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人生に裁量権を持ちたい!高みを目指し続ける、キャリーミーで挑戦したECマーケターのマルチタスク術とは

いつか独立をしてみたいと思いつつ、今一歩踏み出せていない方もいるのではないでしょうか。一方で、輝かしいキャリアを維持することを選ばず、独立して理想の人生を切り開く挑戦をしている方がいます。

キャリーミーで活躍するプロ人材インタビュー企画「#キャリーミーで挑戦」。
第2回は、複数案件を担当しながら高いパフォーマンスを出し続けるECマーケターのプロ吉見晋平さんにお話を伺いました。

▼こんな方に読んでいただきたいです。
・将来独立・起業に挑戦したい方
・マルチタスクのコツを身に付けたい方
・成果を出した分だけ評価される仕事をしたいと思っている
・EC事業で成果を出す方法を知りたい方

<プロフィール>
ECマーケターのプロ 吉見晋平(Shinpei Yoshimi)さん
京都出身 京都大学大学院都市社会工学専攻卒業 2010年楽天株式会社に入社。その後Tokyo Otaku Mode Inc.、PECO Inc.といったスタートアップベンチャーを経て、2018年アバロンを創業。EC・メディア・SNS領域におけるデジタルマーケティングの戦略立案・実行支援を中小・スタートアップ企業を中心に行いつつ、自社事業として自らD2C商品の商品企画・製造・販売も行う。

会社員時代も充実感と高い評価があった。それでもECマーケターとして独立!

―吉見さんが独立されるまでのご経歴を教えてください。
2010年に新卒で入社した楽天株式会社、株式会社Tokyo Otaku mode、PECO Inc.とメガベンチャー企業、ベンチャー企業、立ち上げ間もない企業と各フェーズを経験した上で2018年にアバロン株式会社を創業、独立しました。

―吉見さんはECマーケターとして大変活躍されていますが、独立のきっかけは何だったのでしょうか?
私は新卒で楽天に入社したときから元々自分で意思決定をして事業を動かしていきたいという想いでキャリアを創ってきました。

いざ、自分で事業を立ち上げる際に大きく2つの柱があったんです。1つは、インバウンド向けの観光コンテンツ開発や、ホテル事業等の観光領域で事業展開していこうと構想していました。もう1つは、今までのキャリアの延長線であるEコマースやマーケティングのコンサルティング事業です。

このように事業をゼロから仕込んでいくものと、これまでの経歴を活かして稼いでいくものの2つの柱に分けて考えていたのですが、2018年はインバウンドがすごく伸びていた時期で、やりたいこと、やれることのタイミングが合ったため、独立を決意しました。

―独立にあたりどのような準備をされましたか?
走りながら創っていったというのが正直なところです。独立すると、初めのうちはコンサルティング案件を取るための営業、案件を回す実働、請求書の発行など全部1人でやるわけです。その中で少しずつ方向性を探っていきました。

広い意味での「独立のための準備」で言えば、良い環境に属することにはこだわってきました。「環境が人を作る」と昔から考えていたからです。例えば、就活で大手企業からも内定をいただいたのですが、自分で事業を作ることから逆算して、事業意識が高くベンチャーマインドの強い人が多い環境にある種巻き込まれようと思って楽天への入社を決めたんです。

―独立にあたっての準備はほとんどなかったとのことですが、独立前後で特に力を入れていたこと、やって良かったと思ったことはありますか?
色んな人に会って話をして、可能性を探るということにかなり力をいれてきましたね。ビジネスを作ったり大きくしたりするには、やはり人を巻き込む必要があります。
人に会う中で自分がやりたいことが見えてきたり、逆にやらないことを決められたり、一緒に仕事をしたい人のタイプ、一緒に仕事するのが難しいタイプを学んでいけたりしたことは、当時の大きな成果だったと思います。飲みの席まで含めると本当にたくさんの人に会ったのですが、Facebookの友達は独立してからの3年間で1,500人ぐらいは増えましたね。

―独立をすると決意した際、何かハードルに感じることはありましたか?
実は意外とハードルがなかったんですよね。というのも、マーケティングやECのコンサルティングはノウハウやスキル、実績さえあれば、初期投資や固定費があまりかからないビジネスモデルなので、比較的苦労はしなかった方だと思います。

それでもキャッシュフローは意識して考えた事柄でした。例えば、固定費を下げること。現在、独立して6期目(2023年10月時点)でスタッフが業務委託を含めて十数名いるんですが、未だにシェアオフィスを使っています。

その意味では、キャリーミーにも助けていただきましたね。登録したのは独立1年目の夏で、気軽な気持ちで申し込んだら面談をしていただきました。創業当初は、売上が立つかどうか、キャッシュが尽きるかもしれないと不安もあったのですが、1件、2件と案件を紹介していただくとベースができるわけですよね。半年先まで売上が担保されると、精神的な安心感に繋がりました。

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―そう言っていただけ嬉しいです。キャリーミー登録時には、担当者とはどのようなお話をされましたか?
自分のキャリアがどのように世の中に受け入れられるか客観的にはわからないと思うのですが、面談でキャリアとスキルを掘り下げていただいて、担当できそうなプロジェクトを見積もってくれたのは有り難かったですね。

複数案件のマルチタスクでも高評価を得続ける仕事術とは?

―吉見さんはキャリーミー案件でアサインされてすぐに大人気となった印象です。複数案件をこなす中で、クライアントに満足していただく仕事術をぜひ教えてください。

一言で言うと、期待値調整ですね。できないことはできない、できることはできるという線引きを曖昧にしないことが重要だと思っています。

私自身様々な案件を担当してきたので、ある程度の質を担保して業務を行うことはできますが、それでも得意不得意の濃淡はあります。それを自分なりに把握していて、自信がある領域を積極的に引き受けるようにしています。

―得意な領域に集中して業務をお引き受けするということですね。
はい、でも得意な領域は全てキャッチできるかと言うとそうではないんです。複数の案件を抱えている以上、割ける時間や工数が明確にあるので、最初にクライアントに「この業務はこういう形でできるけど、ここまでは難しい」とお話しています。

こうした「最初の仕切りの部分」をかなり意識しているんです。逆に言えば、そうしないと後からクライアントの課題が出てきた時、対応しきれないのです。その辺りを偽りなく正しい形で伝えていくことが案件のマネジメント以上に大事だと考えています。

また、私1人のリソースは限られているので、クライアント様の外注先などをうまく巻き込みます。自分のリソースは1で外注先が3社いるなら、巻き込めば3倍になりますからね。

このバランス感覚はどうやって身に付くのか?と聞かれると、経験した案件の絶対数によるところが大きいです。経験則的なものがあるので、言語化するのが難しいのですが。

―吉見さんは複数案件を担当されているのに、レスがとても早い印象があります。
ルールを設けていくということをすごく大事にしていますね。
例えば、チャットツールのやり取りをする時に、レスが必要なものは必ずメンションをつけてもらうようにお願いしたり、電話をいただくときは、電話する時間を予約してもらったりとかしています。

複数の案件タスクを同時に進めている途中だと、どうしてもすぐに対応するのが難しい場面が出てきてしまうんです。ご迷惑をかけないレベルで回していくために、こういう形である程度ルール設定をして業務のやり取りをさせてくださいとお願いしていますね。

―コミュニケーションのルールを設けているんですね。レスも内容で工夫している点があればぜひ教えてください。
レスの場での判断は意識しています。とにかく判断軸を多く持って仕事ができる状態を作ることはすごく大事だと思います。

また、レスが速い体感が受け手にあればいいので、ボールを持たないことにしています。例えば「Aさんにこれを聞いておいてください」と振られた時、ToDo表に入れる方もいるんですけども、聞けばいいだけだったらその瞬間に投げています。

ちなみにレスが遅くて返信がない人に投げた場合は、2日後の自分のカレンダーにToDoを入れて、その方にリマインドします。やりとりを回収するまでのフロー構築が重要なんです。

課題が実は課題じゃなかった。鵜呑みにせずに成果にコミットする課題ヒアリング術とは?

―吉見さんはクライアント様からも高評価を受けていらっしゃいます。高いパフォーマンスを出し続けるコツをもう少し深堀させてください。
私がプロジェクトで関わる際に必ず行うのが、課題を明確にすることと、ゴールをどこにするか設定することの2点です。その際にクライアントから課題のヒアリングはしますが、鵜呑みにはしないように意識をしています。

クライアント側が「困っている」と言っていても、客観的に見ると対策の必要がない、課題ではないこともあるんです。
現状と設定した目標(売上、その他)の差分が課題であると定義していて、その前提をもとに整理していきます。

▲こうしたお仕事の成果をまとめて、キャリーミーと共催ウェビナーを開催いただいたことも。

―クライアント様のヒアリングを鵜呑みにしないためには課題の仮説構築が必要だと思いますが、そのために裏取りやリサーチをされていますか?
例えばですが、スマホがない状況で急に外国のよくわからない田舎に目隠しで移動させられたとしたら、置かれた状況を正確に把握するのは無理ですよね。ビジネスの課題についてもそんな状況がであることが多いんですよね。

人は感覚で言っていることが結構あります。それを鵜呑みにしているとズレてしまう。正しく課題を把握できているかの見極めがすごく大事なので、感覚で言っているのか、データに基づいているのか、想像なのかを整理しています。

―データに基づいているか確認するとのことですが、事前にデータをいただいてヒアリングに臨むのでしょうか?
NDA等を整えてからになるのですが、基本事前にデータをいただくようにしています。ヒアリングも数字の話ばかり聞いていますね。正しい数字を頭に叩き込んでヒアリングすると取り組むべき課題が見えてきます。

―課題が特定されたら次のステップはどのようにされるのですか?
売上に繋がる施策にフォーカスして、改善施策を出していきます。

ECの売上改善の方法として、線形的な改善とジャンプする改善があります。例えば前者は、昨対売上20%増のために取り組むようなものですが、一般的な改善の延長線上にあります。しかし、売上を昨年の3倍にしたいという場合は一般的な施策改善では到達できないのでジャンプしないといけないんですよね。

この施策立案は難易度が高く、新商品開発やメディアのプロモーションの仕掛けなどいろんな打ち手があるのですが、これは出たとこ勝負でやってしまうとうまくいきません。仕込みの時間が長いので、来期、再来期の話を同時並行で進めて、MDや商材選定をPL改善しながらやっていきましょうと提案します。

挑戦の恩恵は、理想の環境に属して自分をさらに高められたこと

―独立という挑戦後はどのような心境の変化がありましたか?
独立前と今とを比較すると、もちろん今の方が大変ですね(笑)。独立するだけが挑戦ではないですが、独立に向き不向きはあって、私は自分で決めて自分で動く、自分で責任を持つことが性に合っていたと感じています。

―独立して良かったこと・得られたことはどのようなことがありましたか?
コロナ禍より前の、2018年に独立してからずっとオールリモートなので、場所を選ばずに仕事ができるということ、自分の望む働き方、組織を自分の意思決定で作れるのは良かったですね。

また、通常会えないレイヤーの人にも会えているのはメリットとして感じています。独立したからといって会えるわけではないんですが、会社員だとなかなか体験できないところですね。「環境が人を作る」という考えに繋がりますが、関わる人のレベルが上がれば当然視座も上がるし、チャンスも昔よりどう考えても多くなっているので、やっぱりそこはすごく感謝していますね。

―近い将来、吉見さんが挑戦したいことがあればぜひお聞かせください。
国内のECマーケティングはある程度できるようになってきたと思うので、海外のマーケティングができる素地を作っていきたいと考えています。シンガポールや韓国へ出張をして仕込みをしているのですが、日本にいながら東南アジア等で、オンラインビジネスができるとか、そのようなパッケージを作っていきたいと思って動いています。

―最後に、今後挑戦しようと考えている方へメッセージをお願いします。
迷ったらGoですね。やらないとわからないし、基本死なないので。一歩踏むことは大事ですよね。よく言われますが、失敗は成功の種とか成功するまでやるから失敗じゃないとか。これはその通りです。

ただ、正しい努力をひたむきにできるかがすごく大事で、努力の方向性がうまくいっていない方も多くいる印象です。

私は「この状態で努力して新しい場所に行けるか」という点の振り返りを常にやっています。また、数年後のイメージをして不足スキルや知識を補う勉強は、その瞬間に必要がなくても準備として大事です。
平等にチャンスは来ていても、準備と努力をした人にしか掴めないので、準備できている人にチャンスが来たように見えるだけなんだと思っています。


吉見さん、ありがとうございました!
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