一期一会に支えられるAM2:00
2022年12月に次男を出産した。
数ヶ月は3時間毎の夜間授乳が続く。
泣き声が聞こえると、
暖かい快適な布団から、なんとか出て行かねばならない。
他の家族を起こさないように、できるだけ早めに。
暗闇の孤独な時間。
Twitterの育児アカは「夜通し寝できました」「睡眠優秀」の文字が目に付くので開かない。
話を聞いてくれる友人たちはみんな寝ている。
その中で心の支えとなった人達がいる。
産院のお祝いディナーで同じテーブルだった3人。
名前を名乗りあったかすら覚えていない。
連絡先も知らない。
でも、夜中に半分寝ぼけながら授乳をしていると、
ふと彼女達も、今この瞬間同じように育児を頑張っているのだろうなと思いを馳せる。
Aさんは、2人目の出産。常にワンオペ、夫は頼りにならないので実家に里帰り。自宅に戻ってから2人育児できるのかと不安そうだった。
Bさんは、初産。赤ちゃんに病気が見つかり、一緒に退院できない。両親は頼れないので行政のサービスを活用する。次の日授乳室で熱心に助産師さんに質問する彼女を見かけた。
Cさんは、2人目。この病院の婦人科に高校生から通っている。会いたくなるので、上の子とテレビ電話はしないと決めていた。
1時間ほどのおしゃべり。
お祝いディナーが終わると、それぞれ病室に戻り昼も夜も新生児のお世話に明け暮れる。
退院後、街ですれ違っても、おそらくお互いに気づかないだろう。
たまたま同じ産院で、たまたま出産日が近かった縁。
それでも大変な出産を乗り越えたばかりという共通点は
お互いを労わり、人生の大事な一部を共有し、あたたかな交流を生んだ。
そしてその時間が、その後もずっと心を温めてくれている。
一期一会に支えられる時もある。