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画素数が多くても高画質なわけじゃない

 はてさて、以前にネットの記事で「せっかく一眼レフを買ったのに、スマホで撮った写真の方がキレイに撮れる」という文章を読みました。激しく同意。ヘッドバンギングみたいに同意。あのー、世の中の皆様がインターネット上の「SNS」こと「しらす納豆そば」じゃなくて「ソーシャル・ネットワーク・サービス」に載せている写真って、ホントにお上手だと思います。お世辞じゃなくて。ホン・・・トにキレイ! って、「ホント」の「ン」と「ト」の間を3秒開けるぐらいキレイ。・・・僕は今だにガラケーなので、スマホで撮影をしたことがなかったというのもありますが・・・。「みなさん、お写真がお上手だなぁ」と感心しきりの相撲の仕切りに行司が持ち出す高枝切りバサミってぐらいなもんで。それに引き換え、僕が一眼レフで撮った写真はピンボケしていたり暗かったり・・・そそそそそ、そうそうそう、そそそそそ、そうなんですよ! スマホの写真って、ピントが合っているのですよね! ピンボケの写真がない! しかも暗くない! 明るさの調整も完璧!!

 でもってですね・・・先日、薄っぺら〜い、まな板みたいな、回覧板みたいな、けれどもだけども、ハイパーでハイテックでドープでチルな i padなるもので、初めて撮影してみました・・・そして、驚きましたねー。めっちゃくちゃピントが合う! それで、やっと気がつきました「スマホって勝手にピントが会うんだ!」と。それから念の為 i padじゃなくて、奥さんが i phoneを持っているので、それを借りて撮影してみましたら、こちらもやはり、めっちゃくちゃにピントが合う! というか、勝手に合わせてくる! すごいっすね、最近のカメラは・・・これはカメラじゃないのかな? カメラ機能なのかな???・・・スマホのカメラ機能ってすごい! すばらしい! ワンダフル!! マーベラス!! サイトシーイング!! ・・・けれど問題点としては、これだと、誰が撮っても、みんな同じ画質の写真になっちゃいますけどね・・・。

 ということでございまして、i padと i phoneで撮影してみました写真がこちらでございます。撮影しましたのは、もちろん、ゲソの写真。イカのゲソの唐揚げ。写真の画素数は様々ありますが、イカのゲス数は10ゲソに決まってるんでゲソ。

I phone SE 2 generationで撮影したゲソ


I pad generation 9で撮影したゲソ

 
 上が i phoneで撮影したゲソで、下が i padで撮影したゲソなのでゲス・・・これ、似てません? そっくり!! おそらく同じ性能のカメラですね・・・カメラが同じというかレンズが一緒なのかなぁ? 画質が似ている。同じ映像記録システムなのじゃないかしらん・・・。

 僕の当初の浅はかで深みのない皮相浅薄な予想だと「 i padって i phoneより大きいから i padの方が高画質なんじゃないのかなぁ?」というものでしたが、違いました・・・。自分で書いていて思いましたが、この僕の「大きい方が良いんじゃないのかなぁ」って考え方、バカっぽいですね。カボチャを買うんじゃないんだから・・・。舌切り雀じゃないんだから・・・。「大きいことはいいことだ」というのは、昭和のチョコレートのキャッチコピーだったかなぁ・・・昭和は遠くなりにけりですが、僕の考え方は昭和で止まったままで運転見合わせ中です。運行の再開の予定は、いまのところ立っておりません・・・。

 ということでございまして、この二葉の写真を・・・って「葉」なんて古風な数え方を使ってしまいました。自分のことが太宰治かと思いました・・・私はこの二葉の写真を見比べてみようと思った。生まれてきて、すいません。冷蔵庫のプリン食べちゃって、すいません。てなわけで、この二葉の写真を、ちょいと拡大してみますね。まずは i phoneの写真を拡大・・・。


i phoneの写真のこの辺を・・・


拡大!


 続いて、i padの写真を拡大してみます・・・。



I padの写真のこの辺を・・・


拡大!



 ・・・いかがでございましょうか? 似ていると思いません? 色目がそっくり。というか同じなんじゃないの? イメージセンサーも同じもののような気がします。ちょっと、この拡大した二葉の写真を左右で合成してみますと・・・。


左 i phone 右 i pad


 ほらほらほら! ほぼ同じじゃないですか!! これは同じカメラだと思うなぁ〜・・・同じカメラというか、レンズもイメージセンサーも全てが同じなんじゃないのかしらん。ということでございまして・・・ジャジャッ! とSE(効果音)が入って、問題です!!



どっちが i phone? どっちが i pad?


 この上に並んだ写真を見て、どちらが i  phoneで撮影した写真で、どちらが i padで撮影した写真かわかりますでしょうか? シンキングタ〜イム、スタート!! ・・・チッカ、チッカ、チッカ・・・カンカンカンカン! シンキング・タイム、終了です! さてさて、正解は!!! ・・・あれ、どっちが、どっちだっけ? 僕もわからなくなってしまいました・・・えーと、えーと・・・あ、左が i padですね。右が i phoneの写真でした! おわかりになりましたか? ・・・けど、これはわからないと思います。ほとんど同じ写真ですもの・・・。

デジタルデータの画素で比較すると・・・


 で、調べてみましたら、どちらもデジタルデータの画素数は約1,200万画素で一緒でした。イメージセンサーに何を使用しているのかが、ちょっとわからなかったのですよね・・・。macさんはイメージセンサーをナイショにしているのかな? なんか後ろ暗いことでもあるのかな? 冷蔵庫のプリン、食べちゃったのはmacさんかな?

 でもって、この2葉の写真は、どちらもキレイに撮れているのですが・・・僕の職業はチラシなどを作っている印刷系のB級デザイナーなのですが・・・誰がB級やねん! ・・・i phoneの写真も i padの写真も「ちょっと印刷には向いていないかなぁ・・・」と思いました。精密さに欠ける。なんだかピクセルが、でかいというか・・・「画面で見るに適したデータ」って感じがしました。

 ですんで、i phoneのディスプレイや i padのディスプレイで見ると、とっても、キレイに見えます。が、そのデータを画面解像度が4Kのディスプレイで見ると、ちと荒いような・・・。ということでございまして・・・僕は「ということでございまして」って文言、書き過ぎですよね。今後は二度と「ということでございまして」は書かないようにしようと思います・・・ということでございまして、(SE)ジャジャ! ここで問題の第2問目! 印刷に適したデータは下の1〜5のどれでしょう? シンキングタ〜イム、スタート!!

すべて同じ1万画素


 ・・・ちなみにこの5葉の写真は i phoneと i padで撮影したもの。それから、僕のまだ動いているガラケー、FOMAで「写メ」ならぬ「 i shot」したもの。それから今から13年前に発売されたコンデジ、Optio RZ18で撮影したもの。そして、僕の持っている一眼レフカメラ、Canon EOS Kiss X7で撮影したものでございます。それぞれでイカのゲソを撮影して、似たような場所を拡大してあります。全て画素数は100×100ピクセルの1万画素です。

 ・・・この5葉を見て、まずわかることは、全て1万画素の写真なのに「同じ画素数でもキレイな写真とキレイじゃない写真がある」ってことですね。ですので、これら5葉の写真の解像度をどんどん上げていっても、キレイじゃない写真はキレイじゃないままにデータがどんどん重くなっていくだけ・・・。どれだけ解像度を上げても明晰にはならない。「それなりに」にもなりません。つまり、「解像度が高いほど高画質」っていうのは誤解なんですよね・・・画素数が多くても高画質なわけじゃないのですよ・・・なので、若者が言っている「解像度を上げる!」って表現は、ちょっと違うのだけどなぁ・・・。


 ・・・あ、ちなみに、この意見はB級デザイナーの僕が言っている話じゃなくて、ISOが言っていることですからね! ISOの本拠地は、なんてったって、スイスのジュネーブですよ! 「ISO」を日本語で言うと「国際標準化機構」なんすから! もう、なんでもかんでも、標準化しちゃうんすから! カツ丼に何枚、たくあんをつけるだとか、紅ショウガの赤はもっと赤いとか、「山手線」は「ヤマテ線」じゃなくて「ヤマノテ線」だとか、もうなんでもかんでも標準化しちゃう。なぜなら、それが「国際標準化機構」だからです! ・・・ISOに勤めている人は、ものすごく国際的に標準化された人たちだと思います。ちなみに、カツ丼につける、たくあんの枚数は、ISOで2枚に決定されたそうです(ウソ)。



 それはそれとして、はてさて「どれが一番、印刷に適しているでしょうか?」って問題でしたね・・・

 正解は・・・・・(3)です! (3)が一番、画像が細かくて、色の階調も出ていると思われます。ちなみに一眼レフで撮影した写真でございました。

 ・・・ちなみに(1)が i padで撮影。(2)が13年前のコンデジで撮影。(4)がガラケーで i shot。(5)が i phone撮影です。微妙な差ですけど、i phoneや i padで撮った写真よりも一眼レフで撮った写真の方がキレイだと思われ・・・これがおそらくイメージセンサーの大きさの差ではないかと思われ・・・富良野は寒いわけで・・・そんなことが起こっているだなんて全然知らなかった((c)倉本聰)。

 もしかしたら i phoneと i padのイメージセンサーって、けっこう小さいんじゃないかなぁ・・・。まぁ、別に印刷するために撮影するわけじゃないでしょうから、この画質で充分ですけどね・・・。だって、キレイですもの! キレイに撮れますもの! F値とかシャッタースピードとかISOとか全く気にしないで、こんなにキレイな写真が撮れるだなんてホントに、すばらしい! ワンダフル!! マーベラス!! カムストック!!

 ・・・ってぐらいに、すばらしいんですが・・・けど、なんだかね、あれですね・・・ i phoneで撮っても i padで撮っても、どっちで撮っても同じ画質の写真になっちゃうのって、なんだか味気ないなぁ・・・あのー、コンビニで売っている食べ物ってマズいものが売ってないじゃないですか。お弁当のカレーとか、専門店のカレーみたいにおいしい! けれど、あんまり印象に残らない・・・そんな感じですかね・・・。



F値:4.5 露出時間:1/15 ISO:100




 あのー、カレーって小学生がキャンプではじめて作っても、そこそこ、おいしくなりますよね。・・・それなのに、あぁ、それなのに、「マズいカレーを出す店」ってのがありますよね・・・。



F値:5.6 露出時間:1/100 ISO:100



 先日、出先でお昼の時間になって「さぁ、何か食べよう!」と思ってお店を探していましたら、鄙びた居酒屋さんがありまして、ランチをやっているようで。で、その店の前の黒板に「家庭風カレー」と書いてある。「へぇ、『家庭風カレー』かぁ。野菜やお肉がゴロゴロ入ってるのかなぁ。おいしそうだなぁ」と思って入店・・・。



F値:5 露出時間:1/60 ISO:1000



 そうしましたら・・・お店の人がテレビを見ていて。しかも、お客さん用のテーブルに座って見ていて。つまり、客がいない。一人もいない。お昼のランチの時間帯なのに客がいない。入って来た僕を見て、ちょっと驚いてる。「昼にお客が入って来て驚く店って・・・」と嫌な予感がしたんですが、店に入ってしまったので仕方がなく「家庭風カレーください」と注文して・・・。



F値:4.8 露出時間:1/6 ISO:80




 で、カレーが出てくるのを待っていましたら「チーン!」って音が聞こえて。電子レンジの「チーン!」です。カレーを頼んだのに電子レンジの「チーン!」。僕しかお客がいないのに。僕はそこで気がつきました。「冷凍してたんだ・・・」と。たしかに「家庭風」ですよね。いっぱい作って余ったカレーって冷凍しますからね。・・・けど、何もそこまで「家庭風」にしなくていいんじゃなのかなぁ・・・。そうして出て来たカレーは、ごはんにカレーを塗りたくったようなカレーでした・・・。お味に関しては・・・歯触りがシャリシャリしました・・・ちゃんと解凍しろよ!! ということで、ございまして「恐怖! マズいカレーは存在する!!」のお話でございました・・・。



F値:5.6 露出時間:1/80 ISO:100



 ・・・あれ? 僕は一体、何の話を書いていたんだろう? ・・・僕って文章の方向音痴なんですよね。文脈の徘徊おじさん♪ 徘徊おじさん♪ ・・・えーと、えーと・・・あ、正解は(3)です! ・・・え!? あ、これはもう書いてた??? じゃあ、何の話だ??? あ、そうだ、「画質が同じ」って話だ! そうなんですよ。キレイに撮れているんですけど、なんていうんですかねぇ、「面白みがない」とでも言いますか。マズいカレーの話だと延々と文章が書けますが、コンビニのカレーだと長く文章が書けないが如く・・・。

 で、だからと言って、僕がもう一度、その、「家庭風カレー」を食べたいか? と、問われたら、二度と食べたくないですけどね! ・・・だって、歯ごたえが、シャリシャリするんですよ。カレーなのに!

 ・・・ということでございまして、ラスト・クイズです!! 今のカレーの文章でアップした5葉の写真のうち、4葉は一眼レフで撮影していて、1葉だけ、13年前のコンデジ、Optio RZ18で撮影しています! 気がつかれた方、いらっしゃいました? 正解は・・・輪切りにした、ゆで卵がのっているカレーの写真が、13年前のコンデジで撮影した写真でしたー! 気がつかれたあなたは、お目が高い! 最近の若者風に言えば、目の解像度が高い!ワンダフル!! マーベラス!! ケアレス・ウィスパー!!


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