NPO法人care nationが出来るまで。

NPO法人care nationが出来るまで、を
代表が個人で動いていた頃から書きたいと思います。

最初はまだ、今のメンバーや関わってくれている人・団体は
1人もいませんでした。

【 2015年 】 

代表が、勤めていた介護施設の管理者をしていた時
営業活動で街の介護関係の事業所、病院、行政などを
毎日まわっていました。

違う会社の、いろいろな職種の人たちと話をするなかで
「やっぱり現場の悩みって似てるんだなあ」と親近感を持ち
「みんなで飲みたい」と思い

おもに、埼玉県三郷市の介護・医療のスタッフさんたちの交流会
Misato care meeting(ミサト・ケア・ミーティング)」開始。

1回目は約50名ほどの人たちが集まりました。

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そこから始まり、場所や参加者が変わりながら
2~3か月に1回ペースで開催し
参加者の顔ぶれも福祉職以外が増えてきました。

ある時、参加された行政の方が
「この集まりは、なかなか良いですね!地域包括ケアを目的として
やってらっしゃるんですね」と言い
代表は「当たり前じゃないですか(本当はみんなで楽しみたいだけ)」
と答えていました(笑)


みんなが集まると、次は一緒に何かをしたくなります。

【 2016年 】

三郷市には、福祉の総合フェスがないなあと思っていました。
「福祉」という固いイメージではなくて
現場の人たちが、それぞれ日々提供しているサービスや
得意技を、もっとポップな形で表現したい。

そして「福祉☆Genki fes」というイベントを立ち上げました。
これは正直言って赤字でしたが、それでもやらないといけない。
その一心で、運営メンバーを募り、コンテンツを考え、
場所をおさえ、協賛や後援をとりつけ、色々なブースの方々と
打ち合わせを重ねました。

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この時、行政や企業、地域との連携を意識し始めました。

【 2017年 】

前年に続き、「福祉☆Genki fes」を開催しました。
前年は運営メンバーを募りましたが、みんなも忙しいし
なかなか話し合いが進まなかった反省があるので
今度は、まったく1人で企画をしました。
募ったのは、当日運営メンバーでした。

「福祉」を広めるのとは別に、個人的な楽しみとして
アコースティックバンドをつくり、三郷市の老舗合唱団と
「どんなときも」を歌いたい。
なぜかそう思い、その合唱団さんにコンタクトを取りました。

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この風景が、企画段階から頭にあり
この時学んだのは
繰り返し自分インタビューをして間違いない事は実現する
でした。

ただ、当日協力してくれた運営メンバーの人たちには
その夜の打ち上げでだいぶ怒られました(笑)

「どうしてもっと早く頼ってくれなかったのか」
「なんで自分だけで抱えるのか」と。

その夜、何人かのメンバーが自主的に
「つぎ何かやる時は、俺はこの係やる」みたいな提案が
どんどん出てきました。

何か、火がついたような感覚を覚えました。


この頃、隣り街に住んでいる、難病を患っている
車イスユーザーさんに出会いました。

彼は、毎年その街で行われている車イスマラソンに出ていて
そのレースがあるおかげで、日々の暮らしまで生き生きとしていました。

三郷市には車イスマラソンはないので
それが出来ないものか、市に手紙を書きました。

答えは「出来ない」。
前例がない、安全性の確保が難しいというのが主な理由でした。

休みの日に、車イスを持って色々な運動場や公園に行き
実際に自分で車イスを走らせ
「ここならレースが出来るのでは?」と企画を考え
市役所の色々な窓口で提案をしましたが
だいたい5分くらいで「出来ない」の連続でした。

断られ続けると、確かに残念な気持ちはありましたが
「どうして断られたのか」を分析し始めます。

・企画自体が間違っているか
・プレゼンの仕方が下手だったのか
・話を持っていく相手が悪かったのか
・話をしている自分の立場に信頼感がないのか
・そもそも、行政の年間計画に載っていないことだからか

・・いろいろと考えていると
どんな企画でも、出来ないなら出来ない理由があり
それを1つずつ「出来る」に変えていくことが大事だと思いました。

何か月か、門前払いの記録を更新していた、ある日。
たしか雨が降っていましたが、コンビニの駐車場に車を停めながら
「・・また、提案しても断られるんだろうな~」と
ちょっと弱気になっていました。

この日は、社会福祉協議会に「車イスマラソンやりたい」と
また言いに行くところでした。

なんとか気を取り直して、社協に行きました。
彼らも悪気はありません。
一緒に、どうしたら実現するかを考えてくれました。

「三郷でホストタウン事業をやるの、知ってる?」と聞かれ
「知りません」。

三郷市は、東京オリンピック・パラリンピックで
ギリシャの選手を受け入れるホストタウンで
その受け入れ事業を市役所がやっている、との事でした。

スポーツ関係だから何か話を聞いてくれるかも、と
社協の方が、ホストタウン事業の担当課に紹介してくれました。

担当課の方に「車イスマラソンをやりたい」と言うと
「マラソンはすぐには無理だけど、車イスウォーキングは
 出来そうですね」と即決で答えてくれました。

市はその頃、「スポルトみさと」という
オリ・パラに向けて盛り上げようとイベントを企画していたので
その中に組み込んでくれる、という事でした。

自分ひとりでは心もとないので
三郷市の障がい福祉相談センター、三郷リハビリ協議会に相談し
それぞれのリーダーさんは知り合いだったので
3人で「車イスウォーキング」の内容を考え
市や協力企業と相談しながら企画していきました。

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イベント会場は、IKEA新三郷、ららぽーと新三郷、
コストコです。

イベント当日は、約100名(うち車イスユーザーさんが10数名)
が車イスウォーキング枠に参加してくれました。

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元オリ・パラの選手たちと共に ららぽーとを出発し、IKEAで
ゴールし、皆で交流。


「車イスで参加するイベントがあまり無いから、楽しかった」
「こういうイベントに初めて参加した」
という参加者の声が多く、正直「そうなのか」と思いました。

車イスで出かける、というのは
思った以上にハードルが高いようです・・。

とはいえ、ポジティブなムードで喜んでいる風景を見てると
横に、IKEAのスタッフさんが来て
「こういうのいいですね~」と声をかけてくれました。

彼を通じて、その後もIKEAさんとは
色々なプロジェクトを一緒にやらせていただきました。
(そのことについては別の記事でご紹介します)


【 2018年 】

三郷市で初めてのユニバーサルファッションショー開催。

三郷市主催「スポルトみさと」2回目開催。
ネッツトヨタ様と連携し、ウェルフェアカー展示、
隣り街の就労支援事業所様と連携し、作品販売、
三郷リハビリ協議会様と「体力測定」実施。

ここまで代表が個人で活動していましたが
行政や企業としては「法人相手」のほうがやりやすい、と
聞き、友人のNPO法人を名義変更してもらい
「NPO法人care nation」に。


車イスマラソンについては、フェイスブックで発信し
三郷市の市議さんが「自分も同じ事を考えていた」と
反応してくれました。

その方のおかげで、市役所のいくつかの課の
課長さん、部長さんに直接 話を聞いていただく事が出来

同じ時期、大規模な陸上競技場が完成しました。

色々な事が、開催に向けて動き出しました。

場所が出来、コンテンツを考え、いよいよ開催・・という時
開催日に台風が来る予報が出ました。

ギリギリまで検討した結果、開催は延期となりました。

そして、代表はこの日、痛風になりました。


【 2019年 】

前年に延期した、車イスマラソン改め
大規模パラ・スポーツイベント
Misato Fire Bird Zero」が無事、開催出来ました。

ここに至るには本当にたくさんの事がありましたので
また別の記事で書きたいと思います。

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同時期、埼玉県共助社会づくり課で
共助仕掛人」という存在がある、と知りました。
すぐに県庁に話を聞きに行くと
「街の様々な団体などをマッチングする人」という事で
care nation代表も、共助仕掛人にしていただきました。

*埼玉県共助仕掛人についてはコチラ↓↓


開催した、パラ・スポーツイベントの実践報告を
埼玉県立大学の看護リハ学会で発表しませんか、という話がきました。

他市から

「市民活動をしている人に、プロジェクトをつくる

 講演をしてほしい」と依頼が来ました。

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埼玉県庁から「IKEAさんを紹介してほしい」との事で
県庁・IKEA・care nationで
「子どもの食育と貧困を考える」という趣旨のイベントをしました。

行政の協力もあり、IKEAさんで出る余剰食材は
その後、埼玉県の子ども食堂などに流通されるようになりました。

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また、知人から
「化粧品会社様が、新品だけどもう売らない化粧品などを
 社会貢献に役立てられないか、という話があるが
 介護施設の福祉メイクなどで活用できないか」という話がありました。

軽い気持ちでOKすると
その品目や量の多さが凄すぎて
(品物自体もとても良いもので)
これは自分たちだけでは対処できないと
行政や様々な団体の方々に協力していただき
care nationの寄付活動が始まりました。

寄付担当メンバーや、人と人のつながりのおかげ様で
今もこれは継続しておこなっていて
ヒトtoヒト・プロジェクト」と名前をつけました。

通常の寄付活動に加え、チャリティスポーツ大会に寄付品を提供し
そこで得た収益の一部を、動物愛護団体などに寄付をする
「寄付を循環する仕組み」も出来ました。


【 2020年~2021年 】

新型コロナウィルスが猛威をふるいはじめ
イベントがストップしてしまいました。

その中でも、寄付活動は動き続けています。

いま、代表が考えている事。

・オルタナティブスクールをつくる。
・動物園をつくる。
・美術館をつくる。
・三郷が、ダイバーシティ当たり前の街になるよう
 バリアフリーアプリをつくる、ダイバーシティ授業をする、
 ダイバーシティ会議をする。

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様々なお話を、企業・行政・団体や個人の皆様からいただき
ここに載せていないプロジェクトもたくさんあります。


「いったい、何をしている法人なの」と聞かれる事もありますが
代表が考えているのは

「三郷が、ダイバーシティ当たり前の街になる。
 安心して暮らせる人が増えるためにリアル・チェンジ
 (現実を具体的に変えていく)を続ける」

それです。


自己紹介的に、バ~っと書いてみましたが
まだまだ、やりたいプロジェクトがたくさんあります。

「楽しくて、意味があり、出来れば前例のないプロジェクト」を
これからも創っていきたいと思います。

長文を読んでいただき、ありがとうございました。

講演依頼、プロジェクト連携依頼等はこちら ↓↓

✉ carenation123@gmail.com




 





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