君と異界の空に落つ2 第12話
瑞波は『付いて行くんですか?』と心配そうな顔をしたが、耀は『あぁ言ってくれているし、行くだけ行ってみようと思う』と。まだ不安そうにする彼を宥めて、集落の坊主を追って行く。
示された獣道を降りながら、ふと向いた視線の先。連なる小さな山の上に何かが立っているのが見えた。耀の視線に気付いた瑞波が『あれは人が作った社のようなものですよ』と。社と聞けば、立派な社殿を思い浮かべる耀だけど、彼の説明を聞く限り、そればかりではないらしい。
『人が山に神性を見出すとき、それは大樹だったり