人事を採用するタイミング
勇気とタイミングが大切
とある経営者さんから、金曜日25時にMessageが入った。
起業をしてから2年順調に業績を伸ばしてきたけれど、バックオフィス系を採用したいと考えています。
経理系についてはアウトソーシングしているので問題はありませんが、人事系についてはどのタイミングで採用したらいいのか迷っている状況です。
その会社は社員が5人、営業系の採用を中心に採用をしていました。
これから発展、拡大をしていく上で必要だろうという判断をしているのですが、バックオフィスを入れるということはそれなりの覚悟が必要になるからです。
人件費を考えると営業系については固定給+インセンティブで最低限の支出が読み取れるのですが、バックオフィス系を入れる事によって社内の環境を整えることはできますが、固定費としての人件費はアップするので、スタートアップ企業にとってはダメージになりかねないという判断がされやすい。
バックオフィス系の人材を入れる事によって、人件費が上がることで、クロスポイントが上がってしまうことを恐れてしまい、人数が10人、15人になるまで人事を採用しないという企業も多くあります。
結論からいいますと、5人〜7人の段階で人事を採用してくださいといい続けています。
人が足りないということは生産性も効率も悪くなることは間違いありません。
そうするとメンバーが疲弊してしまい、業績も悪くなるという負の連鎖が起こってしまう。
売上が上がるとやることが増える
徐々に売上が上がってくると雑務や事務作業が増えたりします。
人がいないとどうにもならないという状態に入ってしまうとかなりキツイ状況になります。
中小企業ではよくあることですが1人何役というのも当たり前になります。
そうならないためにも、アウトソースができるものはアウトソースをして、内部で固めるところは内部で固めるようにしましょう。
また売上をさらに上げるための「挑戦しないといけないこと」に手をつけられていない状態でもあります。
これはベンチャーにはとても危険なことです。
この状態を回避するために早い段階で人事を置き、事業計画、組織図を作り、前もって採用していかなければいけないと考えています。
社長は売上・プロダクトを作りながらビジョンも作る。
他の数名のメンバーも売上・プロダクトを作る。
バックオフィスは1名程度。
そう考えた時に人事業務を行う時間はありません。
しかし成長を加速させていかないといけない時に人事が必要です。
ここで目安になるのが5人であると考えています。
どこから人事を増やすのか?いつやるの!?今でしょ!
まずは下記の2つの最優先に検討をした方が良いと思います。
理由1:誰よりも優先して「人事を採用する」
理由2:社内の優秀な人材を人事に配置する
理由1:誰よりも優先して「人事を採用する」
先のスタートアップ経営者は「とにかく営業3名+営業事務1名を採用したい」と話をしていました。
しかし上記採用するためには媒体選定からディレクション、面接、日程調整など様々な業務が膨大に増えることになります。
経営者である社長が全てに関わっていたらいわゆる「社長業」ができなくなってしまいます。
そのため誰よりも優先して「人事を採用する」を選択した方が良いと考えています。
理由2;社内の優秀な人材を人事に配置する
また採用までに時間をかけていられないケースもあります。
その場合、社内で結果を出している人材を人事に配置する手もあります。
その人材がプロフィットセンターとして大活躍をしていたとしても長期的な目線に立てば1人の活躍よりも数十人の活躍の方が大きな成果を出すことができるからです。
ここでは「えいや!」の気持ちが大事になります。
どうやって採用活動をしていくのか?
① 事業計画の作成
こちらは社長、取締役などのメンバーと一緒に作っていく必要があります。ついてはベンチャー企業の人事には損益計算書に関する知識は必須となってきます。
主にツールはスプレッドシートやエクセルを使っています。
② 組織図の作成
事業計画を元に3ヶ月、6ヶ月、1年後の組織図を想定して作成をします。
意外に多いのが兼業をしている人が多いということに気づきます。
代表取締役なのに、営業本部長、経営統括部長など何役も社長が兼任していては、本来の社長の仕事ができません。
③ 採用計画の作成
採用するにはとても多くの手法があります。全てを使っていたらいくら時間・予算があっても足りません。
とにかく「採用したい人材はどういう人なのか?」というペルソナを明確にする必要があります。
ツールはエクセルで管理しています。
④ 母集団形成
採用計画に沿って、採用活動のスタートです。ここに最も工数がかかります。
スカウト送信、媒体掲載、応援シェア、エージェント対応、リファラル活性、求人票作成など媒体を利用していくのか、リファラル採用をしていくのかを決めたあと、定期的にデータを取り出して反省をしながら調整をしていくことになります。
⑤ 面接
お判りだと思いますが、時間がかかります。また面接を行うだけではなく、見抜くスキルを磨かないといけなかったりします。
これは長くなるのでまた別の機会に書こうと思います。
新卒採用や若年者の採用については、通常の面接以外にワークサンプルの実施、朝会への参加、プログラミング体験などを行なってカルチャーフィットを測ったりしています。
⑥ 採用
お疲れ様でした。なんてことはなくて、これからがスタートです。
バックオフィスがしっかりしていると売上も上がっていきますし、安心して営業が働くこともできるようになります。