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戦略的なリーダーになるための4つのポイント

リーダーは育成するものではなく、資質を伸ばしていくもの

リーダーと言うとどうしても日本人は、全力で風をきる力のあるリーダー像を描いてしまします。

なぜなら、敗戦から高度経済成長期にかけて、引っ張る人についていけば裕福になることを知っているからです。

究極の選択ですが、「夢はあるけどお金がない」、「お金はあるけど夢がない」ではどちらを選びますか?という質問をすると、前者を選ぶのは経営者やリーダー。後者を選ぶのは粘土層、働かないおっさんたちが選択をしています。

リーダーたるものどんなときでも、前向きに夢を語ることができなければ意味がありません。

こうしたいからみんなの協力が必要です。みんなの力を貸してもらって会社を大きくしたいということを伝えることができれば、拡大路線に舵を切ることになるでしょう。

イノベーションも起きやすく、風通しのいい組織であることは間違いありません。

リーダーたるものは必ずしも強いリーダーシップを発揮することが正解ではない時代へと突入をしています。

戦略的リーダーということばが最近良く使われていますが、実際にはどういうことなのかをお話していきましょう。

単なるリーダーを戦略的リーダーに変える要素は何ですか、とよく聞かれます。

戦略的リーダーをひときわ際立たせる特徴の一つに、自身が活動する世界を見渡す視線があります。

広い視野を持つ彼らは目に入る道路標識や指標を読み取り、そこから得た洞察によって積極的に未来を形作ります。

自分に有利にも不利にもなる様々な影響力を察知することで、追い求めている戦略上のチャンスや遭遇するかもしれない障害について有益な情報が明らかになると分かっているのです。

これに比べ自分の周りの世界にそれほど注意を払わず、日々の業務で手一杯のリーダーたちは、厄介な事件に見舞われやすく、せっかく訪れたチャンスも逃しがちです。

距離を置いて、自分のいる世界を遠くから眺める能力を持つことで、あなたは優位に立てます。

なぜなら、待ち伏せている危険や手の届く豊富なチャンスに対して、何を変えるべきかを明確に把握できるからです。

戦略的リーダーのこの特徴を、自分の世界の全領域をくまなく見渡す「心のレーダー」と捉えてみましょう。

ここで言う「自分の世界」には、チーム、部門、会社、業界、市場、活用するテクノロジーなどが含まれます。

優れた戦略的リーダーは、継続的に入るこうした情報の中から手がかりを見分けて分析することができます。

あいにくこうしたシグナルを把握できていない場合、自分のキャリアや生活に重大な影響を及ぼしかねない情報の断片を見落とすかもしれません。

重大な問題を見逃しても構わないという人はいません。

だとすれば、リーダーは常に意識して周囲に注意を払い、深い洞察力で将来に影響を及ぼす力を捉えなければなりません。

では抜け目なく周囲を意識するリーダーたちは、こうした有益な情報を得るために具体的には何をしているのでしょうか。

戦略的な気づきのある姿勢とは、以下の4つを実行する能力に集約されます。

1:距離を置いて考えること
2:常に情報に通じていること
3:深く考察すること
4:他の人に相談すること

優れたリーダーはこの4つのスキルが非常に高く、常に決断と考察を繰り返しながら、チームを導いています。

1:距離を置いて考える

正直に認めましょう。ほとんどのリーダーたちは活動に執着する活動依存症になっています。

リーダーというものは、素早く考え迅速に行動するよう教え込まれています。

多くの場面で確かにこの技能は威力を発揮しますが、一方であまり使いすぎるとチームや会社の長期的成功を損ないかねません。

迅速な動きや行動を示すことでリーダーが報われ承認される場合が多いのは事実ですが、戦略的な機敏性を持つリーダーでも時に立ち止まり、距離を置いて考えられなければなりません。

ほんの短時間でもいいので、日常的な要求や業務から積極的に自由になることを自ら課しているリーダーは、長期的な重要課題に創造力、気力、注意を向けることができます。

抜け目なく周囲を意識するリーダーになるには、活動というワナから抜け出し、自分の世界を見つめる新たな視点を持つ必要があります。

思考を解放して多様な事柄に考えを巡らせると、驚くほど視野が広がります。

あなたの任務をおろそかにしていいと言っているわけでは決してありません。

ただ長期的な責務も同時に達成できるよう、少しの時間立ち止まって戦略的思考に移ることを勧めているのです。

未来を形作る人材であるあなたは、独自性を出す方向を見出し、会社に継続的な付加価値をもたらす責務を負っています。

こうした責任を毎日の業務をこなすという理由だけでおろそかにしてはいけません。

2:常に情報に通じる

「自分の知らない事柄に、我々は支配されがちである」という言葉はうまい表現だと思います。

戦略的リーダーはこの考えを肝に銘じています。

彼らは情報を得ようと懸命に努力し、取るべき方向性や避けるべきことのヒントとなる貴重な情報源を活用します。

何よりも重要なことに、彼らは事業の戦略的方向性と優先事項を理解しようとします。

この姿勢があるからこそ、自分の戦略上の努力を企業全体の戦略に合わせることができるのです。

高い気づきのあるリーダーは、周囲の人たちと公正で深い関係を築く傾向があります。

自分の置かれている、時として厳しい現実を直視することを恐れません。

様々なことを知っていることで、状況の全体像を把握でき、検討すべき問題点を理解し、目標や戦略に有利にも不利にも働く要因について情報を集めて活用するのです。

こうした情報収集がなければ、あなたがどこに向かい、途中でどんな問題にぶつかるかを把握するのは困難です。

3:深く考察する

深い考察ができるリーダーを企業は求めており、戦略的リーダーは問題や状況の核心を深く探るには以下のような効果的な質問を考えるのが一番の方法だと心得ています。

・自分が今この活動しているのは何のためか。
・自分の顧客は誰か、誰のために活動しているのか。
・将来、顧客が私に望むのは何だろうか。
・長期にわたり成功するために、チームに必要なプロセス、資源、知識、スキル、能力は何か。
・業務環境はどのように変化しているか、その変化は自分にとってどのような意味があるか。
・現時点でどのようにやり方を変えれば、将来的に利益となって実を結ぶか。
・自分の会社はどのように変わりつつあるか、会社が達成しようとしていることは何か。

こうした質問の検討は些細なことに思えるかもしれませんが、これこそが戦略的リーダーの特質の一つなのです。

質問することで深い考察が促されるため、質問は戦略的発想のきっかけとなり得ます。

質問によっておのずと距離を置いて異なる視点から物を見ることになり、そこから新たな可能性を探ることができるのです。

全体像が見えてきたときに、将来に向けて計画を立てやすくなります。そして将来に向けた計画立案こそ、戦略的リーダーの証でもあります。

4:他の人に相談する

自分のチームや企業内の他のチームとの協力の仕方については、リーダーは色々な選択肢を持っています。

あまり多くの人を巻き込まないアプローチをとるリーダーもいます。

一方戦略的リーダーはより協調的なアプローチを取る傾向があり、他の人たちの様々なアイディアを活用し、長期的に企業に有利になるように彼らの創造力、エンパワーメント、積極的な関与を引き出します。

戦略的リーダーは他の人と手を組んで活動し、チームや企業が直面する重大な問題への気づきを促します。

そして共通の目標を達成するためにチームメンバーと一緒に動くのです。

戦略的な課題やチャンスに向けて他者と協力することで会社を活気づけ、常にチームの効率向上を図ります。

こうすることで、戦略を全員の仕事の一部に溶け込ませます。

問題を解決し、チャンスを見出し、効果的な判断を下し、重大な戦略プロジェクトを実行する生産的な方法を見つけるには、チームメンバー全員の情報、考え、意欲がリーダーには必要です。

あなたの業務に影響する事柄からまずは対話を始め、そしてできるだけ多くの意見を集めましょう。

結論をまとめると、優れたリーダーシップを発揮するためには、自身の活動を時々緩めて、意識を他のことにも向けなければなりません。

この能力を習得できれば、あなた、あなたのチーム、会社はより大きな成長と成功をきっと手にできるでしょう。

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