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極寒の富良野

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ボクが探し続けていた美しさは
厳しさの中に隠れていた

極寒の富良野

氷点下に覆われた大地は
ボクら人間をそう容易く寄せつけないけど
鉛色した雲のすき間からほんの一瞬見せる太陽の光のような
そんな一瞬の刻みの中に
ボクが探し続けていた優しさがあった。

人工物はどれもがみんなとんがってて
プラスチックの匂いがして
作った人の影すら見えないものばかりだけど

この大地は違ってた。

これでもか、これでもかと
容赦なく叩き付ける自然の懐で

それでもここで生きている人々
それでもここで生きて行くという強さに
ボクは人の尊厳を知った。

この写真を撮ったとき氷点下16度。
それはシャッター音がぎこちない音をしたからわかる

そのようにして、北の旅は続く

(2014年・富良野)




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