金言713:とんでもない社員
会議で不利な立場に陥ったり、責任を追及されたりして困ったとき、普通は下を向きます。
昔、これを逆手に取った仲間がいました。
当時の上司は、部下の失態をとがめる場面でよく机を力強く叩きました。その瞬間部下が縮み上がるのを見て、部下との力関係を再確認していたようです。ある時、いつものお約束が破られました。滅茶苦茶怒られているときに下を向かずそして、クライマックスの机をたたくシーンでは、ノーリアクション。
これは効果がありました。いつもと違うリアクション(無反応)を部下がしたので上司は戸惑いました。部下は上司の理不尽な感情的な行為にお付き合いしないということを意思表示しました。その後、この上司が机をたたくシーンは激減しました。
下を向いているときは、反撃のばねが大きく跳ね返るように下方空間に「ねじれのエネルギー」を注入している「とんでもない社員」がいたことを思い出しました。
「とんでもない社員」にもう一つのパターンがあります。
日頃の上司の理不尽な指示や言動におとなしく従っていた部下が、ある日突然テーブルをひっくりかえすような感情の高ぶりを示すことがあります。顔色をかえ、体を震わすだけではだめです。実際に音をたてて、机をたたくか、書類の束を机に叩きつけ、そして声を荒げて「お言葉ですが」とやると、効果があります。その一瞬、力関係が変わったような錯覚を覚えます。もちろん、場の雰囲気が沈静化すれば元通りになったような感じになりますが、上司は今まで通りではまずいと少し・その時だけ・ほんの一瞬考え直します。そして日が経つと、自分が決める要員計画から、威嚇してきた従業員を削除します。
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