「何か良い仕事ありませんか」 求職者の問いかけ
1.求職者の問いかけ
私は2004年から2009年にかけて、ハローワークで働いていました。
当時、私は就労支援ナビゲーターとして採用され、主に生活保護受給者と母子家庭の母親の就職支援をしていました。
ただ、これは週に2回程度で、それ以外の日は窓口で一般の求職者と面談していました。
その時私が良く求職者の方から言われたことが「何か良い仕事は無いですか?」「良い仕事があれば紹介してください」です。
もし、あなたが初見の方から「なにか良い仕事は無いですか」と話かけられたら、どのように返答しますか?
2.私の返答
このような時、私はいつも「あなたの言われる良い仕事ってどんな仕事ですか」と、返答していました。
求職者の方がおっしゃられる【良い仕事】がわからないと、私も求人検索をしようがありません。
しかし、私の「「あなたの言われる良い仕事ってどんな仕事ですか」という返答や質問に、きちんと説明出来る人はほとんどいませんでした。
つまり、求職者本人が「どのような仕事を求めているのか、実はわかっていない」という事です。
3.譲れない条件、妥協する条件
・業界
・仕事内容
・就業場所
・勤務時間
・休日
・賃金
・雇用形態
色々と条件はあります。
自分が望む条件を、全て満たす求人は無いでしょう。
かといって「どこでもいいや」と適当に選んでいたら、後悔しか残らないでしょう。
4.自己理解と仕事理解
自分が何を大切にしているか、どんな所で働きたいかといった自己理解。
どんな求人があるか、業界や仕事内容の特徴といった仕事理解。
キャリアコンサルタントは、クライエントの自己理解と仕事理解を深めるサポーターです。
クライエント(この場合は求職者)は、自己理解や仕事理解という考え方自体わかっていません。
そのため、悩んだり混乱しているわけです。
時間が掛かるかもしれませんが、クライエントと一緒に一歩ずつ自己理解・仕事理解を探求していく。
キャリアコンサルタントは、クライエントの自己理解と仕事理解という世界を共に旅する、ツアーコンダクターかもしれません。