新卒向け「自己分析分はどこまでやればいいの」
1.就職活動は自己分析から始まる
就職活動が始まると、まず最初に取り組むテーマが自己分析ではないでしょうか。
私も高校や大学等でおこなわれる就職ガイダンスでは、自己分析から始めていました。
そして、多くの学生さんから「なぜ自己分析が必要なんですか」という質問もたくさん頂きました。
あなたは、なぜ自己分析が必要だと思いますか。
また、自己分析、つまり自分を分析して、何がわかれば良いと思いますか。
2.自己分析とは
新卒採用でも、転職でも就職活動において、自己分析は重要です。
また、過去の振り返りとか、キャリアの棚卸しという表現で、自分を客観視するようにいわれています。
しかし、自己分析が具体的にどのような意味を持つのか、なぜ重要なのか理解している人は少ないのではないでしょうか。
自己分析とは、自分を分析することです。
そして、自分を分析して、より深く自分自身を理解することを自己理解といいます。
自己理解することが目的で、自己分析はその手段になります。
ここを混同しないことが、とても重要になります。
3.何を理解するのか
では、自分の何を理解する必要があるか。
それは、大きく分けると2つになります。
ひとつめは、自分がどのようなことに興味や関心があるか理解すること。
何に興味や関心があるか、どのようなことに情熱を感じるか、求めているものは何か。
一言でいえば「好きなこと」「やりたいこと」になります。
もうひとつは、自分は何ができるのか、能力や強み、長所、得意なことです。
いくらやりたいことがあっても、それを実現するための能力が必要です。
ここが、趣味と大きく違うところ。
ただ「やりたいこと」「好きなこと」をするだけなら、趣味や娯楽と一緒です。
仕事になると、一定水準以上の成果や実績を出す必要がある。
その能力があるかどうかで、仕事になるかならないかが決まります。
4.自己分析の沼
就職活動では、この2つが非常に重要です。
いいかえると、この2つがわかれば、自己理解できたことになります。
次の「仕事理解」進んでください。
時々、この自己分析をすることが目的になってしまう方がいます。
たとえば、あらゆる適性検査を受ける。
それも1回だけではなく、同じ検査を2回、3回と受ける方がいます。
なかには、自己分析の沼にはまってしまい、私の価値とはなにか、私はなぜ産まれてきたのかなど、就職活動と別の方向へ進んでしまう方もいます。
実は、私もその一人でした。
なぜなら、どこまで自己分析をすれば良いか、教えてくれる人がいなかったからです。
私は元々理論的に考える傾向が強く、哲学や思想的なことに興味がありました。
そのため、本来は手段だった自分を分析することが、いつしか目的になっていました。。
20年前、前職(花王販売株式会社(現 花王カスタマーマーケティング株式会社)を退職した私は、本来ハローワークへ仕事を探しに行くべきところを、図書館へ就職活動に関する本を借りに行く毎日でした。
その当時、図書館で借りられる就職活動に関する本は、ほぼ読破しています。
結果的に、それが今となっては大変役に立っているわけですが、私と同じように「自己分析」そのものが目的になっている方が少なくありません。
私はそれを「自己分析の沼」と読んでいますが、早くそれに気付く必要があります。
まとめになりますが、自分を分析して(自己分析)、自分の興味関心があること、出来ることを理解する(自己理解)。
これが自己分析のゴールとなります。
あなたは私のように、時間の無駄使いをしないようにしてくださいね。