一般市民が殺害されたとほのめかす。

上の画像クリックで記事に飛びます

 この報告書は、ガザ保健省の数字が誇張されているだけでなく、”これらの数字の裏には、自然死、紛争が始まる前からの死、ハマス自体によって殺されたガザ市民の死が含まれている”という。HJSの報告書では、22歳が4歳と記載されていたり、31歳が赤ん坊と記載されているなど、ハマスの計算における意図的な誤りの例を挙げているし、ハマスが女性の身元を偽って男性の死亡者数を記載した例も多数見受けられる。

 このように、死者の数死者の構成(女子供がほとんど等)、気温支援トラックの数、地域の人口など、細工できる数字はことごとく偽装して、敵対勢力を貶める手法は、日本人にも既視感があるのではなかろうか。この手法はさらに手を加えられ、巧妙な支援スキームに変貌を遂げていく。

イスラエルは叩けば叩くほど金が出る"打ち出の小槌"

 下の動画を観て欲しい。

 何千トンもの食糧や人道支援物資が無駄になっている衝撃的な現実。多くの援助団体が重要な資源を効率的に配達されず、大量の支援物資が無駄になっている。悲惨な状況はまったく改善する様子を見せず、不満はイスラエル政府に向けられる。米国バイデン政権も追加の武器を送らないなど、イスラエル・ネタニアフ政権に圧力をかける。世界中がこれほど、ガザの難民支援に注力しているにもかかわらず、ガザの難民は飢餓と寒さで死んでいく、というわけだ。なぜだろう、どこかおかしくないか? なんのことはない、配達先ガザの地で、支援物資は腐り、賞味期限が切れ、大量に廃棄されていたのだ。

 取材によると、イスラエルを含む全世界から集められた支援物資は、一旦イスラエル側の保管場所に集められ、そこからガザ側の保管場所に集められる(上の動画が撮影されている場所)。そこから先は国連(UNRWAなど)がガザ市民の待つ避難場所に運ぶことになっている。動画の中でも管理している兵士がインタビューに答えていたが「本来なら、このガザ側の保管場所が常に空っぽの状態が好ましい」のだ。物資がガザ市民に届いているという証しだから。

 ところが、物資が運ばれていくケースは稀で、ガザ側の保管場所から先は、国連が責任を持って難民キャンプまで運搬する約束になっている。ところが現状、運搬する便が少なすぎる。そのうえ、せっかく運んでも途中でハマスに襲撃され、物資を奪われてしまう。運転手が撃ち殺されるケースもあるため、こんな命がけの仕事をやりたがる職員がいない。結果、動画を観て分かるように、支援物資は山のように積み上げられたまま、生鮮食品は腐り、他の食品は賞味期限が切れ、トイレットペーパーや赤ちゃんのおむつなどは大量に廃棄されてしまう。

ガザにおける"飢饉の偽装スキーム"

 さらに、ハマスは世界に向けてガザ難民キャンプの様子、つまり飢えているガザ市民(特に子供たち)の映像を流し「支援が足りていない」とアピールする。国際社会はまだ足りていないと認識し、国連を通じて各国に資金調達を促すのだ。

 イスラエルは正に、”打ち出の小槌”といってもいい存在で、叩けば叩くほど寄付金が集まる。それも世界中からわんさか。これほど集まるなら、ハマスでなくとも利用しない手はない、国連がハマスと結託して意図的にスキームを利用していると言われても驚かないだろう。ガザ側の保管場所から集荷して運び出すドライバーが、ハマスに積み荷を渡す代わりにキックバックをもらっていても不思議じゃない。

 哀れ、ネタに使われているのが、ガザ市民だ。意図的に飢えさせられ、動画に収められて、世界中に発信される。ガザはハマスによって飢えさせられている。ガザの苦しみが長引けば長引くほど、寄付金は集まり続ける。ガザの苦しみは”意図的に”長引かされているのだ。難民キャンプ以外の安全な場所で、これを嬉々として眺めている人間がいる。「イスラエルの犯罪行為を見逃してはいけない。われわれ地球市民は声を挙げて、行動に移さなければ」とか言いながら。

スーダンのリアルな食糧危機

 現在、スーダンの飢饉状況はとても深刻。2024年12月から2025年5月にかけて、北ダルフール州の複数の地域で飢きんが予測されており、スーダン全土では約2,460万人が深刻な食料不安に直面しているという。FAOの事務局長によると、これからの6カ月間で6,000万米ドルが緊急に必要とされている。

 WFPは2025年1月現在、スーダンで300万人以上の国内避難民や食料不安を抱える人々を支援し、年末までにさらに500万人への支援拡大を目指す。また、この1年間でスーダン国内の約650万人と近隣諸国に避難した多くの人々に食料・栄養支援を提供してきた。WFPの事務局長は、大幅な人道的アクセスと資金の拡大が緊急に必要だと述べており、資金不足の可能性が示唆されている。2025年には5歳未満の子ども77万人が重度の急性栄養不良に陥ると推定されています。2025年1月上旬には、オムドゥルマンでの砲撃で少なくとも120人が死亡し、その中には子どもたちも含まれていたという。

 ガザでは支援物資が大量廃棄されているにもかかわらず、スーダンでは今後も資金不足が予測されている。廃棄されるくらいなら、スーダンに運んでほしいと願うのは自分だけではないはず。

文中聖書引用:
聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会


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