上場1年目フルリモートワーク企業の2024年振り返り
こんにちは。2024年も残すところわずかとなりました。昨年10月、キャスターは東京証券取引所グロース市場に上場し、気づけば1年が経ちました。今年は創業10周年という節目の年でもあり、さらなる挑戦と成長を遂げた1年となりました。この一年を振り返ると、特に「既存事業の拡張」と「セグメントの拡大」(新たな技術の取り込みによる新しい事業領域への進出)に取り組んだ年となりました。今回はその歩みを振り返りながら、今後の展望もお伝えします。
経理・労務を中心とした既存事業の拡張
キャスターはこれまで、業務プロセスを外部企業へアウトソーシングする「BPaaS(Business Process as a Service)」型のサービスを展開してきました。近年、この分野が注目を集める中で、事業を「BPaaS事業」と「その他の事業」に再編し、業務効率化とサービスの質向上を目指しています。
2024年は経理や労務分野を中心に既存事業の拡大に力を注ぎました。特に、顧客企業の課題解決に向けて、マーケットサイドの拡大とリモートワーカーの育成・供給を進めるサプライサイドの強化を同時に推進することを目指しました。
1)マーケットサイドの拡大
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、人材不足解決の重要な手段ですが、一般的に大規模契約が主流で、中小企業にとって導入が難しいという課題がありました。そこでキャスターは、小規模から利用できるリモートアシスタントサービスを提供しています。今年は、さらにBPOを中小企業にとって身近な選択肢とするため、以下の施策を実施しました。
3月:「CASTER BIZ assistant」が24時間365日の業務対応を開始。夜間や早朝の業務対応を可能に
10月:月10時間から利用可能な小ロットプラン「STARTER」を提供開始。従業員10名以下の企業でも利用しやすいサービスを実現
また、以下の提携を通じて、サービスの幅を広げました。
3月:コクヨ社と業務提携。6月には、オンライン型ビジネスコンシェルジュサービス「オンラインコンシェルジュ」スタート
5月:マネーフォワード社との資本業務提携を締結し、経理・労務分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進
2)サプライサイドの強化
2040年には1,100万人もの労働人口が不足すると予測されていますが、リモートで働けるキャスターは、日本国内外から人材を集めることができます。この強みを活かし、特に人材不足が深刻な領域での課題解決に貢献したいと考えています。
しかし、リモートワークに挑戦したい働き手が多い一方で、スキル不足が障壁となっているケースもあります。そこで、リモートワークの知識と、企業からの需要が高い経理スキルを同時に学べる環境を整えました。この取り組みにより、働き手には経理職で活躍できるスキルを身につけていただき、企業には即戦力となる人材を提供する仕組みを構築しています。
9月:オンライン経理スクールを運営するCuel社と協業を開始
11月:リモート経理に特化したキャリアスクール「Remotte」を開校
2025年4月30日まで受講料50%オフキャンペーン実施中です!
AIを活用した新たな事業領域の拡大
今年はAI分野での事業拡大を本格的に進め、セグメントの拡大を行いました。
6月:AI技術に強みを持つグラムスをグループに迎え、基盤を強化
9月:オルツ社との合弁会社「LUVO」を設立し、生成AI事業を始動
10月:LUVOがAI社員派遣やキャラクター制作サービスを開始
11月:生成AIプラットフォーム「Dify」で実現するAIエージェント制作代行サービス提供開始
11月:LUVOがKPMGジャパンと協業し、経理業務の効率化に向けたAIエージェント活用プロジェクトを開始
労働人口の減少は避けられない課題ですが、AIを活用することで、一人ひとりの生産性を飛躍的に向上させ、100倍以上の効率化を実現する可能性があります。ただ、現状では多くの企業がAIを十分に活用できていないのが現実...。
私たちキャスターは、日本で最もAIを活用し、最大規模でフルリモートワークを実践する、効率性の高い企業となることを目指します。
協業とM&Aで新たな市場を開拓
キャスターは、協業やM&Aを成長戦略の中心に据え、新たな市場を開拓してきました。前述したコクヨ社やマネーフォワード社との提携による経理・労務分野の強化に加え、以下の分野で新しい取り組みを開始しています。
EC市場:6月にグラムスがグループに入ったことにより、EC分野でのクライアント支援がさらに充実。10月には、Amazonアカウント運用代行を含む「CASTER EC-Consulting」を開始。
建設市場:MetaMoJi社との提携を通じ、建設業界の「2025年問題」に対応すべく、人手不足支援の準備を進めています。
□/Remotework=Your Best Life 〜 リモートワークを当たり前にする
キャスターは、「リモートワークを当たり前にする」というミッションのもと、働き方の選択肢を広げる取り組みを続けてきました。リモートワークは、スキルを持ちながらも育児や介護、身体的な制約などで仕事の幅が限定されてしまう方々も就業しやすい働き方です。また、夢を追いながら仕事と両立させたい人にも大きな可能性を広げる働き方です。
今年は以下の施策にも取り組みました。
特にリモートワークは、通勤や対面が不要なため、精神障がいをお持ちの方々にとって、活躍の場を広げる可能性を秘めています。
キャスター最大の強みは採用力です。
フルリモートワークできるキャスターには世界中から多くの働き手が集まり、多様なバックグラウンドを持つ800名以上のメンバーが活躍しています。
でも、毎月約2,000名もの応募が届いている中で、すべての希望者に仕事を提供できていないのが現状です。
新しい働き方にチャレンジしたい方の期待に応えられるよう、リモートワークを特定の誰かのためのものではなく、誰もが選択できるようにしたいと私たちは考えています。
アスリートと仕事の両立事例:
キャスターは、リモートワークは、働き方ではなく「生き方」と捉えています。リモートワークによって得られるものは人それぞれですが、今回のnoteでは、一例としてアスリートとして活動しながら仕事を両立させているメンバーをご紹介します。
2025年に向けたキャスターの展望
2023年10月に東京証券取引所グロース市場(証券コードは「9331」)に上場してから1年が経ちました。この1年、海外事業の苦戦などの課題もありましたが、売上高は創業来最高を記録し、サービスの累計導入社数も5,000社を突破しました。また、「テレワークトップランナー総務大臣賞」を受賞し、リモートワークのパイオニアとして走ってきたキャスターにとって嬉しい結果となりました。
一方で、「テレワーク推進賞」にも応募しましたが、そちらは受賞に至らず...(涙)
この機会に応募動画をご紹介させてください!!
2024年には「出社回帰」という言葉が話題になりましたが、2025年以降もキャスターはフルリモート組織であり続けます。
通勤の制約をなくし、仕事以外の時間を自分の人生に使うライフスタイルを提供することがキャスターの目指すところです。
また、生産性向上を目的としたAIの活用をさらに推進し、「日本で最もAIを応用できる企業」として、働き方改革をリードします。
さらに、リモートワークを医療や介護、建設など、これまで「リモート化が難しい」とされてきた分野への拡大も目指します。リモートワークの新たな可能性を切り拓くことで、多くの人々に新しい就業機会を提供し、日本全体の生産性向上に寄与していきます。
今後も業務効率化を超えた価値を創造し、企業価値を高め、ステークホルダーの皆さまへ還元してまいりたいと考えています。
引き続き、キャスターの成長にご期待ください!