進学の決意と、進学先の選定と
気がついたら11月になってしまいました。本当は9月中にこの記事を公開しようと思っていたのですが...。
今回は、大学院に進学を決めた経緯と、進学先を選ぶ過程についてです。
私はそもそも大学入学当初から進学を希望していたわけではありませんでした。
高校時代は趣味に明け暮れてほとんど勉強をしてこなかったので、学生最後の大学くらいは勉強しよう、the 学問(実学ではなく)を専攻してみよう、といった程度の考えで文学部に入学しました。
なので、唯一知っていた哲学者の名前はヴィトゲンシュタイン、塾の先生からきいたヴィトゲンシュタインはどうも変態的な天才だったらしいという謎な知識だけをもっていました。
実際に入学してみると、出身大学は一年生から学科に分かれていたこともあり、周りにはもっと知識のある学生が多かったように思います。
その後、ゆるゆると興味関心のままに哲学書を読み、楽しくわいわい学部ゼミをこなしているうちに、
哲学書を読むのは謎解きみたいで面白いな
という感覚を抱くようになり、進学を決意することになります。
ここだけの話、大学受験で頑張りきれなかった感が残っていたので、一つのことをとことんやり抜きたいという気持ちが、本当の決め手だったように思います。
その後、学部3年の後期からぼんやりと進学先などを考えるようになりました。
私が重視したのは次の三点です。
・指導教官が毎年論文を発表している
・都内~関東近郊(実家から通える)
・風通しがよさそう(いろいろな研究会に顔を出せる)
一点目について。
学部時代にお世話になった先生方がかなりお仕事をたくさんされていたので、同じような感じがいいかな?くらいで、あまり深く考えてはいませんでした。
けれど、結果的にはこの点は重要だっとと思います。言うまでもなく、研究内容が近いところに進学するわけですから、指導教官の研究活動が活発であるほど、ゼミにいるだけで最近の流行を知ることができたり、さまざまなコネクションを得ることができたりします。
二点目について。
修士課程で終わるか、博士後期課程まで進むかを決めかねていたので、可能なかぎりコストを安くすべく、実家からの通学を検討していました。
結果的に一人暮らしをしてしまったので、振り返ってみるとあまり優先的な条件ではなかったのかもしれません。たまたま良い条件の物件が見つかったり、いいバイト先が見つかったり、運が良かったです。
三点目について。
学部生の頃から、自分の所属以外の方と一緒に読書会や研究会を実施してきていたので、あまり研究室が忙しすぎないことは大切でした。
今どき少ないと思いますが、指導教官にべったりでないとだめ、みたいな雰囲気だけは避けたかったです。私が候補で考えていたところにはそんなところはありませんでしたが...。
進学先は、むしろ積極的に他大学との合同ゼミなどを企画していく雰囲気だったので、とても充実していました。
修士課程での学会参加に積極的であったこともよかったです。
振り返ると、二点目はおいておいても、
・指導教官が毎年論文を発表している
・風通しがよさそう(いろいろな研究会に顔を出せる)
これらは進学先を検討する際に重視してよかったな、と思っています。
研究内容はもちろんですが、都内であれば30分圏内にたくさんの大学、そこに所属する院生がいます。その点で、一緒に研究をしていく仲間を見つけるときに、必要以上に所属にこだわる必要はないでしょう(もちろん、ゼミに関心の似た仲間がいることは有益ですが、程よく違うことが見聞を広める機会になったりもします)。
指導教官からは、もちろん研究内容の指導も受けますが、問いの立て方にはじまり、論文上の細かな表現技法まで、広く研究スタイルを学ぶことになります。少なくとも私はそうでしたし、今もそうです。そして、それらの学びは研究者であるかぎり続く財産になっています。
大学院進学を考えている皆さんが、納得のいく選択、充実した院生生活を送ることができますように。
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