金言297:パターンプラクティス
米国ミシガン大学で開発された、言語学理論に基づく英語教授法としてかつて一世風靡した手法で、その代表的な方法論が、パターンプラクティスと呼ばれるものでした。
パターンプラクティスによる授業は、まず、先生がひとつの文章(パターン)を言い、それを生徒がリピートするところから始まります。次に先生が単語をいい、生徒は前の文章を指示された単語に置き換えて言います。主語をかえたり、目的語をかえたり、疑問文にしたり、疑問文の答えにしたりして、次々に、大量の英語を発していく手法です。機械的で退屈な授業ですが、反面、何も考えずにオーム返しに英語を流暢に話せるような気がしてきます。
この手法の弱点は、自分で考えて言葉を選んで意思表示をするというビジネスシーンなどでは、練習どおりにスムーズに英語がでてこないことがあるということです。この弱点を克服するには、あらゆる場面で通用するよう、パターンを増やし繰り返し練習することです。いわゆる場数を踏むとか、修羅場をくぐるという経験を何回したかということが、結果にあらわれます。
有能な営業マンは、知らないことを知らないと正直に白状しません。知らなくても未経験でもかまいません、相手に弱みを見せずその場をしのぐために知恵を絞り、はったりをかまします。相手に手の内を見せなければ、勝算はいくらか残っています。これも、場数を踏むひとつで、うまく危機を脱することができれば、それが成功パターンの追加となります。
パターンプラクティスをいくつ練習してきたかが、実戦での武器になります。負けそうになっても、自分の戦い方を崩さないことが大切です。練習していないことを、実戦で試みて、うまくいくわけがありません。練習していない方法で勝負するのは、博打です。
練習どおりにやったとしても、成功率100%の保証はありません。幸運の女神のご機嫌をそこねないよう気をつけましょう。
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