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AI×人の共創でつくる『文化』——フルリモートワークの会社が"紙"のマガジンを続ける理由

こんにちは。フルリモートワーク経営のキャスターです。
昨年末、紙の社内マガジン「SIGN vol.2」を発行し、キャスターメンバーのご自宅にお届けしました。

フルリモート企業である私たちが、なぜ紙のマガジンを発行するのか。
その理由は、前回のnoteでもお伝えしましたが、今回は特に「10周年記念号」としてのこだわりや「AI×人の共創」でどのように制作が進んだのかにフォーカスしてお届けします。また、誌面も一部チラッとお見せいたします!

前回のnoteはこちら↓


10周年を「形」に——イラストに描かれたキャスターのこれまでとこれから

今回の「SIGN」のテーマは、昨年9月に創業10周年を迎えたキャスターの「これまでの10年」「これからの10年」。

まず、ご覧いただきたいのが「SIGN」誌面に掲載したこちらのイラスト。

イラストレーターのChaykovさんが10周年を記念して描いてくださった作品です!

このイラストには、キャスター10周年に沸く街の姿が描かれています。キャスターのこれまでの10年とこれからの10年が街の人々や看板のサインで賑やかに表現されていたり、Chaykovさんが「これから登場するといいな」と想像されたサービスやキャラクターが紛れ込んでいます。

キャスターの過去の軌跡と未来の可能性がさりげなく織り込まれていて、それらを探す楽しみもある遊び心満載の作品に仕上げてくださいました。

AI×人の共創でつくる、新しい編集の形

「SIGN」の制作では、AIを活用することで、効率的かつ高品質なコンテンツづくりを目指しています。

編集チームでは、ChatGPTやGemini、複数のAIモデルを利用できるPoeを活用。中には昨年の50倍以上AIを活用したメンバーもいました。
Vol.1の制作時よりも生成AIの精度が向上し、活用の幅が広がっています。

たとえば、こんな使い方をしています。

  • 記事の骨子を作成後、ChatGPTに「インタビュー形式」「一人称形式」「コラム形式」など複数パターンを提案してもらい、最適なものを選択

  • 「読者が親しみを持てるよう、やわらかい口調で」「短い文でテンポよく」などプロンプトを調整し、自然な文章に仕上げる

  • 「30・40代女性向け」「30・40代男性向け」のタイトル・見出し案をAIに考えさせ、それぞれの意図を分析

このように、「ゼロからAIに任せる」のではなく、あくまで人間が主導し、AIを“共創パートナー“として活用することで、より洗練されたコンテンツが生み出せました。
一方で、デザインチームの中には、AIを活用したデザイナーもいれば、全くAIに頼らなかったデザイナーも。まだまだプロのデザイナーによる制作が優位な部分も多く、AIのさらなる進化に期待しているところです。

活用したデザイナーは、MidjourneyやRecraft、Fireflyを活用し、理想のビジュアルをスピーディーに制作していました。

Vol.2の表紙は10周年を記念したデザインをFireflyで制作

「手触り感」にこだわり続ける理由

「これ、一体どれだけのコストをかけたの?」
 「フルリモートならWEB公開で十分では?」

50ページ以上にもわたるマガジンを手にしたメンバーの中には、そんな疑問を持った人もいたかもしれません。ですが、前回のnoteでもお伝えしているように私たちはあえて「紙」という手触り感のあるメディアを選んでいます。

手に取ることで、デジタルでは伝えきれない「文化の温度」を感じてもらいたい。
また、いつでも見返せる、”保存できる媒体”としての価値をもたらしたい。

そんな思いから、表紙には柔らかく温かみのある手触りが特徴のアラベール135kgを使用するなど細部までこだわって作っています。

リモートワークが当たり前の環境だからこそ、デジタルでは伝えきれない感触を届けることに意味があると考えています。

そして、先ほどもお伝えしたとおり、AIを活用しながら社内のメンバーの手で作り上げているので、外注したのは印刷・梱包・発送くらい。実は、さほど大きな経費がかかっていないんです。

キャスターには、デザイン部があり、デザインパート全てを自社で行えます。また、編集チームにはプロのライターや編集者はいませんが、生成AIを活用しつつ制作しています。制作チーム全員が、この「SIGN」制作はメイン業務ではありませんが、本業と並行しつつ制作を進めています。

それができるのもやはり、AIの発展が大きいですね。次号の制作時にはどこまでAIが進化しているのか楽しみです。

キャスターメンバーインタビューページ

これからの10年へ。「文化」を積み重ねていくために

「我々は文化系ではない、文化だ」
以前、代表の中川が話していた言葉です。

文化は一朝一夕に生まれるものではなく、さまざまに受け取られ、揉まれながら時間をかけて形作られていくものです。だからこそ、私たちはリアルな取材を続け、年輪を重ねるようにコツコツと取り組み、いつかびくともしない大木になるまで育てていきたいと考えています。
この社内マガジンは単なる情報発信ではなく、キャスターの企業文化を育て、残していくプロジェクトです。これからも、私たち自身が問い続け、積み重ねていくことが大切だと考えています。

Midjourneyで画像生成

創業から10年、そして上場から1年が経ったキャスター。「SIGN」の中のインタビューで「10年後、2034年のキャスターはどうなっていると想像しますか?」という問いに中川はこう答えました。

10年も経つんだったら、もっと会社自体が“みんなのもの“になってると思うんだよね。 提供したいものっていうのは、会社でも仕事でもなくてライフスタイルだから。 クライアントにとってもメンバーにとっても、文化、カルチャーとして定着している状態になってればいいなと思うね。

キャスターが提供したいのは、ライフスタイル。
「リモートワーク=生き方」 だとしたら、あなたは何を大切にしますか?

「SIGN」を通して、これからもこの問いをキャスターでリモートワークするメンバーに発信し続けます。

最後までお読みくださりありがとうございました!



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