ゴールから逆算をしてチームを目標達成に近づける3つのポイント
志を立てても結果がでない理由とは
いろいろな会社で日本一を目指すとか、打倒ライバル会社とか、地域でナンバーワンになろうと旗を掲げている会社が多くあります。
いいことですし、目的地をはっきりさせることはいいことです。
しかし、その結果が出ている会社は1割ぐらいですね。
5年前と現在が何も変わっていないどころか、業績が悪化してしまって倒産をしてしまう会社も増えています。
これは旗を掲げても行動が伴っていないことが原因かと思われます。
旗を上げたのはいいけれど、社員任せになっているのではないでしょうか。
結論からいうと、ゴールが遠すぎるから実行出来ていないともいえます。
「日本一」「業界ナンバーワン」「世界一」となると話がでっかくなりすぎて、旗を掲げた時はワクワクしていくのはよくわかりません。
だが、ちょっとしたら、みんなできるわけ無いという雰囲気が伝染してしまいます。
いつまでたってもどれだけ努力をしても、日本一にはなかなか到達しません。
この現実にぶつかるときは部下も諦めてしまう。
チームリーダーがメンバーに対して「日本一」を叫べば叫ぶほど、しらけムードがチーム全体に漂っていきます。
日本一を掲げた旗も虚しく見えてきてしまうというのが現状です。
近いゴールがあればチームは活性化する
そこで、小さなゴールを作ることが大切になります。
日本一の旗が大きなゴールであれば、小さなゴールを設定して、
小さなことからコツコツと着実に上がってくることができるんです。
小さなゴールの設定は中継地点を決める、登山のやり方に近いものがあります。
まず山を登ろうと決意をします。その山から見る景色は最高ですし、日本百名山にも選ばれているとなると、想像しただけでワクワクします。
山麓から歩きはいじめると、山は大きく美しく横たわっているだけです。
いつまでたっても、遠くの雲の彼方に頂上が見えるだけです。
果たして頂上にたどり着けるのだろうか、体力がもつのだろうかという不安が襲ってきます。
やがて1合目の標識を目にします。
1合目に来たんだという安心感と、小さな達成感をかんじることができます。
そして、2合目を目指そうとして、元気がみなぎってきます。
これまでは1合目ということを意識していなかったのですが、今度は2合目を意識して歩くことになるので、一歩一歩確実に前へ進めば、2合目にたどり着くことができると思うようになります。
2合目にたどり着いたら、3合目、4合目というように新しいゴールを意識して歩き出します。
五合目までくると、歩き始めた麓がはるかに遠く見えます。頂上はまだ天空にそびえている。
あの頂上まで行けばもっと素晴らしい風景を見ることができるとワクワク感が高まります。
ビジネスも同じです。日々の火仕事はそんなに大きな変化はありません。
一歩一歩の積み重ねが最後のゴールに到達することになるでしょう。
しかし、大きな旗印のゴールは遠すぎて見えないものです。
日本一と言われても最初はワクワクして頑張っても、息切れをしてしまうものです。
ゴールの設定が難しい!?
私がやったことはまず「お客様に感動を与えよう」という近くに見えるゴールを設定しました。
具体的には感動を呼ぶ挨拶をしてみようと管理職、役員にずっと訴えてきました。
明るく爽やかに最高の笑顔で挨拶するのです。
とはいっても、気分の悪い時もあれば、体調が悪い時もあるし、落ち込んでいる時もあるでしょう。
朝礼やミーティングでは、必ず挨拶の特訓をしてきました。
ひとりひとりが笑顔のトレーニングをやりました。
数ヶ月すると元気な挨拶が職場にあふれるようになったのです。
笑顔でお客様に応対できるように変化をしていくようになりました。
以前からお得意様の経営者が訪れた時に、以前の雰囲気と違うことに驚きました。
素晴らしい挨拶、溢れるような笑顔、気配りのある対応や接客のすべてが最高だったそうです。
第一のゴールは達成できました。これが励みになり、次にゴールを作り全体の売上の3割アップを設定しました。
これは大変でした。
計画通りに進むことがなく休日出勤や長時間労働になることもありましたが、営業担当がワクワクしながら仕事をしていたので、達成をすることができました。
営業だけでなく、バックオフィススタッフや他の部門もそれぞれのゴールを作り、ワクワクチャレンジをしていくことができるような雰囲気になりました。
大きな旗を立てたら、そこへ進む一歩一歩進むための小さな旗を立てましょう。
そして、それを目指して、メンバーにしっかりと熱く語りましょう。
一歩一歩の小さなゴールを達成することが励みになり、ワクワク感が高まるのを実感しましょう。
ゴールへの向かい方でチームの長所と短所が見えてくる!?
山を登るときに登山道がいくつものルートに別れているケースが多くあります。
ときには川沿いから崖を登っていくコースがあったり、遠回りにはなるけど確実につづら折りで上へ向かうコースもあれば、岩場と砂場で登るのも大変なルートもある。
ときにはナイフの刃のように数センチという尾根づたいに山頂を目指すルートなど、登ってみないとわからないことがよくあります。
体力や登山経験などによって通るルートが変わりますし、天候によっても変わることがよくあります。
日本一になるということを目標としたのはいいことですが、何をもって日本一に貢献するのか?
どういう日本一を思い描くのかによって答えも通る道も全く違いますし、最短ルートで突っ走る事もできますし、遠回りにはなるけど着実に仕掛けることができる。
ゴールから逆算をすることがいちばん大切であり、いわれた数値をクリアするだけでなく、自分で戦略を練って目標数値をクリアするためにはどうしたらいいのかを考える時代。
俺の背中を見て盗むものは盗めという時代ではなくなり、アウトプットする力があり、経験を積ませるためにはどう伝えるのか?失敗を恐れるあまりに縮まらないようにするためにはどうしたらいいのかということを考えてください。
昔、自分が部下と同じことをやっていた時代に、どういうふうに声がけをしてほしかったのか、どうやって解決をしていったのかを思い出したら、それを言葉にしてつたえていくことが必要になります。
そこから最善の手を選択して、実行をしてみる。
走りながらリスクを最小限にして、リターンが最大限になるような回答を目指していく時代です。
失敗することで学ぶことは多いのですが、気づかせることもこれからは非常に重要です。