金言6:こいつには、いわれたくない

その1「50円の文房具をめぐる拒否権発動」

購買係も兼務する役員が文房具の選定結果について、納得がいかず、部門全員のコメントを
求めました。その際、担当役員は多数決に従うということで40人にアンケートを実施しました。Aが38票、Bが2票という結果になりました。しかしながら、役員はBを選び、Aを選んだ多数派を「センスがない」と評価しました。
Bを購入する役員の意向に、従業員は抗い本件を廃案にしました。

芸術は大衆には理解されないという世界では、B案は正しい選択かもしれません。しかし、
芸術には縁のない「こいつ」に、いわれたくありません。

その2「協調性、積極性がない」

仕事を部下に振り分けて1日の仕事を終わりにする人がいます。仕事の量を見てバランスよく振り分けてほしいとこの人に言ったら、期末に「協調性に欠ける、積極的でない」と評価されてしまいました。
事情はあるかもしれません。しかし、昼間居眠りしている「あんた」に、いわれたくないと思います。

その3「人前にはだせない」

子会社に転籍して役員になった「島では神童」が、親会社の後輩に営業の話で会いに来ました。最初はまだ立場をわきまえていたようだったのですが、時間がたつにつれて、体育会系の「先輩」もどきの態度が出てきました。飼い犬が野生にもどってしまうようなもので、ついには仕事をいただくという立場から、仕事をやってやるというような横柄な態度になってしまいました。昔は先輩だったかもしれませんが、今は下請けの1社にしかすぎないという立場を忘れてしまいました。

親会社の担当が怒っているのに気がつきません。「こいつ」を人前に出したら折角の営業努力も無駄になります。気がつかないは有罪です。

その4「何もしていない」

「経営会議で決めたことだから、問答無用、そのとおり実行しろ」と指示をしたことが、半年たっても成果があがりません。そうすると、今度は成果が上がらなかったことについて何もしていないから成果があがらないと非難します。
確かに、半年前にこういう結果になることは予想されていました。反論はしましたが、再検討までもっていかずに、言われたとおりにやってしまいました。
「何もしていない」といわれると、水鳥の気分になります。ゆったりと水に浮かんでいる水鳥は、実は水中で休みなく水をかいています。でもやっぱり、水鳥ではだめです。

社外に対するパフォーマンスより、社内、それも上級管理職に対する自己PRに時間をかける輩が、実は会社の競争力を落としているのですが、この危機感が種嶋には理解できません。甲板で子分たちとパターの練習をしている間に、船底のクルーは、美味しいチーズを探しに別の船に乗り移っていきます。
クルーなしでは船は漂流してしまうよ、じっちゃん!

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平史理 taira fumitoshi
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