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人生は回転木馬

2択問題です。
あなたが人生で欲しいものはどれですか?
「成功」ですか、『幸せ」ですか?

どちらを求めるかによって、生き方は大きく異なります。
「成功」は手に入れたりつかみとるものですが、「幸せ」も手に入れたりつかみとるものでしょうか? 
「幸せ」は、幸せになるかならないか、言い換えれば幸せと感じるかどうかではないでしょうか。

成功を求める人にとっては、人生は競争(レース)です。勝ったり負けたり、それが人生です。
幸せを求めるなら、人生は回転木馬(メリーゴーラウンド)みたいなもので、勝ち負けではありません。ただ巡る景色とともに生きていくだけ。そこに幸せを密k流ことができた人が幸せになれるのだと、そんなふうに思います。

「人生は回転木馬」と言うのは、映画「小さな恋のメロディ」のテーマ曲「メロディ・フェア」(ビージーズ)の歌詞の中から借りてきました。
グルグル回って勝ち負けがないと言う意味では、「不思議の国のアリス」の中でドードー鳥がやろうと持ちかけた「コーカス・レース」も同じようなものですね。

コーカス・レースというのは、簡単に説明するとこんな風です。
みんなが適当な位置につき、ヨーイドンの合図もなく、適当に走りだし適当に終わるというものです。これを始めたきっかけは、濡れた服を乾かすためだったので、目的はちゃんとあったんですね。ドードーが、レースは終わり!と言い、みんなは集まって誰が勝ったの?と聞きます。ドードーは予想していなかった質問に戸惑って、考えた末に、「全員が優勝!」と宣言します。

話を幸せにもどしましょう。
「成功」は、相手を打ち負かして手に入れますが、「幸せ」は相手とともに実感できるものだと思います。相手を蔑ろにして一番感じるのは征服感ではないでしょうか。

人生の一時期、わたしは成功と幸せは同じものだと考えていました。
わたしたちは、そもそも競争社会におき置かれているので、そう思わないとやっていけませんよね。また、競争しあうことで切磋琢磨し、お互いに高めあったり成長につながることもあるので、成功を求めて競い合うことが悪いことだとは思いません。

でも、

この地球上で、わずかに表面が揺れ動いただけで大津波が起こり、千年に一度と言われたことが、明日また起こるやもしれない日々を私たちは生きています。あるいは、この地球上で、人類より強いものはもはやいないように思っていたところ、ほんの小さな目に見えないウィルスによって、人類の強みである絆(連携すること、協同すること)がいとも簡単に断ち切られてしまい、私たちは右往左往した日々を生きています。
あるいは、この地球が20万年かけて現在の姿になったというのに、私たちが住みやすい環境はあとほんの数十年で崩れさるかもしれないことがわかり、私たちは焦って生きていくことを求められています。

このように考えると、この地球の上で、私たち人類だけが成功を競って互いに争っていることに、どんな意味があるのでしょう?と考えてしまいます。
この地球上だけ見ても、私たち以外にも住人はたくさんいることに気づきます。
太陽系にだって、まだ私たちが気づいていない隣人がいるかもしれません。
銀河系には? 大宇宙には?

成功とは、私たち人類だけの限られた村社会の出来事です。
一方で、幸せに生きることは、生きとし生けるもの全ての生き物に共通した価値ではないでしょうか。

ずいぶん偉そうな話になってしまいましたが、コロナ禍の今日この頃に考えたことを書いてみました。

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