スマホ撮影しながら救いの手を差し伸べる
ここ最近…
でもないのかもしれませんが、
私的にはよく目に付く
SNSでのホームレスや助けが必要な人へ、
スマホ撮影しながら手を差し伸べる行動。
皆さんはこれをどう思われますか。
先日アメリカに滞在していた際に、
偶然にも出くわしたそのシチュエーション。
「はい、これはあなたの分です。
飲み物はコーラとルートビアのどちらがいいですか?」
と、若いカップルが、
バーガー店の外側に座り込んでるホームレスの男性に、
バーガーと飲み物を手渡していました。
それを見た私は、
『やらせでなく本当にそういった行動が日常にあるんだ!』
と感心していたのですが、
そのあと、うちの次女(10歳)が叔父さんに、
「最近は動画を撮影しながらでないと人助けしないのかしら。
あのバーガーショップでもスマホ撮影してたし…。」
と話していたことを知り、
ええ!な、なんと、そうだったんだ!?
とスマホ録画に全く気づいていなかった自分にも驚きましたが、
それよりも何よりも、
違う角度から見ていた次女が、
その行動を疑問視していたことに関心を持ちました。
同じ対象を見ていたのに、
私はその行動を素晴らしいと思い、
次女は「なんだかな〜」と眺めていたわけです。
そして、これについての私の周囲の見解はというと、
人助けってものは人に見せるためのものではない。
自分の利益のために立場の弱い人を利用するなんて酷い。
というのがほとんどで、
(恐らく世間一般的にそうでしょう。)
確かに私も「なんだかな〜」と思います。
が、
しかしながら、
この人達は実際に人助けをして、
その人達に必要な物を与えている。
というのは事実なんですよね…。
そして、恐らく動画を見た人の中には、
次は私も手を差し伸べてみよう。
と思う人もいるんじゃないかと思うんです。
閲覧回数を稼ぐための撮影だとは思うのですが、
助けが必要な人にしてみれば、
利用されていると分かっていてもお腹は満たり、必要な物が手に入る。
かたや、「その行動は偽善だ!」と言いながら通り過ぎる人からは、
何ももらえない。
そう思うと、
一体どっちがどうなんだ?
と考えてしまいます…。
そもそも、
その動画を使って閲覧回数を稼げば儲かる仕組みが問題なのだけれど、
よくよく考えれば、
人助けや社会貢献が利益になる例はたくさんあって、
24時間テレビもチャリティをうたっていながら、
誰かがどこかで利益を生んでいて、
全くのボランティアで誰も利益を生まなかったら、
最初から存在しないでしょうし。
スマホをかざしながらも誰かを助けている人を、
何もしないで文句言うだけの人が、
世間で支持されるのも「なんだかな〜」と思うわけです。
しかしながら、
助けを受けている側のプライバシーの観点から言うと、
本人の同意もなく、
有無を言わさず全世界の人の目に垂れ流しになることを考えると、
ホームレスには人権はないのか?
となるわけで。
もしかしたら、
その動画を見た人の中には、
その姿を見たくなかった人もいれば、
見せたくない人もいるんじゃないかと思います。
だからといって、
「あなたを助けたいのですが動画を撮りながらでもいいですか?」
と予め聞いてからとなると、
それはほぼ「やらせ」になるのだろうと…。
難しい…。
人助けだから利益を期待してはいけない。
人助けでも利益を生んでもいいじゃないか。
恐らくどっちもの意見があると思いますが、
あなたはどう思われますか?