塩の真実-③成分
海水は約3.4%の塩分濃度となっています。
海水の塩分とは、単に塩化ナトリウムをさすだけでなく、塩化ナトリウムを主成分としつつも、次のような構成となっています。
塩化ナトリウム 77.9 %
塩化マグネシウム 9.6 %
硫酸マグネシウム 6.1 %
硫酸カルシウム 4.0 %
塩化カリウム 2.1 %
その他 0.3 %
意外とマグネシウム成分が多いことに驚くはずです。この海水から作られる塩の成分は、海水の塩分の構成と少し異なります。これが塩の特徴でもあります。
塩が結晶化して出来る過程では、塩化ナトリウムがマグネシウム成分(塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム)より先に結晶化するため、マグネシウム成分が結晶化する前に塩化ナトリウム中心の塩分を取り出すことになります。
塩化ナトリウム中心の塩分を取り除いた後の水分は、マグネシムを最も多く含んだ水溶液であり、これをにがり(苦汁)と呼んでいます。にがりが苦いのはマグネシウムを多く含むからです。にがりを分離した後、結晶化した塩分を乾燥させたものが塩になります。
天日塩である天尊の塩3年物の成分分析結果は次のようになっています。(100g当たり)
・塩化ナトリウム 96.4 g
・硫酸イオン 1.5 g
・マグネシウム 0.6 g
・カリウム 0.2 g
・カルシウム 0.2 g
・他(鉄、亜鉛等) 1.1 g
冒頭の海水の成分からマグネシウムとカルシウムが大きく減っていることが分かります。塩の味は、含まれる成分の量で味が大きく変わることは間違いありません。次の図をご覧ください。
一方でイオン交換膜法で作られた塩は、多くの場合99 %以上を塩化ナトリウムが占めています。これは塩の仕上時に遠心分離機で他の成分を分離するからです。そのためイオン交換膜法で造られた塩の味は塩化ナトリウムの「しょっぱさ」が際立つことになります。
塩の製造が自由化される2000年までは、国内ではイオン交換膜法で出来た塩が食塩としてほぼ100%流通されていました。
しかし、1970年以前に流通していた塩化ナトリウム以外のミネラルを多く含んだ塩の味を欲する意見が増えたことから、自由化後の2000年以降、自然塩ブームに発展し、現在に至っています。
しかしながら、塩化ナトリウム以外のミネラル成分が多い程、良質な塩とは限りません。
この点につきましては、今後、CALSEEDの考えをご紹介して行きたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回に続きます。
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