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25日間フィビヒチャレンジ!25日目

 Veselé Vánoce!
 ヴェセレ・ヴァーノツェ、チェコ語のメリークリスマスだそうです!チェコ語とロシア語って似てると思ってたところたくさんあるけど、メリークリスマスは全然違うんだなあ。

 加瀬茉理枝のアドベントカレンダー2020☆25日間フィビヒチャレンジ!も最終日となりました。初日から散々予告してきた通り今日は全音1曲目(Op.41-Ⅳ-14)をお送りします。この曲は恐らくフィビヒの作品の中ではもっとも知られたメロディで、ヴァイオリニストのヤン・クーベリックによる編曲「詩曲(ポエム)」が世界中で奏されています。
 実は例によってこの曲もきちんと弾くのは初めての私、ここまで24曲+αのフィビヒの作品たちを弾き、時々妥協もありつつ公開してきたのに、ここにきてひよった。どれだけ弾いてみてもそれらしくならないし(短い曲なのに強弱の山が極端なのをどう扱えば良いのか)、最後una corda踏みたくない(ピアノの左側のペダルを踏んで音色を変えたくない)気分。いや気分でやっちゃだめだ根拠がなきゃ。というわけで全音とチェコのOrbis版と見比べてみることにした。

 ああ迷っていたあの日の私よ、多分良い発見をした。Orbis版と全音版では違いが幾つかあるけれど、多分演奏に際しては全音版はすごく使いやすいんじゃないかなーとは思う。あとこの曲に関してはみんなオーケストラやヴァイオリンの「ポエム」の印象がすごく強いんだろうなとも。
 ちなみにOrbisのほうは最後una cordaの指示なかったから踏まないことにした。だってu.c.の音色で終わりたいとは思えなかったんだもん

 そんなこんなで試行錯誤を重ね、いつもなら初見から撮影まで1時間のところ多分2日がかりで3時間はかけた。なんかちょっとちゃんと聴いて!(最終日だから急にわがままになります)

 すっきりした。あっさりめに聞こえるかもしれませんが、なんか歌い方のイメージとしては弦のようにこっくりというより木管楽器みたいな呼吸かしら?と思いました。私は満足したからいい。おしまい!

 さて、1999年10月15日(99年目のフィビヒ命日)、ジョフィーン島ホールの一角にフィビヒの記念額が掲げられました。というわけでGoogleストリートビュー見てみましょうどーーーーーん

 正面の額を拡大してみて!見えるよね、ZDENĚK FIBICHの文字が!早くまた普通に旅行とかができるようになるといいね。プラハご訪問の際は是非ジョフィーン島でフィビヒにも思いを馳せてみてください。その前にめっちゃモルダウー!うわーモルダウー!ってなると思うけどその後はジョフィーン島へ。

 さて、今後の私の活動予告もさせてください!といってもこのご時世なのではっきりしたことは申し上げられないのですが、状況をみつつ恐らく来年上半期には配信のコンサートを一度やります。これはお世話になっているあるスタジオの配信設備のテストも兼ねてなので、もしかしたらテスト公演〜本公演みたいに何度かに分かれるかもしれない。とはいえ配信公演でもスタッフを集合させないといけないのには変わりなく、あくまで状況をみつつになります。その際は『画家の習作』全5曲を取り上げますのでどうぞお楽しみに!

 次に参考文献と記事。
 ・フィビヒ:ピアノ曲集「気分、印象と思い出」
  全音楽譜出版社 伊藤仁美校訂・解説
 ・チェコ ピアノ作品集 第2巻(近代)
  全音楽譜出版社 伊藤仁美校訂/関根日出男解説
 ・IMSLP
 ・ズデニェク・フィビヒ図書館
 ・fibich.cz
 ・Radio Praha International(ロシア語版)

 他にもきちんと読めなかった記事はかなりたくさんある。あともしもう少し前から計画的にやろうとしてたら実家からでっかいThematic catalogue持ってきてたところなので惜しまれる。

 さてさて最後に謝辞を。まず何度か本文中にリンクを張らせてもらい、終盤私の変な質問にも丁寧に答えてくださったズデニェク・フィビヒ図書館の堀内様、ほとんど毎日私のとりとめ
ない話を聞いてくれた、多分私以上にフィビヒファンだし今も昔もコンサート制作と録音においてはずっと共同作業者のゆうちゃん、文句も言わず毎日健やかに昼寝してくれたミスター・不屈の魂こと我が子3歳、土日をほぼ収録に費やしてもほとんど何も言わなかった夫、そして毎日毎日応援してくださった皆様。皆様の協力無くして当アドカレは完走できませんでした。まさかこんなに撮影にも執筆にも追われることになるとは予想してなかった。結構頑張っちゃった。皆様本当に本当にありがとうございました。

 それじゃあ最後に完成したアドカレを貼ろう!どん!

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