健康: 「譫妄(せんもう)」
今回は「譫妄(せんもう)」について見ていきましょう。
とりあえず、知っておいた方がいい単語です。
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譫妄(せんもう)という言葉は、聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんね。
「譫妄」: 意識が混濁し、現実と異なることを信じてしまう状態を指します。具体的には、以下の様な症状が現れます。
意識の混濁: ぼーっとしたり、集中力が続かない状態になります。
見当識障害: 時間や場所、自分が誰なのか分からなくなることがあります。
幻覚: 実在しないものが見える、聞こえるといった症状が現れます。
妄想: 根拠のないことを信じてしまい、周囲の人とコミュニケーションが難しくなることがあります。
興奮状態: 落ち着きがなく、周囲を攻撃したり、自分自身を傷つけたりする可能性もあります。
傾眠状態: 逆に、ずっと眠っているような状態になることもあります。
譫妄が起こる原因
譫妄は、様々な原因によって起こります。代表的な原因としては、以下のものが挙げられます。
感染症: 肺炎、尿路感染症など
脱水: 体内の水分が不足すること
薬の副作用: 特に、高齢者が複数の薬を服用している場合に起こりやすい
代謝異常: 糖尿病、肝不全など
脳の病気: 脳卒中、脳腫瘍など
譫妄の特徴
急激に発症する: 短い期間で症状が悪化することが多いです。
症状が変動する: 1日のうちに症状が強くなったり弱くなったりすることがあります。
高齢者に多い: 高齢者は、身体機能が低下しているため、譫妄になりやすい傾向があります。
譫妄と認知症の違い
譫妄と認知症は、どちらも認知機能が低下する病気ですが、いくつかの点で異なります。
区別点譫妄認知症発症急激徐々に意識レベル混濁しているクリアなことが多い原因様々な身体的な要因脳の器質的な変化経過原因を取り除けば回復する可能性が高い進行性で、徐々に悪化する
譫妄になった場合
譫妄は、放置すると命に関わることもあります。もし、ご自身が、あるいは身近な人が譫妄のような症状を示している場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
譫妄の治療は、原因となっている病気の治療と、症状を緩和するための治療の二つが中心となります。
まとめ
譫妄は、意識が混濁し、現実と異なることを信じてしまう状態です。様々な原因によって起こり、高齢者に多くみられます。早期に治療を開始することで、回復が期待できます。