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面接官は意外と見られている!?チームで採用するための10のルール

採用のキーワード「長期化」「即戦力」

最近では新卒採用だけが注目をあびる形になっていますが、中途採用の市場も同じようになってきています。
若手採用、ミドル採用にも共通しているのが、「長期化」「即戦力」ということです。

長期化している理由としては、従来通りの型にハマった採用手法だけでは、定員割れになってしまったりするケースがあります。

新卒採用にとっては終盤戦を迎えていりる場面ですから、ここから何か奇を狙って大博打を打つよりは、今までのことをちょっと見なおしてみて、違う角度からアプローチをすることがポイントになります。

今までの方法をもう一度見なおして、カイゼンできるところから少しずつやっていくことが大きなポイントです。

採用の力をアップさせるために10個のルールを考えて実行しています。
これによって格段に採用効率がアップするだけでなく、内定辞退率も減ることから効果的なことかも知れません。

決して広告会社やエージェントの言いなりにならないでください。
お金をかけなくても、知恵を絞ればできるんです。
採用担当者ができる、やれると思わないとできないことです。

ルール1:採用担当者はメンター、応援団長にもなる。

これは私が採用担当として現場でいつも実践をしていることです。
採用担当者は応募者とのコミュニケーションが一番取れるポジションです。
その時に、応募者の味方になることができるのと、できないのとでは結果が違います。

できるだけ相手に寄り添うことができるかどうかがポイントです。
最近ではメールやソーシャルネットでのやりとりがほとんどになりましたから、文字で伝えるというのは非常に難しいことを意味しています。

コピーライターやプロブロガーであれば文字で正確に伝えることができるかも知れませんが、文章がうまい人であったとしても、伝わるのは1割ぐらいでしょう。
電話や直接会ってコミュニケーションを取ることが必要です。

まとめて会うこともいいのですが、できれば会社の会議室ではないところで、パワーランチをしながら、お茶を飲みながらなどやることが必要でしょう。
これは面接の時にどうしてもほしい人材という人に対しては優先的にやりましょう。

場合によっては、採用部署のボスを引き出してきて直接口説いてもらうことも必要です。
人事がいると本音が出ない場合もあるので、部署のボスを出してくると効果もあります。
社長が直接口説くこともできるのであれば、最後の切り札として投入をしましょう。

電話でも同じことがいえるのですが、表情が見えない、リアクションが見えないので、反応が微妙であったり、何を考えているかわからないこともよくあります。
エンドユーザーということを意識しておくと、
内定辞退後もリベンジ転職をしてくれるチャンスがあります。

ルール2:フィードバックをしっかりと行なう

寸評でもいいのですが、ちゃんといい点、悪い点を伝えてあげるようにしましょう。
自分の会社に縁が無かったとしても、きちんとフィードバックをすることで、学生がちゃんと就職活動で戦える様になります。

新卒の時には縁が無かったかもしれないですけど、転職をしようとした時に会社名を覚えていて、ホームページから応募をしてくることもあります。
また、弱いツナガリで人づてに紹介をしてもらえることもよくあります。

人材育成の観点からきちんとしたフィードバックを実施する事によって、企業イメージやブランディングができますから、ちょっとしたことでもフィードバックをしましょう。
短期的な結果には繋がりにくいかもしれませんが、クチコミというのはバズると破壊力は莫大です。

ルール3:インタビューアーとしての面接官

面接官は合否をジャッジする立場ですから、いろいろな情報を聞き出すテクニックが必要になります。
そのためには信頼関係を築きながら、確信へ向けて掘り下げていくことできないといけません。
例えタブーになる領域へ入り込むことも必要ですし、芸人さん並みの瞬発力も必要になります。

メモを取りながら矢継ぎ早に質問をする人がよくいますが、それではいい印象を与えることができないということに気付いてください。
適度な間合いとできるだけ相手に喋らせる展開に持ち込まないといけません。

面接でお互いにいいところを見せたいというのはよくわかりますが、その判断を間違えてしまうと、雇用のミスマッチにつながってしまいます。
こちらが聞きたいことを聞いてから質問をするのではなく、持ち時間を1:1になれるように戦略的に面接官が考えなくてはなりません。

ルール4:志望動機を聞く理由がそこにはある

志望動機を聞いてもどうせ用意しているものを言うだけだから、という面接官も多くいるのは事実ですが、そこから見える姿があります。
それは仕事に対する考え方、取り組み方などの思考性がわかります。

予習をするということははじめて訪問する会社のことをしっかり理解しているのか、自分なりに仮説を立てることができるのかなど、地頭力を見ることができる。

本当に会社のことを調べているのであれば、会社について3つの質問ができると思います。

それなりにホームページや業界の情報など調べる事は簡単ですが、そこから本当の情報を見つけるということが出来る人かどうかは、質問の仕方と志望動機を聞くとよくわかります。

その人なりのフィット感で志望動機や質問ができるということは仕事に対する姿勢も高いものを持っている可能性があります。
志望動機を聞く理由がそこにはあるから、面接官は聞くんです。

ルール5:面接官は意外とみられている

フィードバックをした学生から、「私が志望動機を言った後、視線を落としたのでやっちゃったと思ったんですけど…」と言われた。

無意識にやっている行動であったとしてもこまかいところまで見ているんだと再認識しました。

メモの取り方や採点表にバツを書いたなとか、不採用にチェックしたなって読まれているのかと思うと、面接中の行動については細心の注意を払わなければなりません。

嘘をつく時というのは目線を左下に落としているとか、腕組みをしてしまったりすると防御反応だとか、心理学を学んでいる学生は、面接官の行動から角度を図ることができるんです。

これを聞いた時には自分たちが意外にみられているということに気付いたのと、不安や緊張の中にも意外に冷静な目を持っている学生がいるんだということに改めて気付かされた瞬間でもありました。

ルール6:予定調和を壊す面接もあり

私は時々ちょっと変わった面接をすることがあります。
人生グラフを書いてもらって、プラス、マイナス100で書いてもらって、それをネタにしてフリートークで面接をしてみたり、フェルミ推定の問題をやってみたり、型にはまらないやり方をやってしまいます。

理由は金太郎飴のような面接をしたとしても、応募者が用意をしていることが多くあり、人間性が見えにくいのと、予定調和を壊す事によって、素のリアクションが出たりします。

人生グラフを書いてもらう時にも個性がでるから不思議です。
乱高下する人もいれば、徐々に上がっていく人、常に高いポジションをキープしている人など、いろいろな特徴が出てくるから面白いんです。

また、時間いっぱい使って書く人もいますし、何度も書いては消しを繰り返す人もいます。
用紙全体を使って書く人もいれば、大きさを考えて書く人もいます。

なぜそうかいたのか、どういう状態なのかなど、そのグラフを元にいろいろなことを聞くことができるから、履歴書や職務経歴書に書いていないこともそこからわかります。

育ってきた環境や親との関係などいろいろなことがわかるため、本気になって話を聞かないと信頼関係ができない。これがクロージングのネタになる時もある。

ルール7:質疑応答は最重要事項

面接の最後に質疑応答の時間を設けることが多く、おまけ的なものと思われることが多いのですが、実は最終コーナーで大逆転ができるチャンスがあるんです。

それは質問の内容によって面接官の印象が変わることもあり、ニュートラルの状態で面接をしていない限りわからないことです。
面接官は質問をするだけではなく、逆質問ができるチャンスがあります。

しかし応募者からするとあまり良くないことでもありますから、控室など面接の場ではなく、雑談が出来る環境で聞いてみることも必要です。
いろいろと深堀りをしていくことになり、本質をついた質問からかけ離れてしまうこともありますから、
うまく展開をする必要があります。

ルール8:選考の場で面接のレベルを上げる

多くの企業では新卒採用がピークになると、いろいろな部署から人員を動員して面接をこなしていきます。
そのため、人事部以外の人たちに対してレクチャーをしたり、研修をしたりすることが多くなる形になります。

しかし、研修と一緒ですから実践の場が面接のレベルを上げるためのポイントです。
面接の質を一定に保つためにも、面接中に修正できることが多くあります。
例えば面接官が2名のチームであれば、人事から1名、その他の部署から1名で、組み合わせを変えることによって、面接の質を保つことができる。

また、合否判定の会議については、面接官に参加をしてもらうことで、
自分自身のなかでの気付きや他人からの気付きなど、フィードバックをすることで、より効果が上がっていくことになります。

別の方法としては、最終面接官と1次面接の面接官で合否判定の会議をする。
最終面接で気になったことや1次面接感に確認をすることができます。
最終面接担当官が1次面接に入ることによって、傾向と対策がわかるのと、1次面接の大変さがわかることもあります。

ルール9:チームの意識を同じ方向へ

オワハラということばが出てきたことについては注意をしてください。
企業イメージやブランド力を低下させてしまうことになります。
採用期間が長期化しているのと、コストがかかっていることなどを踏まえて、人事採用担当者が就職活動を終わらせることについて、無理矢理行う行為です。

人事採用担当者からすると、長期化することによってコストが予想以上に発生をする。
そして、人を巻き込んでいくため、見えないコストが意外とかかっている。
営業からは生産性と成績を追わなければならず、面接をしていたら、営業先を回りたいと板挟みになってしまうのは、目に見えています。

しかし、オワハラという行為が意味のないことだと気づいている人はいません。
厳しくすれば厳しくするほど相手はココロを閉ざしてしまって、本音を言いません。
これではサイレント辞退をされてしまっても仕方ないということになります。
そうすると内定式まで入社してくれるかどうかわからないということになります。

こうならないためには、内定者コミュニティを作ることで打開できます。
人事採用担当が絡むのは適宜流れを見ながら要所で絡むようにしておきましょう。
ネットワークができると仲間意識が芽生えてきます。

一人じゃないんだ、仲間がいるということに気づくことができれば、入社後の新人研修にも役立つことができる素地になります。
ソーシャルネットの非公開グループや秘密のグループで行えばいいんです。システムを取り入れたりすることはありません。

ルール10:巻き込める人はアルバイトでも巻き込もう

内定者からよくあるのが「入社までに何をしておけばいいのでしょうか」という質問を受けます。
いきなり働いてくださいといっても、学生にはできませんから内定者アルバイトから、スタートをしてもらうことになります。

最近ではほとんどの企業で取り入れている方法です。
企業のカルチャーショックを段階的に受けるかたちにはなりますが、環境適応能力があれば、入社後すぐに結果を残せる人材になる可能性があります。
内定辞退にもつながることがあるので、いいメリットが大きいと気づいています。

残された大学生活の時間をどのように過ごすのかは、学生に任せることが一番です。
強要をして、恫喝して入社をさせたとしても、すぐに離職するのは見えていますし、ソーシャルネットで炎上をする可能性もあるのであれば、無理強いをするのはやめましょう。

小さな失敗やモヤモヤが採用の教科書になっていく

時代の流れがあり、人の波があるわけであり、毎年マイナーチェンジをしているのが採用です。
王道の採用や絶対という採用はありませんし、1年前の手法が古いこともよくあります。
そうならないためにも社外のネットワーク、社内のネットワークをメンテナンスしておくことが必要です。
情報はいろいろなところから入ってきますから、情報網を張り巡らせておくことが重要です。

正解はありませんから、毎回出される難解な方程式を解くようなものであり、人それぞれの個性を潰さないようにすることが重要です。


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