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なぜ米津玄師のニューアルバムは“STRAY SHEEP”なのか

 約3年ぶりの米津玄師アルバムの発売が発表された。題名は“STRAY SHEEP”。

 「米民」と言われる、米津さんのファンのTweetを見ると、見事に二つに分かれていました。

 「“STRAY SHEEP”、聖書のマタイ伝のあれね。漱石の『三四郎』にもでてきたやつね。」

 あたりまえのように知っているという反応。

 「スト……なんて読むの?」

 まるで、知らないという反応。

 この2つのタイプは通常は相いれない、米津さんの「ニュースゼロ」出演時の言葉を借りれば、「対岸にいる人」。

 ですが、2つのタイプは米津さんによって、まとめられている。米津さんのファンであるという共通点で。

 米津さんが“STRAY SHEEP”という題名を選んだのは、いくつもの意味が重なっていると思われますが、この題名にしたことで、“STRAY SHEEP”という言葉を知り、理解しようとする人、“STRAY SHEEP”を知らない人をも、侮ったりせずに同じく自分と同じ米津さんのファンだと思う人が増えると思います。

 知識があるだけで、相手を思いやる心がないと意味がないですが、知識があることによって、相手の立場を想像する足掛かりになるのは確かですから、あえて、ありきたりな“STRAY SHEEP”という言葉をえらんだのではないかな、米津さんは。

 

 



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