美しい騒音
ふと思えば
いつの間にか蝉に支配された世界。
毎日毎日、蝉か雨かのシャワー。
学生のときは、この音の重圧がうっとおしかった。
俳句を詠むようになったおかげか。
重圧が刺激する皮膚の感覚が嬉しくて
場所によって変わる声にワクワクして
音と共にくる香りに夏らしさを感じる。
もうあの騒がしさが美しく思える。
あの感覚を文字にしようとすると止まらない気がするので、終了。
久しぶりにちょっとだけ文章を入れてしまいましたが、さくっと今日の俳句に移りましょう。
ゆっくりと静かに文字を追いかけ
映像の中に少しずつ溶け込んでいく。
想像の中で感覚を研ぎ澄ませ
色んな場面で五感を刺激する。
今日も美しい、心休まる時間を。
ーーーーーーーーーーーーーーー
*
*
蝉重奏1本の木をしならせて
*
*
緑片を残して去りぬ蝉の殻
*
*
山道は川せせらぎのごとき蝉
*
*
ガタンゴトンぶれる視界の先の夏
*
*
沿いて飛ぶ色づく棒や赤蜻蛉
*
*
網戸越しカメムシ香りふとにやけ
*
*
梅の雨はみ出た左深き色
*
*
夕の部屋急いて離れる夏の車音
*
*
ーーーーーーーーーーーーーーーー
お楽しみいただけましたか?
何にも追われず ただ美しさを感じるだけの静かな時間を、このnoteを読む間過ごせてもらえていたら嬉しいです。
では、今日も最後まで呼んでくださりありがとうございました。
もうすぐ開けるあとちょっとよ梅雨。
みなさんに、素敵な梅雨のおわりが訪れますように。
ーーーーーーーーーーーーーーー
昨日の俳句。