ラーケーションとは?その新しい学び方の具体例と始め方。ワーケーションと違いとは。
★この記事の執筆者:りお('▽')|国家資格キャリアコンサルタント|海外にてラーケーション型プログラムを体験し、その面白さから2020年よりラーケーションについてマガジン執筆創始|ラーケーション・ラボ(Since2020)にて、イベント開催中|Wikipediaで参照先1位 ラーケーション - Wik
ラーケーションとは?
ラーケーションとは、何でしょう?その意味と定義は次の通りです。
「Learning(ラーニング) と Vacation(バケーション)を融合した言葉W(造語)で、文字通り、バケーションを楽しみながら学ぶ」という新しいスタイルの学び方です。
英語では、"learcation"(造語)と表現することもあります。
昨今、注目を浴びてきたワーケーション(Work × Vacation)は、「働きながらバーケーションを楽しむ」というスタイルですが、その学び版がラーケーションとも言えるでしょう。
ワーケーションとラーケーションは非常によく似ていますが、バケーションをしながら、働くか、学ぶかの違いと言えるでしょう。どちらも、「日常」から離れた開放的な空間で行うのがポイントです。
◆環境庁によるワーケーション制度導入のポイントはこちら👇
国内でのラーケーションの具体例とは
国内でのラーケーションの具体例は以下のようなものがあります。
1)研修プログラムへの導入(企業)
2)働き方への導入(休暇など)
3)修学旅行、休暇(学校)
1)研修プログラムへの導入
例えばの具体事例です。会社員向けの研修プログラム(ラーケーション)で言えば、海の近くのリゾードホテルの一室で、新ビジネスプランのアクションラーニング、マインドフルネスからのキャリアの棚卸研修など様々なラーケーションプログラムが考えられます。
2)働き方への導入(休暇など)
研修プログラム意外では、例えば、もしかしたら、ラーケーション休暇制度の導入なども今後視野に入ってくるかもしれません。
3)修学旅行、アクティビティなどへの導入
会社員ではなく、学生向けでいえば、どこかの自然の中で集合し、様々なアクティビティを経験しながら、親睦を深め、生涯の学び・気づきにつなげていくことが考えられます。修学旅行などがそれに近いですが、単に観光するだけで終わるのではなく、学びが定着するプログラムを取り入れるのがポイントでしょう。
なお、最近の事例では、例えば2023年3月には、「年3日平日に学校休んでOK、愛知県が新年度から制度…家族での「ラーケーション」推進」 という大胆な施策が発表されています。
なぜ、今までの学習では限界があるのか?そのメリットとは?
これからのVUCA時代(環境変化が激しい時代)に必要な「学び」は、経営学、プログラミング知識等のように、すでにインターネット上で閲覧できる知識の習得ではなくなるでしょう。
ある意味、世界の誰でも、インターネットさえつながれば、手に入る学びは、優位な学びではありません。
例えば、極論、MBA(経営学修士)などの知識もインターネット(Youtube等)で手に入ります。すでに出回っている「学び」を受けて動くビジネスや新商品は、あっという間にレッドオーシャン化(競争激化)するでしょう。
情報過多の時代、これからの学びは、左脳だけではなく、右脳を最大限に活用した新しく斬新なコンセプトやアイデアや生み出すことが必要です。そのためには、教室などでの座学で勉強するには限界があります。
普段とは違う、リラックスした雰囲気の中、感性を働かせる学びをする必要があるでしょう。また、そこに参加する仲間同士の刺激も、新しい学びを促すでしょう。
会社員が全盛の時代から、今後は、副業や兼業、パラレルキャリア、ギグワーク、フリーランスといった働き方が一般的になるのは間違いありません。一辺倒の知識ではなく、多様で生きた情報を受け取り、学びと行動につなげていくことが必要になってくるでしょう。
だからラーケーションが必要なんです。
海外でも一般的なラーケーション事例
海外では、ラーケーションという名前であるとは限りませんが、このコンセプトのアプローチ・概念での学びは、非常によく行われます。
海外での具体例です。
個人的な事例ですが、私は、海外において人材開発の仕事をしておりました。ここでは、日本でありがちな窓もない研修室にこもって、もんもんとレクチャーを聞くなんてことばかりではありません。
都心から離れた開放的な環境で「学ぶ」のは、今の世界の潮流です。
例えば、世界の大手企業は、マネジャーが集まるマネジメント研修なども、リゾートホテルを貸し切り、日常から離れたバケーション雰囲気を楽しみ、リラックスしながら、学び、解決案を出し合ったり、本音で議論したりすることがあります。
そこで、お互いの信頼関係を構築することもできますし、受講者同士の深い学びも生まれるのです。こういった場から、新しいビジネスのアイデアが芽生えて、そのまま参加した受講者とチームを組んで推進することもあります。
グーグルやマイクロソフト社の事例
例えば、過去のグーグルやマイクロソフトも参加したこんなアクティビティがあったようです。セーリングでサウサリート(Sausalito) から サンフランシスコ(San Francisco)までの距離を、力合わせて渡りきるというアクティビティです。
具体的には、チームメンバーには、乗組員として一人ひとり役割が与えられ、力を合わせて船体が前に進むように協業します。こういったアクティビティも一種のラーケーションと言えるのではないでしょうか?
<参考引用:schoonerfredab.com>
考えてみるだけで楽しそうですし、何か、イノベーティブなアイデアが湧いてきそうですよね!
日本でも注目されはじめたワーケーションとラーケーション
日本でも昨今、ワーケーションが注目されてきており、地方にも、コワーキングスペースやリモートオフィスなどが増えてきました。
「働く」とバケーションの融合に加え、「学び」とバケーションの融合、つまりラーケーションも主流になっていくかもしれません。ぜひ、そういったイベントがあれば、一度参加してみてはどうでしょう。
◆「年3日」平日に学校休んでOK、愛知県が新年度から制度…家族での「ラーケーション」推進
◆鎌倉でプチ・ラーケーション!
ラーケーション活用にあたる留意点
ラーケーションは日常から離れ、楽しすぎるので、遊びで終わってしまうリスクもあります。遊びの中にいかに「学び」を取り入れられるかがポイントでしょう。一番大事なのは、交流と内省です。
交流だけでも、意味はあるのですが、今後、メンバー同士つながれる仕組みも埋め込むことが大事でしょう。
また、最後に何を学んだか言語化して、発表したり、後日また、振り返ってもらうなど、学びの定着も必要となるでしょう。
単に遊ぶだけでなく、しっかり学びも残しましょう!
では、レッツ・ラーケーション!!🌴
◆ワーケーションの事例動画はこちら👇
ラーケーションの始め方とは
では、一個人としては、どのようにラーケーションを始めればいいのでしょう?もちろん、ワーケーションイベント、ラーケーションイベントは増えてきているので、それに参加してみるのも手ですが、もちろん、個人でもラーケーションはできます!
基本的に学びというのは、新しい場所との出会い、人との出会い、自然との出会いから、ふと生まれることがあります。私個人的には、こんな進め方をお勧めしています。
<一人ラーケーションプログラム🌴>
1)何もない1日をつくる
まず、たまには何もない1日を創りましょう。忙しいかもしれませんが、一生の内、一日ぐらいは空ける勇気は大事なコトでしょう。
2)直観で遊びに行く
行先を敢えて前もって決めません。当日の気分での「遊び」を優先で考えましょう。ただ、大事なことがあります。
「過去に一度も行ったことのないところ」
「可能な限り自然が溢れる場所」がお勧めです。なぜなら、ここに閃き、アイデア創出や、自己効力回復の機会があるからです。
3)出会いから学ぶ
そこでの出会い(人、自然、モノ、知識)は偶然のようで、偶然ではないかもしれません。そこでの学びをメモしておきましょう。
4)自分のキャリアに照らし合わせる
その学びは、自分のキャリア・人生にとってどんな学びがあるでしょうか?もし、すごい閃きがあったなら、その日のうちに第一歩を始めましょう。鉄は熱いうちに。その日中に一歩だけ進めるのがコツです。
なにも閃かなかった、そんなこともあります。でも、たまにはそんな日もあるかもしれません。いいのではないでしょうか。学びは遊びです。焦らずに行きましょう!
まとめ
「ラーケーション」は、これからの学び方の潮流でもあります。企業や教育機関においては、ぜひ、ラーケーションを実施し、非日常的な学びを引き起こしてみませんか?また、個人の方々については、このようなラーケーションイベントに参加してみるのも面白いかもしれません。
遊びながら、楽しみながら、学びを得る。ぜひ、やってみましょう!
〇ラーケーションイベントはこちら👇