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気位の高い、器

気位の高いひとが得意ではない。
気位の高い器も、然り――

そっと、距離をおきたくなるのだ。

気位の高いそのひとの端々に、辻褄のあわない違和感をおぼえる。
気位の高いその器も、然り――

どうにも、承服しかねるのだ。

気位の高いひとほど一色ひといろを好む。
気位の高い器ほど、然り――

枯淡な風でいてその実、かえって欲気が透けてみえるのだ。


気位の高いあのひとを憂う。
気位の高いあの器も、然り――

迂闊にもだ。

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