『フランケンシュタイン対地底怪獣』と、戦後の広島
『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965)
えもいわれぬ孤独と悲しみにあふれた映画でした。社会に受け入れられず、閉じ込められた檻から逃走するほかなかったフランケンシュタインの苦悩が、作品全体を貫いています。ジェームズ・ホエール監督の『フランケンシュタイン』(1931)が描いた異形の者の孤立感を下敷きにしつつ、「自分の意思とは無関係に巨大化してしまう身体」という要素をくわえた展開が新しい。これはほんらい、怪獣映画として必要な、巨大地底怪獣との戦闘シーンを成立させるための展