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I-6)一年以内に結婚する予定があるかって?

こんにちは。こちらの記事を見に来て下さり、ありがとうございます。

新しい上司になるかもしれないG氏が私に真顔で聞いたこと、それは

”一応聞かせて下さい。一年くらいのうちに結婚する予定はありますか?”

社内でやっと部署を変われそう、求められる英文タイピング力も合格できたし。なのに、他にも条件?

と一瞬思いましたけれども、私はすぐに彼の質問の意図を理解しました。次の秘書もまたすぐに同じように退職されてしまっては困る、ということですものね。怒ったりいやに思ったりしませんでしたよ。で、私がなんと答えたか? 

”今、予定はありません。ただ、可能性としては否定しません。先々のことはわかりませんから。”

 当時、アッシー君やめっしー君くらいはいましたよ(50代以上のヒトにしか通じないかも?)でも、そんな程度ですから、いえ、ないですよ、ときっぱり言えばよかったかもしれません。でも私は、なぜか、否定しないでおいたのです。

 するとG氏は、ありがとう、それで十分、確かにそうだよね、と笑みを浮かべられました。

 そう、人生は何が起きるかわかるはずがない。なんと、それからたった11か月後、私は結婚することになりまして、彼、上司のG氏は、私たちの結婚式で主賓を努めて下さったのでした。もちろん、お祝いのスピーチで、先ほどの私とのやりとりのことを、皆さんに披露されたことはいうまでもありません。

 もっとも、私が結婚しようが、ようは辞めずに続ければいいわけで。結婚したのは、1987年の暮れのことでした。前年に男女雇用機会均等法が施行されたとはいえ、当時は結婚した後も働き続ける女性など、まだまだマイノリティな頃。

 「職場での男女平等を確保し、女性が差別を受けずに、家庭と仕事が両立できるよう」になど、働く現場では決してなっていなかった頃であります。

 かくして、私はその年の2月より、社内の別の部署で、嬉々として多忙な職場生活を始めたのでした。NTTの民営化から少し経った頃、新しくポケベル事業会社も生まれた頃です。あ、日本で携帯電話の姿が見えてくるまで、もう数年かかります。


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