ジャンプ+主催 ミリオンタッグを実況 #6 Part.2
記事に興味を持っていただき
ありがとうございます。
こちらの記事は前回の続きです。
Part.1はこちら。
前回の記事から実況しているのは
こちらの動画です。
#5の記事とPart.1の記事では
第三課題に挑む連載候補者たちと担当編集者の
様子について実況していました。
続く動画の後半では17:52から
いよいよ第三課題の審査が始まります。
なので今回の記事では
審査の続きを見るために
各タッグの読み切りについてご紹介します!
前回:1位 藤田直樹×林士平
『ラブバトルベイビー』
第二課題で見事一位を獲得して
遠藤先生のアドバイスをもらっていた
藤田×林タッグの作品。
この作品は大金持ちの家に生まれ
幼少期になに不自由なく育てられたため
浮世離れした藤堂加奈が
母として息子の恋愛を見守るという
ストーリーです。
第三課題では「能力バトル」がテーマとして
決められているにもかかわらず
いつまで経っても戦う様子がなく
長らく藤堂親子のズレた価値観で繰り広げられる
コミカルな展開が続きます。
なんと前半24ページ丸々使って
全くバトルの気配を見せないという
藤田さんのトリッキーさに
またしても驚かされました。
しかしいざバトルが始まると
さすがの表現力でキャラクターの表情を
描いています。
息子の光がいきなり殴られたときの
スロー映像のようにリアルな顔や
修行を重ねた未央の逞しい顔など
その時々の状況(心境)に合った
表情を描き分けて的確に笑いを生み出します。
ストーリーはちょっと強引で
メチャクチャな展開が続き、
作中のツッコミも少なくないため
思わず読みながら「そんなわけあるかい!」と
言ってしまいそうになる
とても完成度の高いギャグ漫画でした。
前回:圏外 押石和佳×玉田純一
『陽だまりの妖精』
なかなか結果が出せず自信喪失しながらも
ベテラン玉田さんの的確なアドバイスによって
急成長を遂げた押石×玉田タッグの作品。
いつまで経っても幼体のまま
羽化できずにいた妖精のウニが
敵対種族である人間の騎士テディに
強くなるために剣術を教わるというお話です。
序盤はウニとテディのほんわかとした
掛け合いを中心に物語が進みつつも、
ウニの境遇から来る余裕の無さが
強く印象付けられる展開が続きます。
そこから次第にウニとテディの仲は深まっていき
ついには修行を終え、テディに認められるほど
ウニは強くなりました。
そして強くなったウニが
テディから教わった力をどのように使うのか、
終盤に心の成長が描かれています。
玉田さんから教わった三幕構成によって
とても綺麗にまとまっており、
読み切りとしての完成度が
かなり高くなっていると感じました。
その上でウニが羽化したシーンの
美しい妖精の姿はぜひ清書したものを
見てみたいと思わせるほど感動しました。
得意のバトルはもちろんのこと
苦戦していたキャラの感情描写も
的確に表現されていて
とても完成度の高いネームです。
前回:圏外 夏井とし×岡本拓也
『魔法少女、地元へ帰る』
アイデア出しに苦戦し、さらには
早志さんとネタ被りまでしてしまった
夏井×岡本タッグの作品。
現代社会に「魔法少女」が職業として
当たり前に存在している世界で
夢を追って田舎から上京したアミは
憧れの魔法少女として
街に突如として出現する魔物と戦っていました。
しかし過酷な労働環境と
厳しい人気商売に疲れ切ったアミは
ついに田舎に帰ることを決断し
第二の人生について考えるのでした。
本来であればファンタジーな魔法少女ですが
あえて現代社会の世知辛さと掛け合わせることで
斬新なストーリーが繰り広げられます。
そして田舎での気楽な暮らしに安心しつつ
何もしていないことに対する不安が
アミの様子から伝わってきて
哀愁漂う雰囲気に引き込まれました。
そこから物語は動き出し、
アミの決断と心境の変化には
それまでの丁寧なストーリー展開のおかげで
しっかりとした説得力がこもっています。
明らかに前回の課題より
読み切りとしてのクオリティが上がっていて
読んでいて驚きました。
前回:3位 ぎざねこ×李光朗
『#lovers』
最終課題で登場させる予定のヒロインを
第三課題でも登場させるという
大胆な作戦に出たぎざねこ×李タッグの作品。
宇宙人襲来によって人類滅亡の危機に瀕した
未来の地球を舞台に、体が武器になる
宇宙人デコルテと共に地球上の宇宙人を
殲滅するため戦い続けるケイゴのお話です。
「バトルは描いたことがない」と
言っていたぎざねこさんの作品とは思えないほど
ダークな雰囲気作りと迫力のある絵作りが
印象的な作品でした。
ぎざねこさんのフェチな部分も
ダークな雰囲気とマッチしていて
大人っぽい漫画という印象を受けます。
宇宙人だからかデコルテがケイゴを
助けたシーンの心境はミステリアスで、
シンプルな目的のケイゴとは
対照的に描かれています。
これによりバディとしてバランス良くなるので
キャラクターの深掘りという作戦は
充分成功だったのではないでしょうか。
前回:2位 早志ねま×ハタケヤマ
『マジカル☆アウトサイダーズ』
第三課題で自らが陥った苦悩すら活かして
まさしく全身全霊で描き切った
早志×ハタケヤマタッグの作品。
人の心の声が聞こえる少年マコトと
力の調整が下手なポンコツ魔法少女のレネが
人の心に巣食ってネガティブにさせてしまう
イヴィルと戦うお話です。
突然人の心の声が聞こえるようになったことに
戸惑い、不登校になってしまったマコトに対して
レネはとにかく純粋で正直な性格でした。
そのため人の本音が怖かったマコトが外へ出て
イヴィル退治に協力できるようになります。
その後は自身の力を持て余すレネに対して
マコトが勇気づけて立ち直らせ危機を脱します。マコトとレネの性格による対比と
キャラの立ち位置を入れ替えるストーリー展開で
2人の葛藤と成長を印象的にしています。
イヴィルという敵の悪性も比較的小規模で
マコトとレネが抱える問題も
自己の中だけで完結するからこそ
読み切りとしてコンパクトにまとまっており、
問題解決に至るまでの過程に
違和感や強引さを感じることなく
読み進められました。
取り扱ったテーマはよくあるものですが
読み切りとしては決してありきたりにならず
読み終わってからも印象に残る物語と、
早志さんの他の作品も見てみたいと思わせる
魅力的なキャラクターが描かれた作品でした。
前回:圏外 七志満・大石ススム×浅井友輔
『剣を喰らう』
能力バトルということで
第三課題において特に注目されている
七志・大石×浅井タッグの作品。
突如として飛来した剣から生まれてくる剣虫
によって人類は壊滅状態に陥っていました。
日本が開発した剣虫の力を取り込んで戦う
実験体のガトーは北関東基地の隊長を務める
氷和とともに人類を救うために戦う
というお話です。
敵の力を取り込む改造人間というだけで
もうワクワクしてきますよね。
主人公のガトーは軽薄なキャラクターですが
いざ戦闘開始すると圧倒的な力で
剣虫を倒していきます。
ガトーの戦果を受けて評価を改めた氷和は
自身が秘めていた不安と弟への思いを語ります。
その姿はとても日本の防衛基地を任されている
隊長とは思えないほどに人間らしく、
剣虫に対して今までどれほど無力だったかが
伝わってきます。
若干バトルに物足りなさは感じるものの
バトルというお題に対して王道の設定で
真っ向から挑んだ作品でした。
ここまでで第三課題の読み切り6作品を読んだ
私の個人的な感想をまとめました。
第三課題の審査および結果については
ぜひ動画をご覧になってください。
ちなみに私の上位3作品予想は…
1位 早志×ハタケヤマタッグ
2位 夏井×岡本タッグ
3位 押石×玉田タッグ
です!
第二課題よりも予想に苦戦しました…笑
そして私もこれから審査結果を観ます!
はたして予想は的中しているのでしょうか…?
そしていよいよ次回は最終課題です!
連載候補者たちは見違えるほどに
成長を続けていて、誰が優勝するのか
ますます予想がつきません!
残すところあと2話なのでお見逃しなく!
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
次回の記事もお楽しみに!
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