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排泄物についての会話/制服のオンとオフ
昼休みに、看護師さんが話しかけてくれた。
「排泄物とか、大丈夫ですか?」
以前の職場はデイサービスで、ほとんどの利用者さんはトイレへ誘導すれば自力で排泄ができていた。ときどき失禁はあったけど。
その前はまったく違う業種で働いていたから、心配してくださっているのだと思った。
「大丈夫です。便の量が多いと、どうしたらいいものかと思って、一瞬固まっちゃいますけど」
「経管栄養の人が多いせいでしょうか、そんなに臭くない気がするんですよね。自分とか、猫のほうが臭いんじゃないかと」
そんな返事をしたら笑ってくれた。
「自然のものですからね。私はむしろ、部屋にスプレーする臭い消しや芳香剤のほうがダメなんです」と看護師さん。
私もそうだと同意。
「あとは」と、看護師さんが続けた。
「これを着ているから大丈夫というか。制服は戦闘服ですから」
制服は戦闘服。
そんなふうに考えたことはなかった。
でも、納得。
制服というものは好きじゃないけれど、制服があることで、オンとオフの切り替えができている部分もあるのだな、と。