腹を割って話そう
「石の上にも三年」という言葉がある。
何事も3年はガマンしてやれということをいう人達が多い。間違ってはいないことは明白であるが、本当にその人のことを思って行っているのだろうかという疑問がついている。他人を理解するということは自分の子供を育てるのより難しいと言われている至難の業。
そこで思い出したのが、昔話、自慢話、説教をしないという言葉である。高田純次さんがドキュメンタリー番組で言っていたことを思い出した。昔話をするということは過去の栄光やちっちゃいプライドにしがみついているのではないだろうか。
今の奴らにわかってくれとは言わないけど、俺は、私は凄かったといってもなんの説得力もない。だって今の結果を見ていたら、あんたを尊敬している人がどれだけいるの。あんたのやり方をスゴイって思っている人がどれだけいるの。あんたが会社の看板や肩書を下ろした時に、戦えるだけの力を貯めているのって思われてもしょうがないよね。
武勇伝や異性の話をして、俺はスゴかったって自慢していても、それがコミュニケーションというのであれば、価値観の押し付けであり、先入観を植え付けたいだけでしょ。自分の仲間を増やしたいだけでしょ。自分のYESマンを集めたいだけでしょ。ってかんじることが多くある。
駄目だしをされたがる人がいるけど、本気で仕事をしていれば他人が評価をしてくれる。自分がダメだと思っていても、他人が評価をしてくれたら成功だし、またその逆もある。成功か失敗かは自分が決めることではない。
自慢話や説教になるかもしれないけれど、新人のヨコでいろいろ聞いている人というのも、自分の成功事例を検証してみる必要があるだろう。あの時、あの様にしてみたけど、砥いでいない包丁では切れないように、昔のやり方が通用するとは限らない。ここに歯がゆさをかんじることがある。
自分は時代の波に乗り遅れてしまって、タイミングを完全に失ってしまったことに気づいた瞬間。こんなところで何やっているんだという自分が出てきて、「おいおい、お前はポンコツか?新卒以下じゃねーかよ」ってツッコミを入れてしまう。そうすると失敗することを恐れてしまうから、大胆不敵なことができなくなってしまう。
どんどん萎縮してしまうと、仕事がうまく回らないことにつながってしまう。言葉が少ないから行間を読んで先読みをしろと言われても、共通言語や共通の体験をしてきていたからいえる言葉であると自分は思う。
長年連れ添った相棒なら、1をいえば10がわかるだろう。しかし、新人や新しく入って来た人が1を言っても、0かも知れないし、1かもしれないし、100かも知れない。
どんな仕事についていたとしても適性というのはやってみないとわからないし、一生懸命にやっているうちに楽しさを見つけることができるのは確か。しかも20代のうちしかできないこともある。
私が勧めたいのは海外を放浪してきてみてよ。バックパッカーで、ワーキングホリデーで。普通じゃ体験できないことを体験してきてよ。そしてそれを仕事に活かすもよし、自分の経験の糧とするのもいい。枠にとらわれずにはみ出していこうよ。っていいたい。
嫌われたっていいじゃないの、みんなと違うから落ちこぼれだって思うんだったら、徹底して自分が信じた道を進んでほしい。大学卒業をしてから1年放浪をしてもいいと思う。そこで学ぶことが絶対にある。
昔のテレビ番組じゃないけど、ヒッチハイクでユーラシア大陸横断したり、ヨーロッパ21カ国完全制覇ということをやってきたり、動画や写真で風景を撮ってもいいだろう。コンセプトを持ってやっていれば、ソーシャルネットでつながる時代。何が当たるかわからないし、協賛してくれる人もいるだろう。
弱いつながりというのはこれから最強の切り札になることは間違いありません。売り込まれたり、一方的に話をする人というのは敬遠されがちですが、人の話をきちんと聞く、相槌を打つことができれば印象が悪くないだろう。人の話をきちんと聞いたうえでコミュニケーションが取れる人が好印象になる。
常に発信をし続けることとコンセプトが決まれば、あとはやるだけ。やり続けて走り続けていたら、そのうち周りにいろいろな人達が応援をしてくれる。そういう人たちとのつながりを重要視してほしい。社内の人脈も社外の人脈もあなたの財産になることは間違いありません。自分自身を見失いそうなときは自分の信念を貫く強さを持ってほしい。
外から得る評価も大切だけど、内面から出てくる自信も必要だ。そのためにはいろいろな経験をするしかないと出てこないものだ。そこには競争原理を入れることがポイント。楽しみながら面白くおかしく仕事ができるということはどんだけ幸せなんだろう。