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「第1回カタチ発表会」を終えて

昨年夏の「投稿コンテスト#2000字のドラマ」から始まった、カクカタチプロジェクトの「第1回カタチ発表会」。

準備を通してはじめての体験をたくさんさせてもらったこのイベントが、とうとう終わりました!

イベントの様子やその中で考えたこと、そして改めて俳優さんやスタッフの皆様へ感謝をお伝えしたく、記事を書きます。



当日は、原作&脚本者ということで、やること何もないのに現地にお邪魔しました。

100人規模くらいのスタジオで、ステージを中心に椅子が並べられている。それを見ていると一丁前に緊張してくるんです。粘度の高い汗が掌から出てきて止まらん。やることないくせに豆腐メンタルめ。

緊張の理由を一応お伝えすると、どんな仕上がりになっているか本当に想像できなかったんです。

準備段階では、仕上がりチェックのために自分で脚本を朗読してみたりもしました。しかし慢性鼻炎でザコ滑舌の僕の声だと、読む度に不安が増すばかりで……完成像が見えないまま、「もう後は演出のおふたりに任せよう」と、最後は丸投げのような気持ちで脚本案を提出。そこから本番まではノータッチでした。

そんな素人の丸投げ脚本を引き継いで仕上げていってくれたのが、演出と出演まですべて手掛けてくれた二葉勇さん・要さん。ソニーミュージック所属の俳優さんです。

お会いしたこともなく、歳も少し下のおふたりに無責任にもすべて委ねて、「イベント楽しみにしてくださいね!」とか呑気なツイートをしていた。

そういう罪悪感とか諸々が、緊張と高粘度の手汗として出てきました。


劇がはじまります。序盤はまだ緊張が取れない。しかし、徐々に演技に引き込まれていきました。

おふたりの迫真の演技。「心配いらんから黙って観とれ」と、僕の緊張を摘んで捨ててくれるような、声の抑揚、間の取り方、息づかい……ぜんぶが心強い。これがプロか。

そんなふうに安心していき、途中からはいち観客としてフラットに楽しめていました。

それはもう自分の作品じゃないみたい。おふたりの演出と演技で、想定から大きく上振れた素敵な朗読劇に仕上がっていました。

ほんと感動、いらん心配してスミマセンという感じで、終わった時にはスタンディングオベーションをしたいくらいでしたが、小心者の僕がそんなことできるわけもなく、とにかく力一杯拍手をさせていただきました。


そのあとは、もうひとつの朗読劇『強盗と後藤と私』と、ショートフィルム『コインランドリーズ』が披露されましたが、いずれも素敵な作品でした。

2作品ともにテンポが良くコミカルで、最後まで飽きがこない。それでいて、誰かの人生を追体験したような深い余韻も残ります。地上波で流れて、リビングで飯食いながら観ていても全然違和感ない品質だと思います。

作品の間には俳優さんたちのトークショーもあったんですが、ほんと皆さん喋り上手くて、めちゃくちゃ会場盛り上がるんです。


そうして、あっという間の1時間半が終わりました。

本番までは、「素人原作で3,500円も取って、本当に大丈夫かしら」と少し考えていました。イベントが終わった今、そんなふうに心配していたことすら、恥ずかしく、申し訳なく思います。

演出と出演をしてくださった俳優のみなさん、彼ら彼女らは圧倒的にプロでした。間接的ですが今回ご一緒して、それを強く感じることができました。自分たちの存在を世に晒して、腹括ってやってるんだろうな、とにかく迷いがないんだもの。

そしてもちろん、プロジェクトを動かしていったカクカタチスタッフの皆さんも、やはりプロ。

そんなプロたちに作品をカタチにしてもらった今回、緩んだ心のネジをスパナで締め直されたような心地がしました。

「素人の作品なんで大目にみてやってください」とか言ってた僕。気持ちからもうズブズブの素人だったじゃん、と反省。

自分の作品をより多くの人たちに届けて、心動かしていきたいのであれば、もっと俺も腹を括らんといけんな。

そういうふうに思いました。そんな気持ちにしてもらいました。


だから、これは本来もっと前に言うべきだったことですが、最後に言わせてください。

今回僕は、プロの脚本家として脚本を書きました。
そして、プロの俳優さんやスタッフさんと一緒に、最高の作品に仕上げていきました。

へんに謙遜するのはやめます。イベント終わって今さらですけどね。

まだアーカイブ配信は少し期間が残っています。noteを読んでいて物語に興味がある方であれば、1,000円の元はきっと取れるはずです。ぜひ視聴いただければと思います。


また今回のために書いた脚本も公開OKと許可いただいたので、近日それもnote上へアップさせていただきたいと思っています。



最後に。

改めて、スタッフの皆様、出演の皆様。半年ほどに及ぶ準備お疲れさまでした。得難い経験ができたこと、深く、深く、感謝致します。


今回感じた気持ちを忘れずに、今後も作品を発信していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。



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