5分間のミーティングでチームが変わる!?3つのポイント
人を動かすには、心を込めないと伝わらない
朝のミーティング前にコーヒーメーカーの前で管理職が集まっている。
会社の目標数値に対して進捗が達成ベースなのか、そうでないのか、数字の読みあいをしている。
数字を見ながら各部署の管理職がどういうことを話すのか、毎朝コメントがかぶらないようにしている。
そして役員が会議室に入ると、朝のミーティングがはじまる。
「うちの部の現状はね」、「今、こんなことを計画している。これがうまくいったら来月あたりみんな忙しくなるかもしれない」、真剣に聞き入る顔、顔、メモを取っているのもいる。
5分間ミーティングまたは立ち会いと呼ばれるミーティング前
営業部。課が5つ。
各課はそれぞれ課長、得意先を分担する営業担当が5,6人、アシスタントが2,3人、計10人ほどの所帯である。
「アシスタントたちの動きが鈍い」、 そう気がついたのは着任してまもなくのこと。
能力はありそうだし、性格も良い。やるべきことは生真面目にきちんとやっているようだ。
だが表情や動作に、輝きというか、 きらめきというか、そんなものが感じられない。
つまり、あんまり面白そうな顔をしていない。
情報不足なんだと思い当たった。見ていると各課とも月初、月末には会議をやり、毎朝ミーティングもやっているようだが、アシスタントたちは参加してはいないようだ。
もちろん、理由は分かる。得意先と直接接しているのも、数字に責任を持っているのも営業担当である。
アシスタントはルーティンをきちんと処理し、その時々に発生する事務を、言われたとおりにこなしてくれればそれで良い。
アシスタントはアシスタントなのだ。
それに電話はかかってくるし、 お客さんだって来る。
ミーティングで全員が席を離れるわけには行かない。
だが、アシスタントだって人間である。
自分が今やっていることの意味や位置づけを分かってやる方が、仕事をやりやすいし、応用動作もできる。
いつごろ忙しくなるか分かっていれば、 仕事も休暇も、それなりの段取りをつけておくことができる。
それになにより、自分の仕事っていう感じで、やる気も出るじゃないか。といって、課長会議のときに、 「課のミーティングのあり方と情報伝達」なんて タイトルで訓話をたれたところで、課長諸君の反発を買うだけで実効は上がるまい。
ちょっとした隙間時間にミーティング
たとえば昼下がり、各課とも課長以下営業担当は得意先回りで出払い、電話も鳴らずお客も居ないという一瞬がたまにある。
「集まれ」と大声を出し、集まってきたアシスタントたちに 手短に話をすることにした。
部の現状と将来、その中で果たしてほしい役割。
どこかで電話が鳴ったので、「はい、今日はこれでおしまい」とお開きにした。
この間、数分、10人ほどでの立ち話といった雰囲気である。
何回かこんなことを繰り返すうちに、みんな変わりだした。段取りが良くなった。
工夫が出てきた。先手を打って仕事をするようになった。動作や表情が生き生きしてきた。楽しそうである。
笑顔が増えた。残業はなんと、減った。
そのうち、課長たちも気が付いた。何をやったか白状したら、なるほどと分かってくれた。
こっちも工夫しますよというわけで、「月初の見込会議に、アシスタントも交代で参加させることにしました」という課も出てきた。部全体がこれまでより騒々しくなったようだ。なんとなく熱気が出てきた。そのうち、営業数字も少しは良くなるのではないか。
人はパンのみのために働くにあらず、人は誰でも、仕事の目的を理解し、納得し、自分自身の課題と捉えて、自分自身で計画 し、そうやって働き、何事かを実現し、そして、何事かを感じ、確認したいのである。
そのことに営業担当もアシスタントも違いはない。みんな、仕事を支えるチームの一員なのだ。
人を動かすには信用と信頼関係がキモになる!?
新人に対する過度の期待をするよりも、チーム全体でフォローしながら行くチームが伸びる傾向があります。
放っておけば育つということではなく、どのように才能開花をさせるのか、どういう特徴があり、どこを伸ばしていくのかということをチームのNo.2やNo.3にたいして話をしておく必要があります。
叱る役、フォローする役、気づかせる役をきちんと分けておくことがポイントです。
叱られっぱなしだと失敗したあとに反省をするけど、どうしたらいいのかということを気づければ腹落ちをしますが、そうでない場合はただの不信感が募ってしまい、離職する原因になることもしばしばあります。
チーム全体で信用と信頼ができなければ、大きな目標に対して立ち向かうことができないのが現状です。
個人の力は1でしかありませんから、チームになることによって1+1=2ではなく、1+1=3とか4の力に変化をしていくわけです。
チーム内の役割をしっかりと決めておくことができるようになれば、ハレーションが起きにくく、ビジョンや目標を言語化することができるようになれば、1つ前進です。
理不尽、不条理とも思える仕事であったとしても、アシスタントもしっかりと自分がやっている仕事についてしっかりと理解をして、適応力、応用力をもってやってもらえるようになると、笑顔がでてきて自然に雑談が発生してくる。
きっかけは…その人の趣味からだった!?
伝説のアシスタントとしていえる人は今までに1名しかいない。
来社をしてくれたお客様の顔色を見るといろいろなハーブティーを出してくれる人だった。
電話応対も完璧、資料も完璧という非の打ち所がない人でした。
お客様の信頼も厚く、顔を合わせるだけで「あっ!昨日は飲みすぎてしまって二日酔い気味だな」とか、「ちょっと体内が冷えていそうだ」とか、洞察力も半端なかった。
最初はやさぐれ気味だったアシスタントが変貌したのは、仕事に対するやりがいを見つけたからだ。
元々洞察力もあった人ですが、お客様を送る際にエレベーターまでの約1分間の間に色々な情報を聞き出すのがうまかった。
家族のことや趣味など聞き出してはメモって自分の手帳に書き込みをしており、そこからトークを広げていったりしていた。
お客様が調子が割ると見ると、「余計なお世話かもしれませんが…」とお客様に色々な進言をしていた。
それがハーブティーの話だった。
お客様から商談の最後に、「いつもエレベーターまで送ってくれる女性の人からハーブティーの話を聞いて、飲んでみたら体調がよくなってさぁ〜」という評判が上がるようになった。
そこで上司のポケットマネーで自分達のお客様に対してハーブティーを出していくと、スムーズに商談が進むようになった。
ハーブティーという小さなきっかけを機に一気にチーム内の空気が変わって月末には月内目標を達成することができるようになり、年間ベースでも達成ができるようになり、自然と笑顔がでて、雑談がでて、楽しく面白く仕事をしてくれました。