何をしていたのか。きゃろくろ12月の活動
12月の半ばになりまして、きゃろくろいったい何をしていたのかと申しますと別の素材に手を出しています。
それは土です。
皿やらコップやら壺やら花瓶やらオブジェも作れるアイツ。そう陶芸です。
（※サムネイルの写真は記事の主題に関係ありません。）
この辺のガラスではない他の活動のことは書くのにためらいもあるのですがガラスと同じ創作活動と思って読み進めていただければありがたいです。
器を作りたい
陶芸をしようと思った理由は器を作りたいという思いでした。
ガラスでも器は作れると思った方、その通りです。
吹きガラスではコップやお皿などいろいろな器がガラスで作られています。ガラスの粉を使ったパートドヴェール技法やバーナーワークでも器は作れます。
その中でなぜ、陶芸に至ったか話していきます。
なぜ土だったのか
最初はガラスで器を作ろうとしていました。ガラスで器を作る方法として数ヶ月前にパートドヴェールを試しました。自力で何度か作ってみて、今ある電気炉では内部に温度ムラがあってガラスの粉が均等にとけないということがわかりました。かつ、耐火石膏をたくさん使うので勿体無いなという気持ちが大きくなって断念しました。研磨機などの大きい機材を導入する資金もありませんでした。
きゃろくろのガラスペンと同じ素材の耐熱ガラスでも器は作れます。ただ、器に色をつけるのが難しい。耐熱ガラスはチューブと呼ばれる耐熱ガラスの筒を膨らまして器を作ります。チューブは透明ガラスがほとんどで色付きのものはあまりありません。色ガラスを溶かして吹きガラスのように吹けばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、それは難しいです。それをやってみたのが2年ほど前に制作したガラスペンの「風船（耐熱ガラスバージョン）」です。表面がボコボコになりやすいので多数のロスを出して制作を中断しました。
金や銀のフューミングを施して色付ける方法もありますが他の作家さんもすでに使っておられるので開拓する気になりませんでした。
それならソーダガラス、鉛ガラスで制作すれば良いのでは。詳しい方はそう思われるかもしれません。まず、器など大きいものを作るときに割れにくい鉛ガラスは鉛を含んでいるので食器にはあまり使わないほうがいいということになっています。ソーダガラスでも作れますがソーダガラスは空気中の成分と反応して酸っぱい匂いがする物質を作ります。ソーダガラスはバーナーワークでは大きいものは作りづらいです。耐熱ガラス、鉛ガラスに比べて急冷急熱に弱く作業中に割れやすいです。なのでソーダガラス、鉛ガラスでの制作は選びませんでした。
あとは吹きガラスで器を製作するのが一般的でしょうか。吹きガラスは数人が協力して製作することになります。現実的にこれからスキルを身につけてやっていこうという気になりませんでした。そこから独立し一人で制作をされている方もいらっしゃいますが、いずれガラスを溶かす炉が必要になりますし、炉を持つことは考えられませんでした。
そこで陶芸が浮かんできました。
陶器は広く出回っていますし器が作れること間違いなしです。
また、ガラスペンの需要が落ち着いてきて気持ちに余裕ができたことも新しいことを始めたいと思う理由にありました。
陶芸についてインターネットや図書館で調べて本当に陶芸をやるのかと自問自答していました。学校の授業で土は扱ったことがあり、少し想像もついていました。
しばらく悩みましたが思い切って陶芸教室に電話をして１歩目を踏み出したのです。
陶芸教室の予約を２週間後に取って調べ物をしているときにメルカリで格安で陶芸用の電気釜と電動ろくろを見つけました。お得に釣られて即購入し陶芸熱が上がってきました。
陶芸教室へ行こう
そして陶芸教室へ行き、すでに電気釜を買っていることを先生に話すと驚かれたのはまた別の話です。
陶芸を5時間ほどやってみて、思ったのは
これは大変だ
と。
体で覚える分は覚えるとして、釉薬や作り方、土の扱い方など覚えることがいっぱいある。作りたいものがあったのですが、すぐにはできないぞと思いました。これは当たり前と言えばその通りです。
もう陶芸釜も電気ろくろも買っていますから後には引けないぞというプレッシャーもあり、陶芸の世界に足を踏み入れたのでした。
（先生によると電気釜は電気代がすごくかかるらしくかなりびっくりしました）
そんな12月でした。
あと、大阪中之島美術館に行きました。つながる私《アイ》という塩田千春という方のインスタレーションの展示でした。面白かったけど作品にするのは違う気もしたし、思いつかなかったので今月は旅のガラスお休みです。旅のガラスで歩きすぎたのか、歩き方が悪いのか足も痛いので不定期にやります。
ガラスペンも販売します。12/17(火)21時から
12/17(火)21:00からBASEにてガラスペンを９点販売開始します。
新しいことを始めましたがガラスペンの制作もまだまだ続けます。文房具に関する作品も作っていきたいのでこれからもよろしくお願いいたします。
サムネイルにする写真がなかったので今回販売するガラスペンの写真で失礼いたします。
ではでは今日はこの辺で。
少し早いですが、良いお年を。