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オワハラは企業ブランドを傷つけるリスクが高い3つの理由
売り手市場になると辞退率があがる
新卒の市場も中途の市場も完全に売り手市場になっている。
日本の採用の責任を取るのが採用担当者であり、面接官や経営者陣は責任を取らないのがしきたりである。
採用担当者は内定辞退をされる困るため、オワハラという事象も有名になったといえます。
昔からあったといえばその通りですが、やり方としてオトナの対応ではなく、コドモの対応をしてしまっている。
就職活動の支援をしている学生さんからいろいろな情報が集まった。
とある男子学生は優良企業の選考を振り返って、こう語った。
人事に呼び出されて、小さめの会議室に通された。
そこで人事の人からこう言われた。
「君に内定を出したいと考えているけど、他の会社の選考をこの場で断ってくれるかな」という人事採用担当。
「今のところは選考は御社だけですから、お断りする必要はありません。」という学生。
学生はその時にオワハラが始まったと感じたらしい。
「内定承諾書を渡すから、この場で日付とサインをしてくれるかな」と伝えたあと、「内定承諾書を提出したあとは内定辞退ができないし、君の出身校の同学年の学生や後輩たちにも悪いようにはしないから」と声のトーンを落としていった。
学生は法学部で労働法などにも詳しかったため、その場をうまくやり過ごした。
学生は振り返ると当時は怖かったけど、教授やキャリアセンターの話を聞いていたら、あとからでも断ることを知っていたからよかったと語る。
職業選択の自由があるわけで、内定承諾をしたからといって、その他の会社にはいけないとか損害賠償の対象になるとかいうことはない。
内定を辞退したから損害賠償をすると企業ブランドの失墜があるとわかっているから、損害賠償をする企業が少ないというのが特徴である。
採用担当者が無知であり、上司や経営者からの評価をサゲないようにしたことが、あまりにも幼稚すぎるため、オワハラが横行しているということが主流になった。
それは内定辞退の責任が採用担当者に振りかかるという災難があるからである。
昔の古き良き時代の流れで現在の採用活動をしているのであれば、その採用マニュアルを使っている以上、内定辞退を減らすことはできず、長期間の選考となり、自転車操業状態に陥ることは間違いありません。
スピード感が問われる採用活動
採用が大きく変わり始めたのは2010年頃からである。
ソーシャルメディアが活用されるようになってから大きく流れが変わってきた。
Facebookを使っての選考やYouTubeでの会社説明会、Ustreamやニコ生などを使ってのオンライン説明会をする会社が多くなってきた。
それまではプレゼン型の会社説明会がいろいろな街の貸し会議室を借りたり、イベントホールを貸しきっておこなったあと、筆記試験と性格診断テストがあり、面接を2〜3回平均でおこなったあと、内定という流れであった。
就職ナビをつかう場合については経団連のルールに則ってやっているため、
それ以外の部分でホームページやソーシャルネットを使う企業が増えているのが特徴。
ネガティブなことを書かずに、宣伝広報活動をしている。
ソーシャルネットについてもLINEの出現により、Facebookやtwitterなどが伸び悩んでおり、ターゲットとしている学生の層にしっかり届いているかどうか不安である。
インターネットのツールを上手くつかうことによって、差別化をすることができる。
Webでオンラインやストリーミング放送をすることができるようになっているので、会社の会議室などを使ったり、スタジオを借りて放送をすることができる。
学生が御社に対して興味があるという意思表示をする場であり、ここでちゃんとした対応をすることがポイントになります。
テンプレートで構いませんが、エントリーのお礼としばらくお待ち下さいと
一言メールを送るだけで、最初の印象は変わってきます。
その他には採用担当者の個人のblogであったり、メールマガジンなどの案内、人事部の自己紹介などをお礼と一緒に送ったとしてもいいのではないだろうか。
Facebook、twitter、LINEのアカウントなどをお知らせしてもいいでしょう。
エントリー直後にスピード感を持って、相手への感謝と御礼を伝えて、自分たちのことを理解してもらう内容のコンテンツを渡す事によって、御社への企業理解をしてみたいという布石につながっていきます。
ヒントは通販業界のサイトに隠れている。
色々なサイトに付いているのがお急ぎ便とか、当日発送ということです。
より良い商品をいち早く使ってもらいたい、
すぐに使いたいというニーズをしっかりキャッチしている。
通販業界では当たり前のことになっているのですが、
採用関係ではあまりできていない現状があります。
ほしい情報をタイムリーに届けることができると、他社との差別化ができることになります。
忘れた頃に連絡が来たとしても学生は忘れていることが多くあります。
相互理解の場をつくること
次のステップは企業からの一方的な話を聞くことではなく、自分たちで考えたり、話し合いをする事によって、「気づいたり」「発見をすること」でより企業の理解を深めてもらう。
例えば、セミナーに参加をしてアイスブレークとして自己紹介をしている場で、「私には将来性があるので…」とか「私は自信があり失敗しないので…」等と言われても、この人を信頼していいのだろうかという疑問にかられてしまうと思います。
会社説明会も同じことがいうことができると思います。
ポジティブなことをたくさん並べられたり、入社して3年目でトップセールスを取って年収も1000万円を超えていますなどと言われても、学生側からするとインターネットで調べると情報が違うなという疑問になります。
コミュニケーションの基本である、ツカミ、ネタ、オチという流れがないからです。
いきなり結論だけを言われても学生からしたらぽかんとしてしまいます。
最近ではブラック企業ということばが一人歩きをしているため、人事がいうことについては疑心暗鬼になっている学生も多いというのが現状です。
自社のいい点だけを一方的にプレゼンをしたとしても、共通言語と共通認識というものがないので、学生からするとなにをいっているのか?という疑問が湧いてしまう。
プレゼンをするというよりかは学生が興味関心を持ってもらうためには、
等身大の話と共感性を持たせることが非常に重要になってきます。
学生が気づきや発見をする体験を通して、企業理解を深めてもらうことがポイントです。
この過程において志望理由や応募動機づけをすることになるのです。
ファシリテーターという立場から会社説明会を進行していくことが必要です。
気づきや体験の場を通して共感をしながら進めていくことになります。
プレゼンターや講師のようにマシンガントークで立て板に水のごとく、しゃべり倒すやり方というのはバブル期の古き良き時代の企業説明であり、本気で学生のマーケティングができていないということを露呈していることになります。
プレゼンテーション型の一方通行の会社説明会から、ファシリテーター型の気づきや体験を通して、応募動機や志望理由をしっかりと分かってもらう方法に切り替わっています。
先輩社員とトーク、企業見学会
最後のステップは入社したあとのイメージを持ってもらうものです。
入社したあとにリベンジ転職ということで3年以内に退職をする人が3割いる時代です。
自分がこの会社に入ったら、どういうキャリアプランを描けるのかというのがポイントです。
女性の活用でよく言われているのが、ロールモデルがいない、先駆者がいないということがありますが、きちんと社内の人を観察しておくことが必要であり、年齢が若くて勢いのある社員を投入しましょう。
人事が考えている将来の幹部候補であったり、社内で評判の良い社員を投入する事で、学生がどのように働いていけばいいのかということをしっかりと理解することができるでしょう。
コミュニケーションを取りながら、工場見学、職場見学をしながら、
学生は企業で働くイメージを作り上げていきます。
ロールモデルがいる、自分が働くイメージができると即決を取りやすくなります。
こうしたシュミレーションをやるということは、応募動機、志望動機をしっかりとイメージさせることができる。
先輩社員とのトークのあと、工場見学、職場見学をしたあとは、必ず振り返りをする時間を設けるようにしましょう。
学生は1次の情報をたくさんもらうことで頭のなかを整理することができません。
振り返りの時間を設けることによって、頭のなかを整理すると同時に、自分自身の中で評価をするということを意識させることがポイント。
また情報は正確に伝わっていない可能性や、誤認をしている可能性もあるので、そういうことが無いように不安を取り除きながら話をしていくことが必要です。
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