部下に信頼される上司に共通している9つのポイント
いろいろな経験が裏付けされている
いろいろな企業の採用支援をさせていただいていた時、いろいろな管理職の方たちと出会うことができました。
その中でも部下からの信頼があつく、人を育てることのプロと言える人たちがいました。
その人達の共通点として学生時代や社会人時代に、いろいろなターニングポイントがあった。
そこからいろいろと学んできたからこそ、人財の育成にも力を入れている。
また、いろいろな部署でも人財育成がうまいということが、口コミで評判になり、社内でも理想の上司ということになる。
あの人の下で仕事をしたい、キャリアップするためにも必要だとなると、社内公募制で異動を希望する人が多くいると言うのが特徴です。
その噂は社内だけに収まらず、いろいろな人づてに情報が入る。
そうするとヘッドハンターの触手が伸びていくが、こういう人に限って社内で自分がやりたいことをやっているので、てこでも動かないというのが現状です。
こういう上司には9つのポイントがあり、これを全部兼ね備えていることがあります。
1:「どうしてリーダーに?」でまったくかまわない
体育会系出身の人の共通点なのですが、強豪校に入学をしていて、周りは全国の優等生が集まってきたため、実力も評価も高くない。
試合に出るどころか、ベンチに入ることもできません。ずっと裏方ばかりをやっていました。
そうすると、秋の大会が終わり3年生が引退をする時に、次期キャプテンとして下級生からの支持があり、抜擢をされるケースが多い。
下級生たちと一緒になって、ボール拾い、部室の掃除、グランド整備、道具の手入れなど地道な活動をしていたことを評価してくれた人がいた結果です。
文化系出身の人の共通点なのですが、本格的にはじめるのが高校からであり、技術、実力、評価が高い事ない。
地道にコツコツとやっていくうちに花が咲くケースがほとんどです。
共通点としてあるのは、野心がないこと。
リーダーになろうとして、グイグイとがんばる人もいるけど、そういう人はたいていの場合は、ハレーションを起こしてしまうか、派閥争いで負けてしまうというのがセオリーである。
最初っからリーダーになろうとしていたのではなく、地道に頑張っていれば周りが押し上げてくれている。
そういう人たちがリーダーになると、周りをしっかり見ながら、長所に磨きをかけることができ、人材育成がうまくいく可能性が高い。
2:うまくいったら部下のおかげ
リーダーシップは生まれなが持っている才能ではありません。
リーダーシップといえば、自力で前から引っ張るイメージが有りますが、実は最後方から底上げをしていくように、伴走役になることもあります。
リーダーになったら、成功をしたらみんなのおかげ、失敗したら自分の責任という覚悟をする必要があります。
大手企業のリーダーに多いのが、手柄は自分の手柄、失敗は部下の責任とする人が非常に多いというのが特徴です。
リーダーが出て行くのは勝負どころの場面であり、そこまでは部下が地道に頑張っていたからそこにたどり着いていることを忘れている。
そこで商談がまとまれば自分の手柄として、会社へ報告をしている。
商談がまとまらなければ、情報共有ができていない、情報の出し惜しみをしているとかいいながら、部下を思いっきり詰問してしまう。
これでは信頼されるリーダーにはなれず、会社のリストラ対象になってしまうのも頷けます。
真のリーダー像としては、謙虚さ、素直さ、称賛力を持っている人です。
3:自分を最初に修正する
「努力をすれば、必ず報われる」ということを信じることが大切。自分がこの場所にいきたいという目標を決めたら、そこにいけるようにするにはどうしたいいのかをしっかり考えることが必要。
辛いときこそ、下に根を張りチャンスが来た時にしっかりと備える。
報われない仕事をしていて腐ってしまっては時間の無駄であり、何も身につかないということです。
今できることで精一杯やることが重要で、地道な努力をしているとそれを見ている人たちが味方になってくれます。
人を動かすのではなく、自分自身を信じて修める事で、人に推薦されるようになりましょう。
4:腰を低くして接する
部下は上司の事をよく見ています。
上司が何を見て仕事をしているのか、人によって態度が変わるのか、見ているのは仕事ぶりだけではありません。
人格そのものを感じ取り、尊敬できる人についていきます。
自分より地位が高い人の前ではヘコヘコゴマをするけど、自分よりも地位が低い人には怒鳴りまくる上司はよくいます。
部下のことをしっかりと見ていないにもかかわらず、怒りまくる上司などというのは、信頼をされません。
地位や名誉などに縛られることなく、威厳など些細な事など、こだわることはまったく必要ありません。
無理をして自分を大きく見せるのではなく、
誰に対しても腰を低くして接することができるひとになりましょう。
5:人の痛みが理解できる
遠回りをしている上司というのは人の痛みがよくわかります。
例えば、上司とぶつかってしまい、誰もが行きたがらない部署に異動させられてしまった。
ノイローゼ、うつ状態の寸前になってしまったこと。
こういう痛みを伴う経験をしているからこそ、人の痛みも理解することができ、部下に対しても優しくできるようになります。
それだから部下の表情、言動など一挙手一投足に細心の注意が払えるのです。
6:現場に目を向ける
管理職になるとどうしてもデスクワークが多くなるもの。
しかし、現場で何が起きているのかをしっかり目を向けることが必要です。
現場で事件が起きているわけであり、会議室で事件は起きませんから。
現場はどうしても組織上弱い立場になってしまう。
リーダーというのは、そういう場にこそ目を向けなければなりません。
こまかいところにまで目を配ることができるようにならないと、リーダーとしては信頼されることはありません。
7:地位や権力は試練
ドラッカーのことばに「地位は権力ではなく、責任である」ということばがあります。
地位や権力を手に入れると、甘い誘惑がいろいろと待ち構えています。
贈収賄であったり、女性の問題であったり、横領など、犯罪行為になることも良くあります。
大きな決定権限、多額の接待交際費、多くの部下を動かすことができる権力。
一見いいことばかりのようですが、実に自分の人間力が試されます。
権力の誘惑に負けてしまうと、社会的制裁を受けることになり、悲観的な結末が待っているだけです。
自分自身を磨いておくことは、リーターの最低条件なのです。
8:提示するのはミッション
最近は何でもマニュアルと言うことばをよく聞きますが、これは手段であり、本質的なことではありません。
マニュアルの枠をはみ出ることはルール違反ということになり、いろいろと問題になるため、そこから出ようとしません。
しかし、マニュアルは最低限のルールであり、ルールに書かれていないことがあるということをやるのが、人と人が関わるときには必要であるということです。
リーダーがすべきことは、組織のミッションを語りつづけることです。
ミッションが浸透していると、その先にある本質の部分でとっさの行動が取れるものです。
9:常に見られている
本当は考え事をしているだけかもしれませんが、眉間にしわを寄せていたり、独り言をブツブツ言っていたりすると、部下は上司の顔色を伺ってしまうものです。
極論ですが、トイレに行くときの様子まで、見られていると思いましょう。
常に「絶対に大丈夫だ」という気持ちをもち、常に前向きに熱いパッションを示しておくことがリーダーの役割です。
人はついつい言い訳をしたり、自分を守ろうとしてしまいます。
景気が悪いから、商品が悪いから、上司が悪いから…ネガティブなことばを言いがちになります。
リーダーが弱くなるとチームの空気が悪くなってしまいます。
リーダーはネガティブなことばを言わないようにしましょう。