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地頭力、一緒に働きたい人物、自分の言葉で語れる人物…各企業によって意味合いが異なる!?
曖昧な採用基準
緊急事態宣言が出されている中、大学3年生や大学院1年生にとっては、就職活動という戦いが始まった。
インターンシップや説明会などの過密日程に伴い、企業の負担、学生の負担が大きいことがわかった。
中小企業にとっては内定を出した学生を囲い込むためにオワハラして、無理矢理でも内定承諾をさせる手段が横行したため、社会問題となった。
また説明会、相談会、座談会などということばをうまく利用して、企業が学生との接点を設けることが多くなったのも事実。
選考ということばは8月1日まで使えないからである。
そのため、8月1日に一斉内定出しをしたりすることもあり、学生と企業との信頼関係を失ってしまったことも事実でしょう。
不条理と理不尽なシステムの上で運用されているため、毎年混乱をきたすことになってしまっている。
選考だということを思わずに、学生は企業のいわれるがままに、いろいろな会に参加をしていて、選考が始まると思ったら内定ということになるのだから。
完全に騙されたドッキリを食らったような印象がそこにはあります。
今のルールは2017年度からはまたルールが変更になった。
3月に広報解禁は変わらないのだが、6月選考開始になった。
インターンシップをやることが選考に優位だということになると、その企業のインターンシップは競争率が高くなる。
それを面接で自慢話風にはなしをされても、うちでは通用しないからというのが、面接官の心理であるが、アピールすることを煽る情報が多くなっている。
こんなことを繰り返していると、日本の新卒採用が崩壊するのも時間の問題だろう。
経団連の指針を無視して、通年採用やU-18、U−22などとカテゴリー別に企業や仕事内容を知ってもらうイベントや、大学1年生から参加をしてもらえるインターンシップなど、同業他社の企業との差別化をするのがポイントになってくる。
グローバル化の波が来ているにもかかわらず、4月に一斉入社をしているのも考え方次第である。
通年採用、通年入社でもいいと思うし、いろいろやり方がまだあるような気がする。
人事の負担や現場の負担が大きいからというけれど、いい人材は積極的に採用をするべきである。
インターンシップについても1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月というのも企業によってバラバラである。
無給なのか、有給なのかも違いますし、いろいろと試行錯誤をしているのが特徴的です。
インターンシップを選考過程に組み込むのであれば、1年間とおしての採用が必要になるだろう。
日本の新卒採用については過渡期に来ていることは間違いない。
そんな新卒採用についていろいろと話しを聞いてみるとある共通点があがってきた。
「どんな人材を求めていますか」「選考で見ているポイントはどこですか」というように、応募者の特徴や面接官の癖について聞くことが多くあります。
これは応募者が自己分析をして自分の言葉で自己PRできるようにするのと、志望動機やエントリーシートで企業が求めている人物について理解したうえで、つくり上げるためのステップのためである。
企業がこの事について非常に曖昧なところで考えているから、学生や転職応募者が迷ってしまう。
例えば経団連が実施しているアンケート結果が興味深い。
「選考にあたってどのような特に重視した点」について、会員の回答がこちら。
1位:コミュニケーション能力(82.8%)
2位:主体性(61.2%)
3位:チャレンジ精神(52.9%)
4位:協調性(48,2%)
5位:誠実性(40.3%)
選択肢の中で選ばなければならないアンケートにも問題があるのですが、正直突っ込みどころ満載であるというのはいうまでもない。
ビジネスをする上でコミュニケーション能力は不可欠ですし、主体性やチャレンジ精神がなければめまぐるしく変化をしていく世の中に対応することができない。
協調性や誠実性もチームで仕事をする以上必要不可欠な要素であるのは、学生も理解をしている。
地頭とは論理的思考力?頭の良さ?
とある上場企業での話。
求める人物像を聞くと「コミュニケーション能力が高い人」という回答が返ってきた。
業界的にも、最近のトレンド的にもいわれていたからかもしれないのだが、
コミュニケーション能力が高い人というのはどんな人ですか?と再度してみることにしてみた。
そうするとそこででてきた答えが「う〜ん?…地頭力がある人かな???」という返答が返ってきた。
地頭がいい人という表現をする採用担当者や経営者も多いが、いまいちイメージが共有できない。
辞書で調べると「高校や大学などでの教養で与えられるものではなく、人が本来もっている能力。一般的には知識が多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう」とある。
この定義は普遍的なものであり、企業にあっているかどうかは疑問である。
私が御社にとっての地頭とは何でしょうか?と聞くと、「何ですかね〜」と相手も考えこんでしまった。
定義は曖昧でも人事担当者がいうのだから、本当にほしい人材と思う人材に感じる共通点なのかもしれない。
ちょっと質問の方向を変えてみると、地頭力の測り方について聞いてみると、「例えば信号機に1色増やすとすると何色がいいでしょう」という質問をして、何色かすぐに答えられずに詰まるとマイナス評価になる。
すぐに答えたあと必死に理由を考えながら答えるぐらいがちょうどいいという。
また、こんな金融系企業もあった。この企業の定義は臨機応変さという意味合いが強い。
「今日の日経平均株価の金額は?」という質問に対して、学生は「日経平均株価はわかりませんが、岩隈の防御率と青木、イチローの打率は答えられます」といった。
面接官を笑わせることができて、面白い学生だと思い、面接を進めて内定をもらったという。
旅行代理店の定義はわかりやすいプレゼンテーション力を地頭力と定義づけている。
「質問の内容をしっかり把握して、論を組み立てていくことができるかどうか。」
担当者によると、筋道を立てて、わかりやすく答えることができるかどうかを見ているという。
これはあとから身につけることができない能力であり、サービス業のためお客様の話をまとめて、最善の方法は何なのかをしっかりと判断をして、わかりやすく伝えることでリピーターを獲得することができるという。
各企業が意図することはわかるのだが、それを1つの言葉でまったく意味が違うということがよくある。
まったくニュアンスが違うから、深く追求をしていくことが必要である。
一緒に働きたい人のイメージとは?
地頭以外にも謎のキーワードがある。
それは「一緒に働きたい人」「自分の言葉で話す人」など、抽象的なイメージのことばが並ぶ。
例えば一緒に働きたい人という定義については、自分で客先を開拓できる力のあるイケイケ系という企業もあれば、しっかりと顧客のニーズを把握して、解決することによってできる人という企業もある。
ハンター型か農耕型の営業なのかという違いがあり、企業がどちらのカラーが強いのかによって、採用される人というのが違うことになる。
謎のキーワードについては企業のカラーや考え方が大きく左右される事になることがよくわかりました。
学生さんや応募者が質問力を持って、「地頭力ってどういうことですか?」「一緒に働きたい人ってどんな人ですか?」「自分の言葉で話をすることができる人ってどんな人ですか?」と質問をすることができるようになってほしい。
いろいろな謎のワードが毎年出てくることになるので、その都度意味をちゃんと確かめないと、
間違った認識のまま面接を受けたとしても結果を残すことができないでしょう。
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