金言254:免許更新
テレビドラマでは、旅客機のパイロットの適正試験は、厳しそうです。ベテランパイロットが、定期的な適正試験で、健康状態などに不安があると現役を引退する場面があります。自動車の運転免許などは、免許をとるまでは、相当勉強させられますが、一度合格すると、更新は簡単です。
1)自動車運転免許更新
5年に1度の免許更新ですが、係官の話を聞きビデオを見て、理解度の試験もなく、更新手続が終わります。指定日に指定された場所にいくだけで、何の準備も必要ありませんし、講習の内容を覚えたかどうかのチェックもありません。
2)海技免許
更新は5年に1度で、自動車運転免許と同じです。免許をとるときは、天気図や気象情報、船の構造、法律など、非日常的な約束事をたくさん覚えなければなりませんが、免許更新は、ペーパー船長でも簡単にすみます。
3)教員免許更新
現役のベテラン教師の一部にプレッシャーを与えています。10年に1度ですが負担がかかるのでやめるそうです。
子どもたちに勉強をすることを教えて、生活費を得ている教職員が、自分の適性を試験されるのを嫌うのはいかがなものでしょうか。更新のための勉強に専念しないと、教員資格の更新ができないほど、厳しい適正試験なのでしょうか、それとも、試験勉強など22歳で卒業しているからでしょうか。
4)団塊世代の免許更新
団塊の世代は、競争相手がいつもたくさんいたので、人生のあらゆる場面で生存競争を常としてきました。競争することが生き残る条件でした。競争しないことは、人並みの生活をあきらめることを意味しました。今の40代は、きっと少子化のさきがけの恩恵にあずかり、競争をしないで、先輩たちが整備したレールを利用して快適に暮らしてきた人たちかもしれません。今、団塊の世代に、現役時代に苦労して獲得した既得権の更新テストが課せられたら、たぶん、獲得した時の3倍以上の手間をかけて、挑戦すると思います。昔できたことが、今できないというのは、情けないことです。物理的にも、精神的にも能力が衰えているのを承知していますから、時間をかけて、苦労をいとわず、老化防止の効果も期待して、更新テストに挑みます。
リクルートという会社が元気な頃、若手営業マンは、先輩の次の言葉に愚痴をこぼしていました。『俺がやるから、お前もやれ』
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