クリスマスイブの日に【50代在り来りな私が思うあれこれ】
今日はクリスマスイブ
夫は単身赴任中、息子はこれからどこかへ出かけるようだ。
息子に「友達とクリスマスパーティーするの?(本音は彼女と過ごすの?と聞きたい)」とたずねたが
「ただの飲み会」と
そっけない返答。
コロナ禍で大学に入学し、私が想像するような楽しい学校生活を送ってないようにみえて勝手に心配しているが、当の本人はさしてこの状況に不満はないようだ。
気づけば今日は独りで迎えるクリスマスイブ。
全く何の感情も浮かんでこない。
楽しくもないが寂しくもない。
人はどのような時に
孤独を感じるのだろうか?
新入社員の時、忙しい部署に配属されてほぼ帰りは終電、土曜休日出勤もしていた年のクリスマスの事だ。
定時を過ぎても仕事は残っていて他部署の人は皆早々に帰って行く。
私の机の上には仲の良い先輩からもらったミニクリスマスツリーがピカピカ点滅していた。
しばらく作業をしているとその先輩が
「今日はもう帰ろうよ。クリスマスイブだし、俺、彼女を家で待たせてるし」
と言われて仕事のキリが悪いところで帰宅する事となった。
二人で駅まで向かう途中に本屋があり、当時大反響の宮沢りえさんの写真集「サンタフェ」を先輩が見たいと言うのでついて行き、当然ながら透明カバーが掛けてあるので中は見られないようになっていた。
その写真集を手にした時に唐突に「私、何やってるのだろう。朝か夜かも、夏か冬かもわからないような生活している!」と思ったのだ。
先輩は「やっぱり中身は見れねーなー。じゃ、お疲れ!」とあっさり彼女の待つ家へと帰っていき、私はイブの日にサンタフェを立ち読みする女子として取り残された。
今思い出すとたいした事ではないと感じるが、バブル当時は今よりクリスマスの圧が強く、誰かと過ごさないと終わりのような風潮もあって寂しく疎外感を強く持ったように思う。
時は流れて、恋人と、家族と、仕事場で、とさまざまなクリスマスイブを過ごしてきたが今日は心穏やかに1人で過ごす。
大雪や停電、不穏な世界情勢など心配な事はたくさんあるが一人一人にとって穏やかなクリスマスが訪れるるように願っている。