金言58:善管注意
労務問題の専門家の金言
善良なる管理者の注意とは:
民法644条などに定める「善良ナル管理者ノ注意」とは、債務者の職業、その属する社会的・経済的地位などに応じて、具体的な行為者の注意能力に関係なく一般的に期待される程度の注意義務である。(通常の企業人としての合理的注意義務)ローマ法やフランス民法では善管注意のことを「良家父の注意」、ドイツ民法では「取引上必要な注意」という。
警鐘:
いつの世も金銭事故をはじめいろいろな不祥事が多発する。しかも社会的に信頼されてきた有名な会社で発生している。これは日本の社会・経済の骨組みが腐っている兆しともいえる。リストラ、成果主義などにより、倫理のタガがゆるんでいる中で、内部告発により、これまでは社内で隠されてきたような不祥事が明るみに出てしまったためでもある。問題なのは、内部告発者の存在ではなく、経営者・管理者が法令や就業規則などに明記されていることを守っていないことである。そして、答えは極めて単純・明快なのだが、簡単ではない。つまり、マネージメントグループが「なすべきこと」を「なすべき時」にきっちりと「実行」すること。これがミッションクリティカルなのである。
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