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キミのさらさらと流れた一日

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京都に向かう新幹線の窓の外を流れる景色を眺めながら、ふと考えた。

今から四年後。

キミの
「さらさらと流れた一日」は
どんな一日だろう。と。

朝はどんな鳥の鳴き声ではじまるのかな
口に運ぶのは珈琲かな、それとも紅茶かな
キミの髪をなびかせるのは海の潮風だろうか、
それとも山の萌える風、
いや、森をすり抜けてきた風かも知れない

昼は優しい木漏れ日を受けているだろうか
キミの大好きな花々は庭一面に咲き誇っているだろうか
夏の日差しはキミを困らせていないだろうか

空が紅く染まり一番星が顔を覗かせる頃、
キミはあの丘に立って極北の風を受けているだろうか
集まってきた仲間たちをどんな手料理で迎えているだろうか
寝室で子どもたちにお伽話を読み聞かせてくれているだろうか

心は安らかだろうか
一日がさらさらとキミの周りを駆け抜けてくれただろうか

今から四年後。
キミは僕と同じ「さらさらと流れた一日」を過ごしているだろうか

気がついたら車窓の外に五重塔が遠くに見えてきた




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