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山の上より。

朝起きて、一人少し走る。

すごく久しぶりに、走ったかも。山の草花が、どれも名前も朧げなのに、その姿が見られるだけで嬉しくなる。外来種もそうじゃなくても。朝に咲く瑞々しさに敵うものなどないでしょう。センニンソウではなく、ボタンヅルが咲いている。

戻ってカメラを持ってまた少し歩いて写真を撮った。

これはアキノウナギツカミ、トゲトゲ。


子どもたちは元気で、プールに行くという。午前中は天気が持ったので、窪にあるプールに行った。今はもう多摩にはない、屋外の古いプールで、黄色のTシャツを着た監視員さんたちが気怠そうに話していた。



外のプールは曇っていたこともあってひんやりと冷たい。えいっと水に潜る。私たち以外にはもう数家族しかいなくて、貸切のように流れるプールをぐるぐると回った。

寒くなって上がって、大きな滑り台を何回も息子と滑る。思ったより早くて、ひやっとして水にぶつかる。気持ちの良い水の感触。

二人とも唇が真っ青で、プールサイドに寝そべって暖をとり、またプールで泳いだ。こんなに空いていて、悠々と泳ぐことが楽しかった。水の中を進んでいく。つめたい。時折日がさす、キラキラとして冷たい。

帰って、また少し筋トレして母の作ってくれた素麺やチャーハンを食べて子供達と遊ぶ。雷雨で、降り込められている。

全てを打ち
全てを滴り
清く清く

雨粒が、幾万の葉を叩く音。



ベッドに横になったら、ぐーっと眠気が降りてきて気づいたら寝ていた。
・・・

この頃、すごくたくさん送ってるから、思い浮かんだ言葉をとどめおかずに流してみた。

何も、変わらないけれど、紡ぐ必要なんてないのだけれど、やっぱり少し寂しくて、少し書いた。

これから、温泉に行って、バーベキューして、今日はおしまい。

まだうつらうつらと眠気が漂っている。子供達が迎えにきて起きる。

くるくると天井でシーリングファンが回っている。降り止まぬ、雨の音、嫌いじゃない。

雲が低い

露天風呂から、浅間山へ雲が登ってゆくのが見えました。束の間の青空でしばし見惚れる。

束の間、晴れる。これは浅間山ではないよ。

夜、梟の声がして窓の外を眺める。暗く木の黒い影の合間に星が見えたので一人そっと外に出る。

ほろっほほっほ 

土笛に似たくぐもり柔らかな声が聞こえます。

雲の隙間に星が瞬き、遠くストロボを焚いたように鈍く空が光りました。雷でしょう。

ライトの灯りを頼りに森の道を歩いて、開けた場所を探しました。灯りを消した時に虫の音と知らない獣の声に圧倒されて、緊張して身を固くしました。夜に怖さを感じることは本能です。

その時、この前街灯のない夜道を歩いて、灯りを消しても不安にならなかったのは、隣にあなたがいたからだと気づきました。


ざぁざぁと流れゆく川の音と、虫の声と、星座の話をする手紡ぎの絹と綿の羽二重のような柔らかな声に、安心して寝そべって星を眺めたこと、降るような星を見たこと、忘れないでいたいなと思いました。

今日は、滑川で見た星とは比べられないほどの雲の多さだったけれど、それでもそこだけ切り貼りしたような無数の星は美しく、見ていると空と一緒になって溶けてしまいそうでした。

今日はお腹いっぱいたべて、少し花火もして、こどもたちはすとんと落ちるように寝ました。私も早く眠ります。


父の持ってきてくれたドラゴン。



そちらは、元気でしょうか。元気だと良いな。よく眠れますように。おやすみなさい。

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