マガジンのカバー画像

君と異界の空に落つ 第2章

66
浄提寺を降りて祓えの神・瑞波と共に、旅に出た耀の成長の記録。 ※BL風異界落ち神系オカルト小説です。 ※何言ってんだか分からないと思いますが、私の作品はいつもこんなです。 ※古…
運営しているクリエイター

#第12話

君と異界の空に落つ2 第12話

 瑞波は『付いて行くんですか?』と心配そうな顔をしたが、耀は『あぁ言ってくれているし、行くだけ行ってみようと思う』と。まだ不安そうにする彼を宥めて、集落の坊主を追って行く。  示された獣道を降りながら、ふと向いた視線の先。連なる小さな山の上に何かが立っているのが見えた。耀の視線に気付いた瑞波が『あれは人が作った社のようなものですよ』と。社と聞けば、立派な社殿を思い浮かべる耀だけど、彼の説明を聞く限り、そればかりではないらしい。 『人が山に神性を見出すとき、それは大樹だったり