ため息7:虚言の壁
いつも嘘をついている人は、次々と嘘をつくことで事実と虚構が入り混じって公私ともに不都合はなさそうです。
上司に「関西風お笑い芸人」のように明らかに事実ではないこと(近所の池で鯨が泳いでいたとか)を四六時中、口にするヒトがいました。日常生活に不都合がないのかと様子をみていたのですが、どうやら、本人が口にすることが本人にとって真実であるということがわかりました。事実と真実の解釈の違いかもしれません、実際に起こっていることと、本人が認識していることに整合性は必要ないということです。多くの人が認めていることが事実で、本人だけが認めていることは、本人にとっては真実なのです。
無期懲役で17年服役していた人が、DNAの再鑑定で真犯人と一致しないという事実により釈放されました。無実だと長期間言い続けていると本人の記憶が本当に無実だったという記憶に上書きされるそうです。日常よくある思い違いとか勘違いを意図的に行うのもので、カルト集団の洗脳みたいなものです。
足利事件の再審に時間がかかったのは、この記憶の上書きが妨げになったのかもしれません。それにしても、極刑を執行したあとに無実の証拠がでてきたら取り返しがつきません。
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